アクイレイア(Aquileia)<2>

2023年8月18日(金)の最後、四番目に訪れたのは Museo Nazionale Paleocristiano です。

ここは、博物館ですがもとは教会です。4世紀の床モザイクが圧巻です。

2023年は、夏期は金曜14:30〜19:00と土曜8:30〜13:30、冬期は土曜8:30〜13:30に開いていました。

Aquileia では、2か所に行きました。以下のように2回に分けて書いています。
<1> Basilica di Santa Maria Assunta
<2> Museo Nazionale Paleocristiano

目次

1. Museo Nazionale Paleocristianoへ .
2. 概要 .
3. 平面図 .
4. 床モザイク(4世紀) .
5. プルテイの断片(11世紀) .
6. 床モザイク(4世紀) .
Airbnb.  

1. Museo Nazionale Paleocristiano へ

私は Basilica di Santa Maria Assunta から北に約2km、4分ほど運転して、中世初期までイタリア北東部における軍事、交易の中心として繁栄を極めた町に着きました。

西側外観

14:00頃のことです。

定刻の14:30頃になり、博物館が開館しました。

2. 概要

案内掲示がありました。私が一部を抜粋して太字で和訳します。

4世紀末に建てられた教会は、長方形の建物(長さ58メートル、幅19メートル、面積1100平方メートル)で側壁は1~3メートルの高さが保存されている。建物の前には舗装された広場が広がり、信者たちはここからナルテックスに入り、その中にいくつもの墓が納められていた。その後、ファサードに開いた三つの扉を通って、単身廊の内部空間に入った。多角形の後陣で終わる。

ラテン語とギリシア語の碑文が一定の間隔で挿入されているが、これは非常に貴重な遺産である。第一に、この碑文はアクイレイアで発見された中で最大規模である。第二に、寄贈者の名前と提供されたモザイクに、ラテン語と東洋語、特にシリア語の名前が混在しているこのため、この教会は、おそらく商人や港の近くに住む人々によって形成されたと思われる、限られた資力しか持たないが熱心な信仰を持つ、複合的な、言ってみれば「多民族」の共同体の教会として構成されている。

452年7月18日のアッティラの侵攻で建物は甚大な被害を受けた。その後、身廊は6対の柱によって三身廊に分割され、必要性から40センチほど高い位置に新しい床が敷かれた。

9世紀の初めには、建物はベネディクト会の修道女のための教会として使用されるようになった。

この後も、案内掲示を引用するときに太字で書きます。

3. 平面図

案内掲示に平面図がありました。東が上です。

案内掲示より

床はモザイクで覆われ、6枚のパネルが二列に並べられ、中央は長い廊下で区切られている。この廊下の装飾は、農業再利用の際に建設された壁の挿入によって失われたため、不明である。装飾モチーフは、おそらく、共同体の構成員に、性別(男性は女性と区別される)や教義の程度に応じて、占めるべき場所を示す案内標識の必要性に遡ることができる。

どうやら、人々は定位置が決まっていて、床モザイクが標識がわりだったようです。

4. 床モザイク(4世紀)

博物館に入りました。昔にナルテックスだった場所には、石棺が並んでいます。

旧ナルテックスにて東を向く

身廊の中央に通路がつくられていて、そこを歩くと両側の見事な床モザイクを近くに見ることができます。

旧身廊

内陣だった場所と後陣だった場所です。

旧内陣にて南東を向く

東壁にかけられたモザイクは、より細かいデザイン。

内陣だった場所から、西をふりかえります。

旧内陣にて南を向く

西側に、ロフトが設けられていて、彫刻やモザイクが展示されています。

5. プルテイの断片(11世紀)

ロフトに展示されている彫刻の中から、一つだけご紹介します。

元は総主教座聖堂(Basilica patriarcale)のプルテイ(plutei、祭壇や聖歌隊席の装飾的仕切り)であった(11世紀)。

イエスのニンブスが、十字架模様でかわいい。

総主教座聖堂のプルテイの断片(11世紀)

6. 床モザイク(4世紀)

さて、ロフトの上から旧身廊の床モザイクを見ます。

ロフトから東を向く

この教会は、おそらく商人や港の近くに住む人々によって形成されたと思われる、限られた資力しか持たないが熱心な信仰を持つ、複合的な、言ってみれば「多民族」の共同体の教会として構成されている。

「限られた資力」って言われちゃってますが、立派なものだと思います。

さらに、もっと驚くモザイクがロフトに展示されています。

床モザイク

わお。

床モザイク

色使いも、正確な線も、圧巻です。

床モザイク

Museo Nazionale Paleocristiano。博物館ですがもとは教会です。4世紀の床モザイクが圧巻です。

〜Airbnb〜

この日の全ての見学を終えた私は、西に約300km、3時間ほど車を運転して、ロンバルディア州ブレシア県の Franciacorta という町にある Airbnb にチェックインしました。台所兼食堂兼居間、シャワー・トイレ、寝室一つという間取りのアパートメントです。車は敷地内に駐車できました。

3泊の総額が€ 185.00 EURでした。

台所兼食堂兼居間

清潔で、快適に過ごすことができました。

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