2025年5月6日(火)、最初に訪れたのはPerros-Guirec、Église Saint-Jacquesです。
ここは、身廊の西側にロマネスク建築が残っています。身廊の柱頭彫刻が良いです。南扉口にはブルターニュには珍しいティンパヌムがあり、教会内に水盤もあります。
2025年、教会は火曜から金曜の9:30〜17:00と、月曜と土曜の9:30〜12:00に訪問できました。
目次
1. Perros-Guirec .
2. 概要 .
3. 平面図 .
4. 外観(南扉口) .
5. 内観(身廊の北側) .
6. 内観(身廊の南側) .
7. 内観(水盤) .
1. Perros-Guirec
ペロス=ギレック(Perros-Guirec)は、ブルターニュ地域圏コート=ダルモール県にある町で、県都サン=ブリユーの約60km北西にあります。
教会は、丘の上の町の中心にあります。イギリス海峡の海岸まで徒歩10分ほどの近さです。

2. 概要
ゾディアック(Zodiaque) la nuit des temps『Bretagne Romane』による概要です。私が一部を抜粋して太字で和訳します。
ペロス(Perros)の名称は、元々の名称「ペンロス(Penroz)」が変化したものである。ペンは「頭」を意味するが、ロスの意味ははっきりしない。この語は複合語でのみ見られ、海に向かって傾斜した土地、あるいはヒースに覆われた小高い丘を意味する。ウェールズ語では、水のある平野、緑豊かな丘を意味する。あるいは、岬、半島、突端といった意味合いも含まれている。
6世紀にウェールズからやってきたとされる聖ギレック(Guirec)またはキレック(Quirec)は、ある日この海岸に上陸した。岩の頂上に建てられた彼の海辺の礼拝堂は、彼の到着と滞在の記憶を今に伝えている。
現在の教会は、聖ヤコブと聖ギレックに捧げられているが、最初の教会ではない。
最初の教会はトラウ・ペロス(Traou-Perros)、ペロス(Perros)の下方に建てられ、聖ギレック礼拝堂(chapelle Saint-Guirec)あるいは古い教会(Coz Illis)と呼ばれていた。そこで聖ギレックは、上陸地点「プルマナック(Ploumanac’h)」から少し離れた場所に修道院を設立した。その名前は、修道士を意味する「マナック(manac’h)」に由来している。15世紀にはすでに廃墟となっていたこの施設は、何も残っていない。
この後も、『Bretagne Romane』を引用する時に太字で書きます。
3. 平面図
ゾディアック(Zodiaque) la nuit des temps『Bretagne Romane』による平面図です。東が上です。

黒色:12世紀
網目:14世紀
斜線:16世紀改築
横線:17世紀
白色:18世紀
教会は、11の柱間で構成されています。ロマネスク様式の部分は、勝利アーチによって、五つのアーチからなるゴシック様式の身廊と隔てられています。交差部と翼廊はありません。
西側の六つの柱間だけが、ロマネスク建築(12世紀)です。
4. 外観(南扉口)
南に行きます。
鋭い切妻屋根を持つ南扉口があります。

左側、最も外側の柱頭には、プレスタン(Plestin)とその海岸を荒らしたドラゴンと戦うアーサー王を助けに来た聖エフラム(saint Efflam)の戦いが描かれている。その次に、2体の怪物あるいは悪魔が、1人は色欲、もう1人は傲慢の罪を犯した2人の罪人を飲み込んで罰している。そして、それぞれ1冊の本を持っている2人の人物がいる。1人目は本を閉じているが、2人目は司教の服を着て、本を開いて見せている。
右側の中央の柱頭には、楽器、おそらく5弦の弦楽器を持っている男性がいる。聖ペトロが鍵を持ち、ノアが鳩の声を聞いている姿もあるが、これらの柱頭は、あまりにも磨耗が激しく、判然としない。
ティンパヌムは、時間の経過によって大きく損傷しているものの、まだ識別できる彫刻が粗削りのまぐさの上に保存されている。これは、ランムール(Lanmeur)のケルニトロン(Kernitron)のものとともに、ブルターニュ地方で唯一の例である。
ケルニトロンと同様、栄光のキリストは、獅子と鷲の間に、古風な真珠の縁取りのある玉座に座って祝福している。

5. 内観(身廊の北側)
教会の中に入ります。
ロマネスク様式の身廊と側廊とは、三重アーチで区切られています。
北側は大きな円柱で支えられ、南側は8本の半円柱が添えられた角柱で支えられています。

身廊の柱頭を見ると、北側にはケルト起源のモチーフである車輪や十字架がいくつか見られる。左から5本目の柱には「アブラハムの犠牲」が刻まれている。左から2本目の柱の彫刻は、判読が難しい。これは、聖人が罪人をその悪徳から救い出そうとする使徒的行為を表しているのだろうか?それとも、聖ギレックの奇跡を表しているのだろうか?

6. 内観(身廊の南側)
南側の柱頭の彫刻は、より活気にあふれていて、北側と明らかに異なります。

2本目の柱には、アダムとエバの創造、そして誘惑がしっかりと判別できる。しかし、鳥を手に持つ人物は、洪水の水面に鳩を飛ばすノアなのであろうか?
私には、アダムとエバですら、判別が難しいです。

こちらは、分かります。
4本目の柱には、ひとつの杯から飲む2羽の鳥がいます。

5番目の柱の食事の場面は、最後の晩餐を表していると思われる。しかし、一部の解説者は、この場面を、聖コランタン(saint Corentin)がプロモディエルヌ(Plomodiern)の庵でグラドロン王(roi Gradlon)に食事を提供した場面だと見なしている。この伝説的な場面は、ここペロス=ギレック(Perros-Guirec)からかなり離れたフィニステール県で起こったとされているため、その人物たちが広く知られてはいるものの、個人的にはこの解釈には疑問を感じる。

6本目の柱の西面は、向かい合う男女と、アトラスのように見えます。

6本目の柱の東面は、素手で戦う2人の男性のように見えます。
アニメ『ドラゴンボール』の「フュージョン」に似ていますが、関係ありません。

7. 内観(水盤)
最後に、水盤をみます。
ピンク色の軽石で作られた縁取りのない12世紀の水盤がある。
2人の男性が両手をあげて水盤の縁を持っています。別の男性は腕を横に広げています。彼らの足はぐにゃりと曲げられています。

Église Saint-Jacques。身廊の西側にロマネスク建築が残っています。身廊の柱頭彫刻が良いです。南扉口にはブルターニュには珍しいティンパヌムがあり、教会内に水盤もあります。
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