シャロン=シュル=ソーヌ(Chalon-sur-Saône)

2018年9月の旅行五日目、二番目の目的地はChalon-sur-Saône。トゥルニュ(Tournus)から北に約28km、車で約28分の道のりです。

ここでの目的はサン=ヴァンサン大聖堂(Cathédrale Saint-Vincent)。

Chalon-sur-Saôneは、その名前の通りソーヌ川のほとりにあり、美しい町です。

帝政ローマの時代からソーヌ川の渡渉の重要都市として発展。5世紀頃に司教座が置かれると、ローマ時代の要塞跡に大聖堂が築かれ、メロヴィング期、カロリング期を通して一大中心地として宗教会議が開かれるなど、発展しました。

8世紀にはサラセン人、10世紀にはマジャール人の侵略を受けるなど、町は幾度か破壊されましたが、その度に再建されています。

大聖堂(黄色い☆印)の東にある Place du Cloitre が狭いけどチケット駐車場になっていますので、車はそこに停め、道端の機械に車のナンバーを入力してチケットを買い、車内の外から見える場所に提示しました。

広い駐車場がいい人はジョルジュ・ヌエル公園(Parc Georges Nouelle)の南に複数あるので、そちらが良いかも。

大聖堂の前は、おしゃれな店が並ぶ広場になっています。

早速、中に入ります。

見事なゴシックっぷり。

避難経路が掲示してありました。フロアプランが分かるのでご紹介。

10世紀から13世紀にかけて、シャロンの伯爵家が大いに権勢を振るっていた時代がありました。大聖堂の再建はまず11世紀にロマネスク様式で始まり、東側の一部が造られました。その後はゴシック様式で内陣が13世紀に、身廊が14世紀に、礼拝室が15世紀に完成。回廊と修道院の建物もゴシック様式で建設されました。

交差部まで行って、祭壇を背にして façade を振り返るとこうです。

めっちゃ、ゴシック。

ロマネスク好きの私がなんで来たかというと、ロマネスクの柱頭彫刻が残っているときいたから。

ほら、あった。

セイレーンかな?

お次は、これ。

カインとアベル(旧約聖書、創世記4章)。

アベルは羊の群れの中から肥えた初子を、カインは土の実りを主のもとに献げ物として持って来た場面。この後、主はアベルとその献げ物に目を留められたが、 カインとその献げ物には目を留められなかった。だからカインは、弟のアベルを殺しちゃうんです。

下の写真は、エマオの晩餐(新約聖書、ルカによる福音書24章)。

復活したイエスがエマオという村に向かう二人の弟子と会ったのに、二人はイエスと分かりません。一緒に食事の席に着いたとき、イエスがパンを裂いてお渡しになると、二人の目が開け、イエスだと分かった、という場面。預言者の言葉を信じない人に、イエスがちくりときついことを言います。

イエスの復活とマグダラのマリア(新約聖書、ヨハネによる福音書20章)。

復活したイエスがマグダラのマリアのところに最初に現れて「わたしにすがりつくのはよしなさい。まだ父のもとへ上っていないのだから。」 と言う場面。マグダラのマリア、大人気ですなあ。あっちにもこっちにもいます。

これにて見学終了。

魅力的な町で良さそうな店が多いので、ここで昼食をとろうと考えていました。でも見学を終えたのが11:20で、行きたいと思っていた店で聞いてみると昼食の提供は12時以降と言われました。第二候補の店も同様で、この辺りの店は全て12時以降とのこと。そして次の目的地にはハンバーガー屋くらいしかありません。

さて、雰囲気のいい店で美味しそうな昼食をとるために40分間待つか、ロマネスク見学のために先を急ぐか。

悩みましたが、先を急ぐことにしました。この後、四ヶ所でロマネスクを見たかったので40分間は重要です。

さようなら美しいChalon-sur-Saône、また来る日まで。

 

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