ベルチェト(Berceto)<2>

Berceto の San Moderanno、続きです。大聖堂の外観と内観を見ます。

まずは、外観から。

位置関係や大聖堂の形が分かりやすいように、グーグルマップの航空写真の画像を載せます。

グーグルマップの航空写真の画像

大聖堂の南

大聖堂の南には、修道院時代には回廊があったそうなのですが、今はもう跡形もありません。

大聖堂の東

前回にご紹介した鮮魚店の場所です。

大聖堂の外観、東側

主後陣が四角形に改築されていますが、三後陣が確認できます。

小後陣の持ち送りには彫刻がほどこされています。ロマネスク様式をモチーフにした後代の作品かもしれません。

南小後陣

北小後陣の持ち送りはかなり損傷しています。

北小後陣

大聖堂の北

北側を見ます。

大聖堂の外観、北側

少しだけ西に移動すると、北扉口が見えて、

大聖堂の外観、西よりの北側

北扉口に、ロマネスク様式の彫刻があります。

北扉口

こちらは鍵を持つ聖ペトロ

聖ペトロ

となるとこちらはきっと聖パウロですが、なんだか女の人に見えます。

聖パウロ

ルネッタ(lunetta、半月形を意味するイタリア語で、建築では扉や窓の上の半月形の部分を指します)には「東方三博士の礼拝」を描いた浮き彫りがあります。

数十年前まで、1198年の日付が記された「FACTUM MCXCVIII INCARNAT」という碑文が確認できたそうです。

残念ながら浮き彫りも、碑文も、もう判別できません。

北扉口のルネッタ

大聖堂の西、そして教会の中へ

西扉口に行き、

大聖堂の外観(西扉口)と、門前の街並み

教会の中に入ります。

大聖堂の内観(身廊から東を向く)

あれ?曲がってる?

構造が分かりにくいと思うので、ゾディアック(Zodiaque)の la nuit des temps によるフロアプランを載せます。

ゾディアック(Zodiaque)の la nuit des temps によるフロアプラン

西壁と北壁が直角じゃないし、身廊の柱の列に対して主後陣の壁がまっすぐじゃないんです。面白い。

15世紀末から16世紀初めにかけての改築で、アーチが交換されています。

身廊から南側廊を向く

ロマネスクっぽさは無いけれど、全体的に違和感なく調和していて、荘厳な雰囲気です。

身廊から北側廊を向く

主祭壇に注目すると、

内陣

ロンゴバルド時代の浮き彫りが埋め込まれているんです。

十字架と2匹の孔雀と思います。

主祭壇

ロンゴバルド時代の教会の姿は、今ではほとんどうかがい知ることができません。この浮き彫りが残されていて、良かった。

次回、ファサードの彫刻を見ます。

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