2024年8月4日(日)、五番目に訪れたのはBisceglie、Parrocchia Sant’Adoenoです。
ここは、ファサードと洗礼盤がいいです。
私は葬式が予定されていることを知り、その準備の頃に再訪しました。教会内に聖ミサの予定(2024年5月から9月は平日18:45、土曜19:15、日曜9:00)が掲示してありました。
Bisceglie では、2か所に行きました。以下のように2回に分けて書きます。
<1> Parrocchia Sant’Adoeno
<2> Basilica Concattedrale S. Pietro Apostolo
目次
1. Bisceglie へ .
2. 概要 .
3. 平面図 .
4. 外観 .
5. 内観 .
1. Bisceglie へ
ビシェーリエ(Bisceglie)は、プーリア州バルレッタ=アンドリア=トラーニ県にあるアドリア海に面した町で、同県の県都のひとつトラーニ(Trani)の約8km南東にあります。
教会は、ビシェーリエ(Bisceglie)の最初の都市城壁の内側にあります。
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私は事前に文化観光振興会(Associazione PRO LOCO)や教区などに連絡をしましたが、なかなか教会に訪問できる時間がわかりませんでした。試しに教会に来てみたら葬式の予定が掲示されていたので、その準備で教会が開けられる頃に再訪しました。
2. 概要
教会の外に案内板がありました。私が一部を抜粋して太字で和訳します。
この教会は1074年1月に設立された。司教が近隣のチリニャーノ(Cirignano)、プリミニャーノ(Primignano)とザッピーノ(Zappino)といった地方の小村の住民らに対して発行した勅許状によって証明されている。教会は、この町を城壁で囲み、要塞化したノルマン人が崇拝していた聖アウドエヌス(伊:Sant’Adoeno、仏:Saint Ouen)に捧げられている。
聖アウドエヌスは7世紀のルーアン🇫🇷の司教です。ノルマン人が崇拝していた聖人に捧げられていることから、ノルマン人も教会の設立に関わったと考えられています。
地元の石材のみで建築されたこの教会は、バシリカ様式の三身廊を備え、翼廊を持たない。
教会内部は、何世紀にもわたって何度も改築が行われ、当初の姿を変えてきた。
17世紀に右側廊に沿って三つの礼拝室とクワイヤが追加され、拡張された。1769年には、ルーアンにある同名の教会と同じ権利を獲得した。
この後も、案内板を引用する時に太字で書きます。
3. 平面図
案内板による平面図です。東が上です。
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4. 外観
ファサードをみます。
主扉口の右側には、ノルマン様式の墓碑があり、その上には故人バルトロメオを偲ぶラテン語の碑文が刻まれている。
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薔薇窓の周囲に四福音書記者の象徴、そして両端に一対のライオンの彫刻があります。
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ファサードの下部には、主扉口とその両側に二つの扉口があります。
主扉口の浮き彫りが上品です。
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5. 内観
教会の中に入ります。
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右(南)側に、目当ての洗礼盤があります。
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入って右側には、11世紀に造られた貴重な洗礼盤があり、キリストの祝福と福音者の象徴を描いた浮き彫りには、明らかにビザンチンの影響が見られる。
中央の十字ニンブスはイエスだと思います。
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こちらの聖人は、洗礼盤に描かれていることを考えると、洗礼者ヨハネかもしれません。
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有翼の人(聖マタイ)と有翼の牛(聖ルカ)だと思います。
有翼のライオン(聖マルコ)と鷲(聖ヨハネ)だと思います。
Parrocchia Sant’Adoeno。ファサードと洗礼盤がいいです。
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おはようございます。ビシェーリエの聖オードワンというのは2014年のプーリア州の旅行の時に候補にあげていた教会なのですが開館に関する情報がまったくえられず、また他の教会も数多あった事から諦めた教会でした。洗礼盤に関する情報の詳細もなかったので今回ようやく知る事が出来ましたよ。Wikiではノルマン人による建設とありますね。
はい、そういう伝承があるようです。ただ、Margherita Pasquale を含む研究者は、ノルマン人による建設とは考えていません。建てたのはチリニャーノ(Cirignano)、プリミニャーノ(Primignano)、ザッピーノ(Zappino)といった近隣の小村からの移民者だったと考えられています。ノルマン人が物理的に協力したことを示す文書がなく、1074年の文書では聖母マリア、聖アウドエヌス、使徒聖ヨハネを称える教会の献堂が許可されているからです。