レ・クリューズ(Les Cluses)<2>

レ・クリューズ(Les Cluses)の聖マリア教会、続きです。教会の内部を見ます。

構造はフロアプランを見た方が分かりやすいかもしれません。以前、旅行前に読んだ本のページでご紹介した、Zodiaque の『 la nuit des temps 7 Roussillon roman 』にフロアプランが載っていました。

高い身廊(central nave)の両側に低い側廊(lateral nave)がある三廊式です。central nave に内陣(presbytery)があり、三つの nave の東端は全て半円形の後陣(apse)になっています。この辺りの初期ロマネスク様式の建築物にみられる造りだそうです。

この教会の一番の目当ては、12世紀のフレスコ画です。上の写真の正面が main apse ですが、ここを見上げると素晴らしいフレスコ画があるんです。見た瞬間、私は心の中で叫びました。わおー!

上の写真を撮った場所から、もう少しフレスコ画に近づいて上を見上げると、福音書記者のシンボルがあります。

真上。

向かって右にいる、天使です。眉毛くっきり、頬紅しっかり。

案内に、東方三博士礼拝(Adoration of the Magi)の図があると書いてありました。天使の下にいるこの人たちが、そうかも。他にいないから。

最後に、しっかりとイエスを見ました。

祝福するイエスは真っ赤な頬と濃い眉毛、つぶらな瞳と大きい親指が最高です。

イエスの肩の上にアルファとオメガがあります。アルル・シュル・テク(Arles-sur-Tech)のページに詳しく書きましたが、アルファとオメガはギリシャ文字の最初と最後なので「全て」とか「永遠」という意味を持っています。

フレスコ画は、かなり失われています。きっと12世紀には一面に描かれていて、極彩色だったことでしょう。残っている一部だけでも、見ることができて良かったです。

しばらくフレスコ画をみつめて、写真を撮りました。そして興奮が冷めないまま教会を出発し、鍵を役場(mairie)の郵便受けに返しました。

その後、昼食をとるため予め調べておいた店に行きました。mairie から南に0.5kmの道のり、車で2分で着きます。大きな駐車場つき。

Restaurant Le Laetitia
Route du Perthus – D900 Les Cluses – Pyrénées Orientales
(+33) (0)4 68 87 77 71
http://www.restaurant-lelaetitia.com/

定休日(水曜)を除いて、毎日朝9時から夜まで休憩なしで営業しています。テーブルの数も多くて予約なしで大丈夫でした。

もうね、フレスコ画の余韻に浸りながら、調子に乗って私一人でロゼワインを飲んじゃいました。美味しかったです。デカンタの側に写ってるオリーブとナッツも味わい深くていけました。ワインは有料ですが、オリーブとナッツは無料サービスだったと思います。

日替り定食(Plat du jour)が9ユーロと安くて家庭的な味なので、地元の人でにぎわっていました。

食べたのは、これとこれ(二人分)です。

注文したのは肉料理だけでしたが、他の料理もありました。

ロマネスク教会にワインと食事で身も心もすっかり満たされました。

鍵と初期ロマネスクの遺構とロマネスクのフレスコ画がとても印象的だったレ・クリューズ(Les Cluses)、終わります。

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