2023年5月3日(水)、二番目の訪問地は Villanueva de la Nía。Iglesia de San Juan Bautista です。
ここは、内観では洗礼盤と勝利アーチと後陣の窓、外観では内陣と後陣の持ち送りが素晴らしいです。
2023年5月現在、村人が鍵を管理しています。
目次
Villanueva de la Nía へ .
概要 .
平面図 . .
東側外観(後陣、内陣) .
内観(洗礼盤) .
内観(勝利アーチ、後陣の窓).
Villanueva de la Nía へ
冒頭で「二番目の訪問地は Villanueva de la Nía」と書きましたが、実は、Villanueva de la Níaの前にサン・マルティン・デ・エリネス(San Martín de Elines)に行きました。でも、担当者が16時に来るとのことで、閉まっていました。San Martín de Elinesについては、Villanueva de la Níaの後に再訪して教会の中を見学できたので、3番目の訪問地として書きます。
さて、私はサン・マルティン・デ・エリネス(San Martín de Elines)から西に約22km、24分ほど運転して、小高い丘の上にある、村の教会に着きました。13:15頃のことです。
![](https://emiliaromanica.com/wp-content/uploads/2023/10/IMG_7111-1024x768.jpeg)
教会は閉まっていました。
鍵を求めて、近所のBar-Restaurante(Casa Chicote)に行って話を聞くことにしました。情報はBarに集まりがちだからです。なんと、Barの女主人は私の期待を上回る機敏さ、丁寧さで、私に鍵守りの家を教えてくれました。
鍵守りの家でも、幸運に恵まれました。
鍵を管理している紳士は、庭仕事で、ご自宅の門のすぐそばにいました。私が教会に訪問したい旨を伝えると、鍵を貸してくれました。
やったー!!
概要
現地には案内板が見当たりませんでした。Románico Digital による概要です。自動翻訳(DeepL)に助けてもらいながら、私が一部を抜粋して太字で和訳します。
この修道院が最初に登場するのは、1048年4月4日の文書で、そこには、NájeraのGarcía Sánchez IIIとその妻Estefaníaが、この修道院をOñaとその修道院長Iñigoに寄贈したことが記されている。
唯一残っていたロマネスク様式の身廊は、三つの身廊に増築するために壁が取り壊され、完全に姿を消した。16世紀から17世紀にかけて、現在残っている身廊は、長方形の間取り、三つの身廊と二つの柱間となり、教会は、2本の大きな円柱と、二つの側廊の内壁のための2本の半円柱が配置され、尖った屋根を持つ建物となった。
ロマネスク様式の教会から残っているのは、半円形の後陣と勝利アーチのある内陣だけである。
修道院の建物で残っているのは教会だけ、その教会もロマネスク様式が残るのは後陣と内陣だけです。でも、その後陣と内陣が素晴らしいのだから、残っててくれてありがたいです。
平面図
現地には平面図が見当たりませんでした。Románico Digital による平面図です。東が右です。
![](https://emiliaromanica.com/wp-content/uploads/2023/10/Romanico-Digital-7.png)
さっそく、見学です。
東側外観(後陣、内陣)
内陣と後陣の持ち送りが、すごいんです。
![](https://emiliaromanica.com/wp-content/uploads/2023/10/IMG_7104-1024x768.jpeg)
内陣の南に5、後陣に14、内陣の北に5、、、合計24の持ち送りがあります。
分かりやすくなると思うので、通し番号をつけます。
内陣の南:1〜5、
後陣:6〜19、
内陣の北:20〜24
向かって左から順に1〜24全部をみます。
内陣の南の持ち送りは、左から 1:?、2:口に左手を当てる男性、3:両足を両手で持ち上げる女性、4:噛みつく動物、5:荷を背負う男性、だと思います。
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2は、なんとも言えない表情をしてます。
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後陣の持ち送りは、左から 6:ウサギ、7:ワシ、8:ヤギ、9:?、と思います。
![](https://emiliaromanica.com/wp-content/uploads/2023/10/0F7A1474-1024x683.jpg)
10:出産する女性、11:右手を頬に当てる男性、12:何かを持つ男性、と思います。
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12の男性は、何を持っているんでしょうねえ?石棺?
![](https://emiliaromanica.com/wp-content/uploads/2023/10/C75E7BD5-B34D-4B2D-8BC8-4287B287A6BE_1_201_a-1024x951.jpeg)
13:?、14:ヤギ、15:何かを持つ女性、16:何かを持つ男性、だと思います。
![](https://emiliaromanica.com/wp-content/uploads/2023/10/7BA265A1-249F-49D0-A868-2068E3A9508C_1_201_a-1024x683.jpeg)
15と16は、何をしているところだか、よく分かりません。
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15:何かを持つ女性、15:何かを持つ男性、17:?、18:球、19:豚、だと思います。
![](https://emiliaromanica.com/wp-content/uploads/2023/10/CB76EA42-849D-47E3-9C6C-859AD4808C0F_1_201_a-1024x683.jpeg)
内陣の北側の持ち送りは、たぶん、左から 20:曲線、21:彫刻なし、22:?、23:仰向けに寝る男性、24:ヤギ、だと思います。
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私は12の持ち送りが好きです。美しい。
窓も見ておきましょう。
![](https://emiliaromanica.com/wp-content/uploads/2023/10/FCC833F8-22E6-4F80-B552-F7B4737075A6_1_201_a-1024x819.jpeg)
柱頭に簡素な装飾があります。
内観(洗礼盤)
教会の中に入ります。
![](https://emiliaromanica.com/wp-content/uploads/2023/10/IMG_7070-1024x768.jpeg)
ロマネスク建築が残るのは内陣と後陣だけですが、教会の中にはもうひとつ素晴らしいロマネスク美術があります。
洗礼盤です。
![](https://emiliaromanica.com/wp-content/uploads/2023/10/IMG_7071-1024x768.jpeg)
すごく美しい。
西扉口から入って、左にあります。
反対側には、3か所だけ別の模様が刻んであります。
![](https://emiliaromanica.com/wp-content/uploads/2023/10/IMG_7075-1024x768.jpeg)
一部だけ模様が違う理由は、分からないです。
内観(勝利アーチ、後陣の窓)
勝利アーチと後陣の窓をみます。
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後陣の窓から。
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向かって左は植物装飾、向かって右はしゃがんで足を持つ男性が描かれています。
勝利アーチをみます。
向かって左の柱頭には、中央に人の顔があって、その両側にライオンが2頭ずつ描かれています。
![](https://emiliaromanica.com/wp-content/uploads/2023/10/98B3FD28-9701-4111-934A-6A5371AA779D_1_201_a-1024x819.jpeg)
頬をよせあうライオンが、かわいいです。
向かって右の柱頭には、中央に両手を開いて祈りの姿勢をとる人、笛を吹く男性、両手で両脚を開く女性が描かれています。
![](https://emiliaromanica.com/wp-content/uploads/2023/10/F46B2ABD-B4E3-4949-BAD1-6C969ED166F2_1_201_a-1024x819.jpeg)
笛を吹く男性は、足を踏み出して、躍動感があります。
![](https://emiliaromanica.com/wp-content/uploads/2023/10/IMG_7093-1024x819.jpeg)
Iglesia de San Juan Bautista。内観では洗礼盤と勝利アーチと後陣の窓、外観では内陣と後陣の持ち送りが素晴らしいです。
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