ショリア(Chauriat)<1>

2022年8月10日(水)、二番目に訪れたのは Chauriat。Ancienne église Sainte-Marie です。

ここは、現在は caves de l’abbaye という店名のワイン屋です。元は教会で、ロマネスク様式の建物には柱頭彫刻が残っています。

Chauriat へ

私はサン=サテュルナン(Saint-Saturnin)から北東に28分ほど車を運転して、にぎやかな町につきました。11時45分頃のことです。

Ancienne église Sainte-Marie(東側外観)

この町を代表する教会は北隣にある Église Saint-Julien で、見応えのあるロマネスク教会です。翌日、8月11日(木)に訪問しました。見学するには役場で鍵を借りる必要があり、8月10日は水曜で役場が休みだったからです。その時の様子は8月11日の記録として「ショリア(Chauriat)<2>」に書きます。

Ancienne église Sainte-Marie(南西側外観、画像を編集して教会名を書きました)

Ancienne église Sainte-Marieを見学しようと、西扉口に進みました。

西扉口が閉まっていると思って立ち止まったら、向かって左にあるオフィスからマダムが出てきて「どうぞ、どうぞ」と店内に招き入れてくれました。

Ancienne église Sainte-Marie(西側外観、西扉口)

「私はワインも欲しいのですが、、、ロマネスク教会を調べています。教会の写真を撮っても良いですか?」

こころよく承諾していただき、さっそく中に入ります。

Ancienne église Sainte-Marie の内観:全体

全体の様子。

Ancienne église Sainte-Marie(内観、身廊にて東を向く)

天井がふさがれています。

もしかしたら、ワインに直射日光が当たらないように、という改築かもしれません。

Ancienne église Sainte-Marie のクリアストーリー

ゾディアック(Zodiaque)la nuit des temps の『Auvergne Romane』には、以下(太字で和訳しました)のように書かれています。

三つの身廊と三つの後陣を持つ教会で、中央の身廊に直接採光がある(バス・オーヴェルニュでは珍しい)。

教会の外からの方がわかり易いです。

身廊にクリアストーリー(clerestory、採光用の高窓が並ぶ側壁)があり、太陽光が直接に教会の中を照らす構造になっていたんです。

Ancienne église Sainte-Marie(北西側外観)

このあたりの3身廊の教会は側廊の天井が高くて、身廊にクリアストーリーが無いものが多いので、珍しいです。

再び中で、柱頭彫刻をみます。

Ancienne église Sainte-Marie の内観:柱頭彫刻

植物装飾が多いです。

Ancienne église Sainte-Marie(内観、身廊にて南東を向く)

北小後陣、形が残っています。

Ancienne église Sainte-Marie(内観、北小後陣)

北翼廊、アーチ構造や柱頭彫刻が残っています。

Ancienne église Sainte-Marie(内観、北翼廊にて西を向く)

クワイヤの柱頭は、隠されてしまったようなのですが

Ancienne église Sainte-Marie(内観、交差部にて東を向く)

主後陣には、柱頭彫刻が残っています。

Ancienne église Sainte-Marie(内観、クワイヤにて東を向く)

いちばん柱頭彫刻が残るのは、南小後陣。

Ancienne église Sainte-Marie(内観、身廊にて南東を向く)

植物以外の彫刻もあります。

Ancienne église Sainte-Marie(内観、南小後陣)

これは、なんだかわからないです。

Ancienne église Sainte-Marie(内観、南小後陣の柱頭彫刻)

こちらは、女性と天使がいるから

Ancienne église Sainte-Marie(内観、南小後陣の柱頭彫刻)

受胎告知かな、と思います。同じ柱頭を別角度から。

Ancienne église Sainte-Marie(内観、南小後陣の柱頭彫刻)

よくみると、彩色のあとがあります。

Ancienne église Sainte-Marie の内観:壁画のあと

これは、もしかすると教会内に壁画のあとがあるかも、と思っていたら、ありました。

Ancienne église Sainte-Marie の内観:壁画のあと

きっと、かつてはカラフルな内観だったのでしょう。

Ancienne église Sainte-Marie。貴重なロマネスク様式の建物には、柱頭彫刻が残ります。

〜おまけ〜
こちらで買い求めたロゼ・ブリュ。夫が旅に合流した夜に2人で美味しくいただきました。マダムはとても親切で商品の説明も詳しい上に分かりやすく、とても良い店と感じました。

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