アルメンノ・サン・バルトロメオ(Almenno San Bartolomeo)

2023年8月26日(土)、最初に訪れたのは Almenno San Bartolomeo。サン・トメ教会(Chiesa di San Tomè)です。正確には Chiesa di San Tommaso in Limine と呼ばれます。

ここは、美しい外観の円形聖堂(rotonda)です。南扉口の彫刻と、内部の柱頭彫刻が素晴らしいです。

2023年、礼拝堂は以下の日程で開いていました。
5月〜10月:土曜と日曜の10:00〜12:00と14:30〜18:00
11月〜4月:土曜と日曜の10:00〜12:00と14:30〜16:30

目次

1. Almenno San Bartolomeo へ .
2. 概要 .
3. 平面図 .
4. 外観 .
5. 内観 .

1. Almenno San Bartolomeo へ

私は Airbnb をチェックアウトし、南東に約14km、20分ほど運転して田園地帯を進み、ブレンボ(Brembo)川のほとりに近づきました。10:45頃のことです。

北側遠景

教会の近くでは、自転車を降りてくつろぐ人や犬を遊ばせる人などが、思い思いに木陰を楽しんでいました。

2. 概要

教会の外に案内掲示がありました。私が一部を抜粋して太字で和訳します。

ロトンダ(12世紀)は、三つの円筒が重なり合った独特の建築様式で、ロンバルディアで最も重要なロマネスク教会のひとつである。

壁、柱、柱頭の石材は、主に地元の採石場から産出されたものである。

隣接する小さな中庭を囲む複合施設は、元々は女子修道院(12世紀)であり、2001年に「アルテナ・ヨーロッパ・デル・ロマニコ(Antenna Europea del Romanico)」協会の本部となった。

この協会の本部で近隣の教会の情報を得られます。また、絵葉書を買い求めることができます。

3. 平面図

教会の外の案内掲示に断面図と平面図がありました。

案内掲示より

さっそく、見学です。

4. 外観

外側をみます。

北側外観

三層の教会は、盲アーチと付け柱が美しいです。

西扉口は閉まっていました。

西側外観

南側にも扉口があります。

南扉口は開いていました。

南扉口

ルネッタに描かれた人物、ちからづよくて、素敵です。

南扉口のルネッタ

東に行き、後陣をみます。

軒下の装飾が凝っています。

後陣

南側に戻り、南扉口から教会の中に入ります。

5. 内観

教会の中に入りました。

「撮影禁止」との張り紙がありました。私は教会内の受付にいた婦人に「撮影できますか?」と尋ねました。婦人は「できますよ。フラッシュをお使いにならなければ。」と答えました。

やったあ。

周歩廊にて東を向く

柱や柱頭彫刻は、その形や素材が不揃いです。

周歩廊にて南西を向く

ゾディアック(Zodiaque)la nuit des temps の『Lombardie romane』によると、19世紀末の修復工事中に行われた発掘調査によって、同じく円形プランの旧建物の痕跡が発見されました。内部の柱や柱頭の多くが現在の建物より前の時代のものであることも、旧建物の存在を示しているそうです。

柱頭彫刻をみます。

柱頭彫刻

スカートをはいたようなセイレーンたち。

柱頭彫刻

空洞部分に差し込む光がきれい。

柱頭彫刻

身廊から上を見上げます。

円蓋に開けられた二つの十字形は、季節の変わり目に十字架を堂内に映し出します。

マトロネウムには8本の柱があります。

身廊にて上を向く

現在、マトロネウムは安全のために立入禁止です。私は「アルテナ・ヨーロッパ・デル・ロマニコ(Antenna Europea del Romanico)」協会の本部に売られていた絵葉書を買いました。

写真家の力量もあるのでしょうが、マトロネウムの美しさときたら、びっくりです。

絵葉書(Foto di Marco Mazzoleni)より

ひとつの柱頭にとても素晴らしい彫刻があります。

絵葉書(Foto di Marco Mazzoleni)より

この柱頭を、私が下の階から撮影すると、こうなります。

マトロネウムの柱頭
マトロネウムの柱頭(同じ柱頭の別角度)

なんだかちょっと、かわいらしくなってしまう。

サン・トメ教会(Chiesa di San Tomè)。美しい外観の円形聖堂(rotonda)です。南扉口の彫刻と、内部の柱頭彫刻が素晴らしいです。

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