サン=ガブリエル(Saint-Gabriel)

2025年5月4日(日)、最初に訪れたのはSaint-Gabriel、サン=ガブリエル小修道院(Prieuré Saint-Gabriel)です。

ここは、かつての小修道院付属教会(今は礼拝堂と呼ばれています)に残る建築様式と彫刻が素晴らしいです。

2025年、礼拝堂は5月と6月の土曜と日曜14:30〜18:30に開いていました。また、7月と8月は水曜から月曜の14:30〜18:30に礼拝堂で展示会が開催されていました。

目次

1. Saint-Gabriel .
2. 概要 .
3. 平面図 .
4. 外観(東側) .
5. 外観(西側) .
6. 内観 .

1. Saint-Gabriel

サン=ガブリエル(Saint-Gabriel)は、ノルマンディー地域圏カルヴァドス県にある村で、県都カーンの約18km北西にあります。

小修道院(Prieuré)は、村の北端にあります。

門をくぐると、緑がいっぱいでした。

小修道院(Prieuré)と礼拝堂

上の写真の中で、左が食堂などの小修道院(Prieuré)の建物、右が小修道院付属教会だった礼拝堂です。

2. 概要

教会の中に案内掲示、リーフレットや小冊子がありました。私が一部を抜粋して太字で和訳します。

1058年、フェカン修道院(abbaye de Fécamp)のベネディクト会修道士たちが、クルリー領主(seigneur de Creully)の依頼により設立したサン=ガブリエル小修道院(prieuré Saint-Gabriel)は、緑豊かな環境の中に、12世紀から15世紀の建築様式を驚くほどよく伝えている。

12世紀に建てられた教会は、1750年に身廊が破壊されて今日ではクワイヤだけが残っており、ノルマンディーのロマネスク建築の真珠と言われている。

2008年以降、この教会はカルヴァドス県の所有となっている。

私的所有となっている修道院は現在、園芸造園学校として、国家資格取得を目指す寄宿生と通学生を受け入れている。

この後も、案内掲示、リーフレットや小冊子を引用する時に太字で書きます。

3. 平面図

案内掲示による平面図です。東が上です。

案内掲示より

現在の建物は、後陣とクワイヤだけが残されています。

当初は、ベネディクト会の建築様式にのっとって、南北に翼廊があり、その東壁に小後陣があったと考えられています。

また、交差部の上に鐘楼があり、交差部の西に三身廊があったと考えられていますが、身廊の長さは不明です。

相当に立派な建物だったようです。

4. 外観(東側)

東に行きます。

半円形の主後陣が残っています。

南東側外観

5. 外観(西側)

西に行きます。

身廊は1750年に破壊されました。

現在の西壁は、かつてのクワイヤと交差部との間に設けられています。

北西側外観

柱頭に彫刻があります。

交差部の柱頭

二股人魚かと思ったら、靴を履いています。どうやら足を曲げた人物のようです。

交差部の柱頭

6. 内観

教会の中に入ります。

クワイヤは幅9メートル、長さ14メートル、高さ14メートルである。

クワイヤにて東を向く

天井は、特徴的なリブ・ヴォールトです。

クワイヤは、6分割の偽アーチで覆われている。視覚的には六つの部分に分割されているが、実際には重量は4本のリブ・ヴォールトだけで支えられている。中央のアーチは、見た目をよくするための見せかけである。これはこの地域特有の様式で、後世にはあまり受け継がれていない。ベルニエール(Bernières)教会やウイストルアム(Ouistreham)教会でも見ることができる。

クワイヤにて北西を向く

リブ・ヴォールトの下に彫刻があります。

こちらは、植物を吐く顔のようです。その下には、司教杖を持つ人物が彫られています。

リブ・ヴォールトの下

別のリブ・ヴォールトの下にも、彫刻があります。

怪物のような顔があり、生き物たちを噛んでいます。

リブ・ヴォールトの下

生き物の彫刻としては、後陣のスパンドレルに、ライオンが彫られています。

後陣

クワイヤに戻ります。

レセ(Lessay)、セリジー=ラ=フォレ(Cerisy-la-Forêt)、サン=マルタン=ド=ボッシェヴィル(Saint-Martin-de-Boscherville)らの修道院、そしてカーンのサン=ニコラ(Saint-Nicolas de Caen)教会に近いこの教会は、ノルマンディー地方に典型的な3層構造の完璧な例である。下層は半円形のアーケード、中層はギャラリー、そして上層はロマネスク様式の窓から光が差し込む。

中層と下層のアーチに幾何学模様があり、とても美しい。

クワイヤにて北東を向く

アーチを支える柱頭も、実に上品です。

柱頭

うっとり。

上品さにうっとりしていると、北窓の奇天烈な彫刻に驚かされます。

ビークヘッド(beakhead、嘴の頭)です。

北窓

生き物の頭部が並び、とがった嘴を見せつけています。

北窓

サン=ガブリエル小修道院(Prieuré Saint-Gabriel)。かつての小修道院付属教会(今は礼拝堂と呼ばれています)に残る建築様式と彫刻が素晴らしいです。

コメントを残す

メールアドレスが公開されることはありません。 が付いている欄は必須項目です