2025年7月18日(金)、二番目に訪れたのはL’Estany、レスタニのサンタ・マリア修道院(Monestir de Santa Maria de l’Estany)です。
ここは、私が大好きな場所です。その回廊はカタルーニャの文化遺産の宝石です。教会にも彫刻があります。
2025年、修道院(回廊)は、一年を通じて水曜から日曜と祝日の10:00~14:00に開いていました。また、5月1日から10月31日は土曜の午後(15:00~19:00)も開いていました。ただし、6月24日と12月25日は閉まりました。有料(€5)でした。
目次
1. L’Estany .
2. 概要 .
3. 平面図 .
4. 回廊 .
5. 教会 .
1. L’Estany
レスタニ(L’Estany)は、カタルーニャ州バルセロナ県にあり、州都であり県都であるバルセロナの約50km北に位置します。
レスタニ(L’Estany)とは、湖を意味します。
村は、かつて湖があった場所の端に位置し、干ばつの時期には湖の水位が下がって湿地帯が形成され、虫や水鳥たちが憩っていたそうです。
村の名前の由来となった湖は、すでにありません。16世紀に衛生状態を良くするために灌漑システムを拡張して湖を排水したのです。
修道院(回廊)と教会は、村の中心にあります。

2. 概要
教会の外に案内板がありました。私が一部を抜粋して太字で和訳します。
レスタニのサンタ・マリア修道院(Monestir de Santa Maria de l’Estany)
かつて聖アウグスティヌス会の修道院であり、教会、回廊、周辺建物が現存する。現在は教区教会、博物館、図書館、市庁舎として使用されている。
教会に関する最古の記録は990年に遡り、修道院は1080年頃、ビク(Vic)司教の主導により設立された。
1395年、封建権を巡る争いの中で地元住民による略奪を受け、修道院共同体は危機に陥った。その後、修道院共同体は小規模な復興を見せたが、1592年に他のアウグスティヌス会修道院と共に解散した。教会は、参事会教会とされたのち、1775年に教区教会となった。
1133年に奉献された教会の建築様式は後期ロマネスク様式に属し、1684年に建てられた鐘楼が特徴である。
12世紀から14世紀初頭にかけて建設された回廊には、様々な主題を刻んだ柱頭が並び、これらは異なる彫刻工房による作品である。
3. 平面図
案内板による平面図です。東が右です。

この後は、受付でもらったリーフレットを引用する時に太字で書きます。
4. 回廊
回廊に行きます。
12世紀半ばに建設が開始されたロマネスク様式の回廊は、カタルーニャの文化遺産の宝石である。

Románico Digital によると、カタルーニャの研究者たちは、最も古い北ギャラリーが12世紀末あるいは13世紀初頭に建設され、その後、西ギャラリーと東ギャラリーの工事が続き、最後に14世紀前半に最も新しい南ギャラリーが建設されたと考えています。
北ギャラリー
北ギャラリーは、最も初期の部分である。柱頭には、キリストの生誕から磔刑までの生涯、そして人類の贖いに関するその他の寓話的なテーマが表現されている。エジプトへの逃避、最後の晩餐、イエスのエルサレム入城を描いた柱頭は特筆に値する。
「ご生誕」(『マタイによる福音書』1章、『ルカによる福音書』2章)

「エジプトへの逃避」(『マタイによる福音書』2章)
おどろくことに、聖母マリアが授乳しています。イエスは頬をふくらませて、ごくごく。

「最後の晩餐」(『マタイによる福音書』26章、『マルコによる福音書』14章、『ルカによる福音書』22章、『ヨハネによる福音書』13章)

「エルサレム入城」(『マタイによる福音書』21章、『マルコによる福音書』11章、『ルカによる福音書』19章、『ヨハネによる福音書』12章)

「エルサレム入城」の場面は、別の面に続いています。
ずらり。

「磔刑」(『マタイによる福音書』27章、『マルコによる福音書』15章、『ルカによる福音書』23章、『ヨハネによる福音書』19章)

西ギャラリー
西ギャラリーの柱頭は、動物や植物、幾何学模様、紋章などのモチーフで飾られている。翼のある生き物が刻まれた柱頭が特筆に値する。
翼のある生き物たち

私は、こちらの柱頭も好きです。
悪魔の戦いが彫られているように思います。

東ギャラリー
東ギャラリーは図像学的観点から非常に豊かである。聖母マリアへの受胎告知などの宗教的な場面も見つかるが、髪を梳かす少女、穀物を脱穀する農民、楽器を演奏する牛など、国際的に知られる世俗的な場面も登場する。
この回廊で最も知られている柱頭だと思います。
髪を梳かす少女。宮廷の情景かもしれません。

こちらも、よく知られています。音楽家と踊り子。

穀物を脱穀する農民たち。

楽器を演奏する牛。
牛、かわいい。

こちらも、牛がかわいい。
栄光のキリスト。
聖ルカ(有翼の牛)の姿が、なんとも、いいです。

南ギャラリー
南ギャラリーは最も新しく、13世紀末から14世紀初頭に完成した。その柱頭は、西側の回廊と同様の装飾モチーフが施されている。雄鶏、騎士、鹿の柱頭が特に注目に値する。
騎士。

鹿。

2人の人物が、うさぎのような生き物を手にしています。
人物たちの腕がかっこいいです。

5. 教会
教会に行きます。
このロマネスク様式の教会は1133年に奉献されたが、その後何度か大規模な改修が行われている。平面図はラテン十字形で、アーチ型の天井を持つ。身廊と翼廊の交差部分には、鐘楼を支えるドームがある。主後陣は、装飾が施された窓を中心に、彫刻が施された柱頭を持つ2本の柱が、内陣のアーチを支えている。何世紀も前に取り除かれていた二つの小後陣は、1966年から1970年にかけての大規模な修復工事の際に再建された。
回廊の見学は有料(€5)でしたが、教会の見学は無料です。

東に行きます。

主後陣に装飾があります。

教会の中に入ります。

勝利アーチの柱頭に彫刻(翼を広げた鷲たち、ライオンたち)があります。
私が興味深いと感じたのは、勝利アーチを支える柱の基部です。
両手をあげて祈る人物の両側に生き物たちがいます。

「獅子の穴の中のダニエル」(『ダニエル書』6章)かもしれません。

レスタニのサンタ・マリア修道院(Monestir de Santa Maria de l’Estany)。その回廊はカタルーニャの文化遺産の宝石です。教会にも彫刻があります。
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