2023年5月5日(金)、最初の訪問地は Bolmir。Iglesia de San Cipriano です。
ここは、外観では持ち送りと南扉口、内観では勝利アーチと洗礼盤、が素晴らしいです。
基本的に閉まっています。私は事前に役場(Ayuntamiento de Enmedio)に問い合わせました。教えてもらった番号に電話すると、5月5日正午の訪問を予約することができました。
目次
Bolmir へ .
概要 .
平面図 . .
内観(勝利アーチ) .
内観(洗礼盤) .
内観(窓).
東側外観(持ち送り) .
北西側外観 .
南側外観(持ち送り、浮き彫り) .
南側外観(南扉口) .
Bolmir へ
私はAirbnbをチェックアウトし、東に約3km、5分ほど運転して、村の中心にある教会に着きました。11:30頃のことです。
訪問を約束した時刻より30分も早く着いた理由は、先に1人で教会の外観を見ようと思ったから。
鐘楼の上に、コウノトリがいます。
教会の隣では、牛たちがのんびり草を食んでいました。
私は、動物たちの居心地良さそうな姿が好きです。
さあ、後陣の持ち送りを見よう、と思ったとき、教会の鉄柵に向かう男性の姿がありました。男性も私に気づきました。互いに笑顔で挨拶を交わすと、やはり、今日の12:00に教会の訪問を約束した、Chemaでした。
まだ時刻は11:30でした。(私たち、2人とも早く来すぎよね)
ところで、Chemaと私はスペイン語で話しました。Chemaは私の言いたいことを実によく理解してくれました。きっと、Chemaは、人の心の中を読み取る特殊な能力を持った人に違いない。
概要
現地には案内板が見当たりませんでした。Románico Digital による概要です。自動翻訳(DeepL)に助けてもらいながら、私が一部を抜粋して太字で和訳します。
この教会について言及した文書はなく、いつ、誰によって建てられたかを示す碑文もない。この教会に多少なりとも近い他のロマネスク様式の建物との関係を調べれば、様式的な基準によって、何年頃に建てられたかを推測することができる。Bolmirは、碑文によると1129年頃に建てられたと思われるCervatosの親方たちの彫刻と非常によく似ている。Bustasur教会(1112年)の柱頭や、Pujayo教会(1132年)、San Juan de Raicedo教会、Santa Eufemiade Cozuelos教会の柱頭とも類似していることから、Bolmir教会とその他の教会の年代は、いずれも12世紀の最初の30~40年のものと考えられる。
教会は、当然のことながら、何世紀にもわたっていくつかの変貌を遂げた。後陣の両側にはゴシック・ルネッサンス様式の礼拝堂が二つある。16世紀から17世紀にかけては、内陣の壁を壊し、身廊と聖域を分離した。そして、前述の礼拝堂と身廊(身廊は元々木造であった)を、ヴォールトで覆った。そして最後に、後陣に扉を開け、長方形の聖具室をその壁に取り付けた(おそらく17世紀)。
しかし、外見上、オリジナルの教会をほとんど覆い隠してしまうこれらの後世の増築があったとしても、その保存状態は、様式と時代の統一性を考慮するのに十分である。私たちが記憶している限りでは、身廊の内部は1969年に修復され、より「ロマネスク風」になった。同様に、主扉を含む南壁の清掃によって、この質素な教会の美しさはより際立ったものとなった。
はい、南扉口と後陣の姿がとても美しいです。
平面図
現地には平面図が見当たりませんでした。Románico Digital による平面図です。東が右です。
さっそく、見学です。
内観(勝利アーチ)
Chemaが、よろしければ訪問を始めましょうと言ってくれたので、教会の中に入ります。
わあ、美しい。
私は内陣に目を奪われました。
市松模様のフリーズ装飾が素敵です。
勝利アーチの柱頭をみます。
北側の柱頭は、2頭ずつ向かい合う、4頭のライオン。
ライオンたちが、かわいいです。
南側の柱頭は、植物。多様な形が描かれています。
生き生きと描かれています。
内観(洗礼盤)
ロマネスク様式の洗礼盤があります。
目立つ装飾はありませんが、台座と調和していて、優雅です。
内観(窓)
南窓と西窓にロマネスク様式の装飾が残っています。
身廊から見て左(東)側の柱頭は、ワシ。
アバクス(柱頭の上に置かれてアーチを支える部分)の彫刻がセルバトス(Cervatos)のものに似ています。
身廊から見て左(東)側の柱頭は、たぶん、向かい合う2頭のライオン。
西窓はかなり摩滅していますので、割愛します。
東側外観(持ち送り)
私は、レトルティージョ(Retortillo)を含め、鍵が必要な場所の見学を終えたので、Chemaにお礼を言って別れの挨拶をしました。
これから書く外観については、私がレトルティージョ(Retortillo)から戻った後で、1人で見学したものです。
持ち送りがあります。
7:両手で両足を持ち上げる女性、8.裸の男性、13:アクロバット、だと思います。
7の女性の表情と、8の男性の手が、印象的です。
北側は、あまり保存状態が良くありません。
北西側外観
さて、北側と西側には、ロマネスク様式の窓が一つずつあります。
そして、北側には、持ち送りが16個あります。詳細は割愛します。
南側外観(持ち送り、浮き彫り)
南側をみます。
南壁には18個の持ち送りがあります。
1:何かを持つ人、4:動物、5:ハープ奏者、だと思います。
7:弦楽器の上に頭を乗せるように座る男性、9:動物、11:ぶら下がる熊、12:アクロバット、だと思います。
15:動物、だと思います。
持ち送りの下に、浮き彫りがあります。2頭のライオンのようです。
足がかわいい。
南側外観(南扉口)
南扉口をみます。
南扉口の柱頭は、ワシと、向かい合う2頭のライオンです。
PujayoやSan Juan de Raicedoの扉口のワシに似ています。
扉口には8個の持ち送りがあります。
1:十字架、3:動物、だと思います。
4:小さな人間の頭の上に横長の樽、5:ハープ奏者、6:アクロバット、だと思います。
私はハープ奏者が好きです。よく彫られています。
7:ウサギ、8:角笛を吹く人、だと思います。
ウサギの尻尾、なんとも言えない、かわいさがあります。
Iglesia de San Cipriano。外観では持ち送りと南扉口、内観では勝利アーチと洗礼盤、が素晴らしいです。
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