タウイ(Taüll)<3>

Sant Climent de Taüll の見学を終え、昼食と、Santa Maria de Taüll の見学に向かいます。北に400m、徒歩6分の距離。

Santa Maria de Taüll は、昼休みなしで10時から19時まで開いています。

ありがたい。

坂道を登り、見下ろすと穏やかな風景が広がります。

Sant Climent de Taüllの鐘楼が見下ろせます

ちょうど昼時。

目星をつけていた店は全て閉まってて、営業していたのは二店舗だけ。

二択で、ここにしました。

Café Sedona
Avenida Feixes 2, 25528 Taüll, Lleida
+34 973 69 62 54

前菜
主菜
デザート

訛りのない英語を話すスタッフたち、スタッフ同士は英語で配達に来た人にはカタルーニャ語で話すの。なんだか不思議な空間でした。

満腹になったところで、お目当ての Santa Maria de Taüll に向かいます。

食事した店から、さらに坂道を上へ。

建物の間から後陣が見えてきました。

広場の中の教会

後陣が美しい

広場は駐車禁止ですが、ファサード付近は停め放題

果敢に停めて、果敢に車で乗り入れるのね

ファサードへ

フロアプラン付き案内板がありました。

案内板によると、11世紀または12世紀初めに遡るロマネスク教会ですが、その後、改築が行われました。1123年に献堂されたとき、内部は壁画で装飾されていました。これらの壁画は海外に売却するために1920年に剥がされましたが、バルセロナのカタルーニャ美術館に移設されました。

17世紀から18世紀にかけて、サイド・チャペルを持つ単身廊に改築されましたが、1950年代から三身廊のロマネスク様式に復元されました。壁画は、主後陣は複製画、南側壁は複製写真です。注目すべきバロック様式の祭壇画があります。

早速、教会の中へ。

ファサードを背にして後陣を向く。

南側廊には、鐘楼の基礎部分があります。

後陣を背にしてファサードを向く
北側廊
南側廊

壁画のオリジナルは、剥がされてバルセロナのカタルーニャ美術館に移設されています。

Museu Nacional d’Art de Catalunya, Barcelona で、2019年9月5日に撮った写真をご紹介。

カタルーニャ美術館に移設されているオリジナル(12世紀)

ファサード裏の壁画から、順にみていきます。

カタルーニャ美術館に移設されているオリジナル(12世紀)、ファサード裏
カタルーニャ美術館に移設されているオリジナル(12世紀)、ファサード裏と南壁

恐ろしい場面ですが、生き生きと描かれているので魅力的です。

あ、左右で脚の色が違う。

カタルーニャ美術館に移設されているオリジナル(12世紀)、ファサード裏
カタルーニャ美術館に移設されているオリジナル(12世紀)、南壁

カタルーニャ美術館では、どうしてここが出っ張っているのかわからなかったんですが、やっとわかりました。

この出っ張り、鐘楼の基礎部分です。

カタルーニャ美術館に移設されているオリジナル(12世紀)、鐘楼の基礎部分

南壁は、鐘楼の基礎部分をまたいで後陣側へと壁画が続いています。

カタルーニャ美術館に移設されているオリジナル(12世紀)、南壁と南扉口のアーチ

南壁には、中程にイエスのご生誕にまつわる場面(南小後陣に近い場所から順に、ヘロデ王、東方三博士、聖母子)が描かれています。

カタルーニャ美術館に移設されているオリジナル(12世紀)、南壁

主後陣

カタルーニャ美術館に移設されているオリジナル(12世紀)、主後陣

聖母子の周りに東方三博士がいて、その下に使徒たちがいます。

カタルーニャ美術館に移設されているオリジナル(12世紀)、主後陣

なんだか、得意げな顔つきの鹿。

カタルーニャ美術館に移設されているオリジナル(12世紀)、主後陣

フレスコ画の他にも、十字架降架の彫刻群もバルセロナのカタルーニャ美術館に。

カタルーニャ美術館に移設されている彫刻群(12〜13世紀)

La Nativitat de Durroにも十字架降架の彫刻群がありましたが、よく似てますよね。

バルセロナのカタルーニャ美術館で見た壁画や彫刻を思い起こしながら、現地の見学を続けました。

(現地)鐘楼と南扉口

こーんな山の上の、こーんな小さな教会に、あったんです。あの壁画。よく、まあ、あんな大迫力な色彩豊かなものを、たくさん描いたもんだ。

Santa Maria de Taüll、鐘楼と後陣が美しい、山の上の小さな教会です。

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