2023年9月14日(木)、最初に訪れたのは Albenga、教区博物館(Museo Diocesano)です。
ここは、洗礼堂や大聖堂にあった、碑文や彫刻のオリジナルなどが展示されています。
2023年は、火曜から日曜の9:30~13:00と14:30~18:30に開いていました。ただし、復活の主日(移動祝日)、聖母被昇天の祝日(8月15日)とクリスマス(12月25日)は休み。有料(博物館と洗礼堂€10、洗礼堂のみ€6)です。
Albenga では、3か所に行きました。以下のように3回に分けて書きます。
<1> Museo Diocesano
<2> Battistero Paleocristiano di Albenga
<3> Cattedrale di San Michele Arcangelo
目次
1. Albenga へ .
2. 碑文や彫刻の断片 .
3. 墳墓 .
1. Albenga へ
アルベンガ(Albenga)は、リグーリア州サヴォーナ県の歴史ある小都市で、人口約24,000人、サヴォーナの約35km南西、ジェノヴァの約70km南西に位置します。イタリアンリヴィエラのジェノヴァ湾に面していて、観光、商業、農業が主な経済基盤。町の中心部は、レストランやカフェ、服飾品店などがにぎやかです。
石畳の道を進むと、博物館のチケット売り場があります。私は博物館と洗礼堂の両方を見学できる複合チケット(€10)を書いました。
博物館への入り口は、教区書店(Libreria diocesana)とチケット売り場の間にあります。
洗礼堂の前にあった案内板によると、教区博物館(Museo Diocesano)は、1950年代まで司教たちが住んでいた旧司教館にあります。内部には15世紀の貴重なフレスコ画などが展示されています。
でも、私の目当ては中世の作品です。
博物館内に掲示されていた説明文については、私が一部を抜粋して太字で和訳します。
2. 碑文や彫刻の断片
こちらには、大聖堂(Cattedrale di San Michele Arcangelo)にあった碑文や彫刻の断片を集めて展示してあります。
右上:孔雀の浮き彫り(8世紀後半)
ブレシア(Brescia)で見た孔雀が描かれた断片(6世紀)は、かなり写実的で細密でした。それに対して、こちらはデザイン化されていて、伝えたい部分だけを誇張して描いてあるように感じます。
古いものとしては:中央の碑文(571年)。
Hic requiesci|t in pa]/ce b(onae) m(emoriae) Donatus [diaco]/nus, qui vixit in h/oc sae/cl(o) an]nos p(lus) m(inus) XL, d[ep(ositus) est / sub d(ie) — men(se) lanua/rio (?) /
[Imp(eratore) D(omino) N(ostro) Iustino p(er)]p(etuo) Aug(usto), /[anno] VI.
どうやら、墓碑ですな。
3. 墳墓
私がいちばん見たかったのは、こちらの墳墓です。
墳墓は、初期キリスト教洗礼堂(Battistero Paleocristiano di Albenga)にあったもので、元は洗礼堂のこの位置にありました。
アルベンガの洗礼堂の透視図には、アルコソリウムの本来の位置が示されている。保存のためにここに移された部分は、洗礼堂の内部では「ラファージュ」石灰モルタルと大理石の粉末を使った鋳型に置き換えられ、内部は真鍮製になっている。
アルコソリウムとは、手元の伊和辞典によると「初代キリスト教会の地下墳墓(カタコンベ)内のアーチ型墓所」です。
リグリアン・アルプスの工房
アルコソリウムの墳墓
大理石の彫刻
8世紀前半
アルベンガ洗礼堂
前面板と側面柱: ヒナギク、ユリ模様の十字架とブドウの房の装飾、籐編みの縁取りで囲まれている。
蓋(断片): 真珠状の玉飾りつき十字架
細かい模様がびっしり。
蓋は、断片ですが、十字架を中心に模様が刻まれています。
これまた、模様でいっぱい。これから行く初期キリスト教洗礼堂(Battistero Paleocristiano di Albenga)に期待が高まります。
教区博物館(Museo Diocesano)。洗礼堂や大聖堂にあった、碑文や彫刻のオリジナルなどが展示されています。
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