サン=レヴェリアン(Saint-Révérien)

2018年9月の旅行三日目、最後、四番目の目的地はSaint-Révérien。ソリュ(Saulieu)から西に約70km、車で1時間の道のりです。

ここでの目的はサン=レヴェリアン教会(Eglise Saint-Révérien)。

Le site sur l’Art Roman en Bourgogne で得た情報によれば、3世紀頃、聖レヴェリアヌスがこの地域に福音をもたらして殉教したと言われていて、その墓に造られた礼拝堂が教会の起源です。その後、ベネディクト会の小修道院(priory)になって11世紀にクリュニー(Cluny)の付属となり、12世紀半ばにロマネスク様式の教会が完成しました。

扉口と周歩廊のロマネスクが素晴らしいそうなので旅程に組み入れました。

mairie は、私が教会が開いているか、開いているなら何時から何時までかを事前に問い合わせたメールに、こんな風に回答くださいました。「L’église de ST Révérien sera ouverte de 8h00 à 19h00.(サン=レヴェリアン教会は8時から19時まで開いています)」

到着。車は近くの日陰に停めました。

この時、17:00頃。

ちなみに、上の写真の左に写っている木と木の間、灰色がかった扉の所にトイレがあります。近づいてパシャリ。

教会の西側を見ます。

鐘楼と身廊は1723年の火災のため、再建されました。

教会を南側から見るとこうなっています。

もともとは、東側(上の写真で右側に位置する内陣の上)に鐘楼があったそうです。1723年の火災後、再建時に現在のように西側になったそうで。

西側に戻って、ファサード(façade)の扉口(portal)です。

近づいて上を見上げると、

天使がいました。

中に入ります。

正面に見える周歩廊に期待が高まります。

祭壇の向こうにチラッと見える、聖母子像とフレスコ画がある場所は、放射状祭室。

後陣には放射状祭室が三つあり、15世紀~16世紀のフレスコ画があります。周歩廊の北側から聖母子像がある中央の祭室を見るとこんな感じです。

上の写真のフレスコ画の左にアトラス(重いものを背負う人)の柱頭彫刻がありますが、このアトラスの上に、彫った人が名前を残しています。「ROTBERTVS ME FECIT」だそうで。私は上手く写真が撮れなかったんですが、L’Art Roman Bourguignon に分かり易い写真が載っています。

ちなみに、中央の放射状祭室はこんな感じです。

さて、ここからは、お楽しみの柱頭彫刻です。

題材について、聖書のどこに書いてあるかが分かる場合、なるべく書名と章番号を書きます。

聖書の文言については一般財団法人日本聖書教会のウェブサイトから聖書検索すると簡単にご覧いただけます。

例えば、書名選択で「創世記」、章選択で「27」と入力して「検索する」をクリックすると、ヤコブが父イサクから祝福を受ける経緯を読むことが出来ます。

では、いきます。

ひとつの柱頭の四つの面にそれぞれヤコブの生涯の場面が彫ってあります。
こちらは馬に乗ってます。

「ヤコブの生涯:イサクの祝福」
旧約聖書、創世記第27章から

「ヤコブの生涯:ヤコブの梯子」
旧約聖書、創世記第28章から

「ヤコブの生涯:ヤコブと天使の格闘」
旧約聖書、創世記第32章から
ヤコブって、天使と格闘して勝っちゃうの、すごくないですか?

「絡み合う動物達」

「七つ頭の怪物」

「演奏するダビデ」

「向かい合う鷲」

「アカンサス」

「動物」

「動物」

「怪物」

「怪物」を拡大

「最後の審判:魂の計量」

「最後の審判:魂の計量」を拡大

「最後の審判:死者の復活」

「最後の審判:死者の復活、天国のエルサレム」

「最後の審判:天国のエルサレム」

「最後の審判:地獄」

周歩廊の様子が伝わり易いよう、ズームアウトします。

周歩廊から祭壇を向いた写真。左端に「演奏するダビデ」があって、装飾文様を挟んで「地獄」があります。

上の写真から北に移動して撮った写真。

祭壇から放射状祭室(北)を向いて撮った写真。

祭壇から放射状祭室(中央と南)を向いて撮った写真。

見ごたえ十分。いいもの見ました。

車に戻って、今夜のホテルに向かいます。

スマホでグーグルマップのナビを設定しました。これ、ピンポイントで目指す地点に案内してくれるので大変、便利です。ホテルまでは41kmの道のりで39分後に到着予定。

上の写真には液晶画面が二つありますが、上がスマホで、下が車に搭載のやつ。車の液晶に表示されている通り、このときの気温は日陰でも32度。何度も言いますが、連日、強烈な日差しが照りつける猛暑でした。

スマホは磁石の車載ホルダーで設置しています。横から見るとこう。

車載ホルダーから外すと、こんな風です。スマホにはメタルプレートを、車には磁石の車載ホルダーを粘着テープではりつけてあります。

粘着テープを貼るのも簡単でした。その後は、ぽんっと置くだけで磁石でくっついてくれるので、ラクラク。ネットで1,000円くらいで買えます。

快調なドライブでホテルに到着して無事にチェックイン。泊まったホテルはこちら。一泊総額€85でした。

Hotel La Croix De Vernuche
9 Rue Voltaire, 58640 Varennes-Vauzelles

ヴァレンヌ・ヴォゼル(Varennes-Vauzelles)はヌヴェール(Nevers)の北、約4kmにある町です。Neversよりこっちのほうが割安だし、評判がいいので選びました。

荷物を開梱するとすぐ、予約していた店に夕食に行きました。ホテルから歩いて9分のこちら。

Restaurant Le Bengy
25 Route de Paris, 58640 Varennes-Vauzelles

どうやら人気店で、入店してすぐ満席になりました。

注文したのは一人€19.5 のセットメニュー。前菜、主菜とデザートのセットです。

前菜の前にお通しのチーズ・トースト。すっごく良い香りで旨みたっぷり!ワインをぐびっといきました。

前菜のトマト。彩りよくて、シンプルで美味しい。

主菜の選択肢二つのうち、鶏。

主菜の選択肢二つのうち、タリアテッレ。

デザート。

この食事で€19.5は、お値打ち価格。美味しかったし、お店の人のサービスも気取らないけど丁寧だったし。

すごく満足してホテルに帰りました。途中で見上げた夜空の満天の星が心に残っています。

旅行三日目、長距離を移動しつつ四ヶ所を訪ねました。
5. スセ=シュル=ブリオンヌ(Soussey-sur-Brionne)
6. ディジョン(Dijon)
7. ソリュ(Saulieu)
8. サン=レヴェリアン(Saint-Révérien)

グーグルマップを編集して訪問番号を加えました。

4. ヴェズレー(Vézelay) を出発して訪問番号5~8を見学、 宿は、9. ヌベール(Nevers) 近くのホテルです。

この日も、とても良い一日でした。

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