フォンテ・ナターレ(Fonte Natale)

2022年12月2日(金)、四番目の目的地はFonte Natale。Chiesa di San Tommaso Becketです。

ここは、ファサードの装飾、フレスコ画、柱頭彫刻、地下聖堂が興味深いです。

地域のご婦人たちによって毎日9時頃から15時頃まで開けられています(2022年現在)。

目次

Fonte Natale へ .
概要 .
プラン .
外観:西側(ファサード) .
内観:全体、フレスコ画 .
内観:細い角柱と二頭のライオン .
内観:地下聖堂 .

アルファベットは、基本的に全てイタリア語です。

Fonte Natale へ

私はカスティリオーネ・ア・カザウリア(Castiglione a Casauria)から南東に約15km、23分ほど運転して、小さな村に着きました。13時過ぎのことです。

南側外観

概要

建物の外に案内板がありました。私が一部を抜粋して太字で和訳します。

1173年に大聖堂で殺害され、列聖されたカンタベリー大司教の聖トーマス・ベケットにちなんで名付けられた教会であり、1202年までに建てられた。地元の封建領主が建設資金を提供した。ノルマン人のリナルド・トロジシオ(Rinaldo Trogisio)である。

1219年、教皇ホノリウス3世が保護を与え、1260年、教皇アレクサンデル4世がアウグスティノ会修道院の設立を決定した。

この後も、案内板や案内掲示を引用するときは太字で書きます。

プラン

案内板にあったプラン。

さっそく、見学します。

外観:西側(ファサード)

ファサードには、扉口が三つあります。

西側外観

三つの扉口には、それぞれのまぐさに装飾があります。

向かって左のまぐさ。

西側左のまぐさ

中央のまぐさ。イエスと使徒たち。首が長めで、口角が下がっていて、ちょっと面白い表情です。

西側中央のまぐさ

向かって右のまぐさ。碑文に「1202年」の記載があります。この頃に教会が建てられたと考えられています。

西側右のまぐさ

ファサードには、植物や動物や人の浮き彫りが埋め込まれていて、面白いです。

植物
動物

教会の中に入ります。

内観:全体、フレスコ画

三身廊、一後陣。

身廊にて東を向く

聖クリストポルスのフレスコ画。人形のように小さいイエスを左手に持っています。

聖クリストポルスのフレスコ画

イエスの生涯のフレスコ画。

イエスの生涯のフレスコ画

力作ですな。

内観:細い角柱と二頭のライオン

一本だけ、細い角柱があります。

細い角柱

柱頭も、凝った装飾があり、目をひきます。

凝った装飾の柱頭彫刻

二頭のライオン。植木鉢が似合っています。

ライオン
ライオン

地域のご婦人たちによって置かれた植木鉢でしょうか。かわいい。

内観:地下聖堂

地下聖堂の照明を点灯させました。

地下聖堂への入り口

かなり狭い。

地下聖堂

Wikipediaによると「ヘラクレス神を描いた小さなブロンズ像が現地で発見され、教会の地下室には、ヘラクレス神のために行われた古代の儀式に必要だった湧き水の井戸がある」(1)とのこと。

異教時代から聖域だったようです。

Chiesa di San Tommaso Becket。ファサードの装飾、フレスコ画、柱頭彫刻、地下聖堂が興味深いです。

脚注(1).

私はWikipediaを読んだだけですが、Wikipediaが参照しているのはこちら:Anton Ludovico Antinori, Annali degli Abruzzi, Vol. II, Dal principio dell’era volgare all’anno 54, Bologna, Manoscritto edito in fac-simile autografo da Forni Editore, 1971, p. sub anno 45.

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