タルクイニア(Tarquinia)<1>

2022年12月7日(水)、最初の目的地はTarquinia。Santa Maria in Castelloです。

ここは、外観では左(南)側の壁の盲アーチ、内観では柱頭彫刻と洗礼盤が素晴らしいです。床モザイクも良いです。

基本的に閉まっています。中を見学するには Diocesi di Civitavecchia – Tarquinia の司教区庁(Curia)に電話予約が必要です。電話番号は0766-23320です。(2022年現在)

Tarquinia では、一つの教会と一つの博物館をみます。
<1> Santa Maria in Castello
<2> Museo Archeologico Nazionale di Tarquinia – Palazzo Vitelleschi

目次

Tarquinia へ .
概要 .
平面図 .
外観:東側(ファサード) .
外観:南側(盲アーチ) .
内観:全体、ドームの下のバラ窓 .
内観:床モザイク .
内観:洗礼盤 .
内観:柱頭彫刻 .

アルファベットは、基本的に全てイタリア語です。

Tarquinia へ

私は宿から南西に約44km、39分ほど運転して、活気のある町の丘の上に着きました。8:45頃のことです。

あらかじめ司教区庁(Curia)に電話して、9時に教会見学を予約してありました。

西側外観(後陣)

in castello の名前の通り、丘の上に築かれた城壁に組み込まれている教会のようです。

私はヴァルヴェルデ通り(Via Valverde)に車を路上駐車し、歩いて教会へ。

教会までの緩やかな坂道

坂道に息を弾ませながら、ようやく教会に着きました。

概要

教会の外に案内板がありました。私が一部を抜粋して太字で和訳します。

マルタ(Marta)川の渓谷からティレニア海まで見渡すことができるこの壮大な建物の建設は1121年に遡り、1208年に完成し、10人の司教の出席のもと厳かに奉献された。

内部はロマネスク様式で、ネンフロ(nenfro)の柱頭で飾られた一連の柱で分割された三つの身廊がある。

ネンフロ(nenfro)はViterbo地方の火山岩です。

1435年、教皇エウゲニウス4世が Santa Maria in Castello と Santa Margherita の二つの参事会教会を弾圧し、後者に大聖堂の称号を与えたことから、衰退し始めた。1809年、ナポレオン政権の命令により、修道会から放棄された。1819年、強い地震により、連続する盲アーチで飾られ大理石の柱で内外を飾った円筒形の上にあった半球形の立派なドームが崩壊した。

この後も、案内板を引用するときは太字で書きます。

平面図

現地には平面図はみあたりませんでした。ゾディアック(Zodiaque) la nuit des temps の『Rome et Latium romans』による平面図です。西が上です。

平面図

通常はファサードが西に、祭壇が東にありますが、こちらの教会は逆向きです。

鍵を開ける人が来てくれるまで、外観を見学します。

外観:東側(ファサード)

ファサードには三つの扉口があります。

東側外観(ファサード)

中央の扉口には装飾の跡がありますが、かなり失われています。

中央の扉口

扉口よりも私をひきつけたのは、左の扉口の上にある、盲アーチの装飾。

小さい浮き彫りがあり、とても繊細です。

外観:南側(盲アーチ)

盲アーチを見ながら歩くと、、、

盲アーチにロックオン

わお。

南側外観

南側は、さらにびっしりと、豊かに装飾されていました。

南側(盲アーチ)

どの模様もかわいいです。

鍵を持った人が来てくれました。内部を見学します。

内観:全体、ドームの下のバラ窓

三身廊、三後陣。

身廊にて西(祭壇)を向く

ドームの下の南側には、大きなバラ窓があります。

ドームの下の大きなバラ窓

教会の中、かなり明るいです。

内観:床モザイク

身廊から内陣まで、カラフルな床モザイクが続きます。

床モザイク

緑色と赤色が特に美しいです。

床モザイク

刻字された石がたくさんあります。

床モザイク

それらは、たぶん、再利用されたものと思います。

内観:洗礼盤

右の通路には、八角形の美しい浸礼式洗礼盤があります。

洗礼盤

大人が浸ることができそうな大きさ。立派です。

内観:柱頭彫刻

柱頭には、Viterbo地方の火山岩、ネンフロ(nenfro)が使われています。

ネンフロ(nenfro)の暗い色が、柱や壁の明るい色によく映えて美しいです。

柱頭彫刻

古そうな模様なので、1121年の建設よりも前に彫刻された石を再利用しているかもしれません。

柱頭彫刻

植物模様が多いのですが、生き物たちもいます。

柱頭彫刻

向かい合って牙をみせる動物たち

柱頭彫刻

蛇たち

柱頭彫刻

魚や人魚

柱頭彫刻

動物たちと人がいっぱい。

柱頭彫刻
柱頭彫刻

鳥たち。

向かって左の鳥は、自分の胸をくちばしで突いています。もしかしたら「くちばしで自分の胸を傷つけて、流れる血を子に飲ませるペリカン」の図かもしれません。キリストの象徴として教会に描かれることがあります。

向かって右の鳥は、歯をむき出しにしてあらあらしい表情です。悪魔の象徴かも。

柱頭彫刻

こちらは、たぶん別の人が手がけた作品と思います。

柱頭彫刻

柱頭彫刻は全部、ずっと見ていられるくらい、興味深いです。

Santa Maria in Castello。外観では左(南)側の壁の盲アーチ、内観では柱頭彫刻と洗礼盤が素晴らしいです。床モザイクも良いです。

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