2023年5月7日(日)の最後、五番目の訪問地は Estíbaliz。Santuario de Nuestra Señora de Estíbaliz です。
ここは、彫刻の傑作がいっぱいです。外観では南扉口と後陣、内観では柱頭が素晴らしいです。
2023年5月は、毎日9:00から19:00まで開いていました。
目次
Estíbaliz へ .
概要 .
平面図 . .
南側外観(南扉口) . .
東側外観(後陣) . .
内観(身廊) . .
内観(内陣) . .
Estíbaliz へ
州境を越えます。サン・ビセンテホ(San Vicentejo)はカスティーリャ・イ・レオン州でしたが、ここEstíbalizはバスク州です。
私はサン・ビセンテホ(San Vicentejo)から北西に約20km、20分ほど運転して、町はずれの大きな駐車場(Parking estibaliz)に車を停めました。
そして、私は駐車場から徒歩で大きな教会(Santuario de Nuestra Señora de Estíbaliz)に着きました。12:15頃のことです。
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Santuario de Nuestra Señora de Estíbalizでは、日曜と祝日の12:00から聖ミサがあります。
聖ミサが終わるまでの間、Centro de Interpretación El Románico en Álava を見学しました。教会の南西にあります。開館は土曜と日曜の11:00〜13:30です。土曜は有料(€1)ですが、日曜は無料です。
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バスク州Álava県には、240ものロマネスク様式の建物が残っているそうです。傑作が多く、独自性があります。それらを紹介しています。私が初めて知る建物もあり、とても興味深かったです。
概要
Centro Interpretación Románico AlavaにSantuario de Nuestra Señora de Estíbalizの案内がありました。自動翻訳(DeepL)に助けてもらいながら、私が一部を抜粋して太字で和訳します。
Estibalizko Andre Mariaren santutegia / Santuario de Nuestra Señora de Estibaliz
1074年にこの場所に修道院があったことを示す文書が残っている。
最も重要なのは1138年の記録で、Diego López de Haroの姪であるMaría Lópezが、ベネディクト会クリュニー派の支配の下、Nájera修道院にこの修道院を寄贈したことが記されている。
1793年には聖堂の売却が計画されるほど、衰退の時代が訪れた。独立戦争の直前には火災に見舞われ、19世紀には教区教会として断続的に機能していた。
20世紀初頭に修復工事が行われて教会の身廊が西側に増築され、ベネディクト会修道院の必要性から聖歌隊のためのロフトが加えられた。
平面図
Centro Interpretación Románico Alava の床に Santuario de Nuestra Señora de Estíbalizの平面図がありました。東が右です。
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さっそく、見学です。
南側外観(南扉口)
傑作の連続です。
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上からみます。
鐘楼のあたりをよく見ると、悪魔のような顔があります。歯を見せています。
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鐘楼の下には、窓があります。
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これがまた、実に美しい。
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南扉口。アーチや柱身に繊細な彫刻があり、うっとりしてしまう美しさです。
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ところが、持ち送りに目をやると、ここにも、いました。
歯を見せる悪魔のような顔。
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その下の男性の顔は、迷惑そうな、なんとも言えない表情です。
特別に目を引くのは「受胎告知」の浮き彫りです。大天使ガブリエルの巻き毛や翼の美しいこと。
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そうかと思ったら、聖母マリアの右上に、奇妙な生き物がいます。
ケンタウロスです。
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ケンタウロスは、ハルピュイアに矢を射たようです。
南扉口の柱頭も、実に美しい。
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洒落ていて、ブルゴーニュの彫刻を思い出します。
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円柱の内側には、浮き彫りが縦に並んでいます。
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摩滅していますが、素晴らしい彫刻だったろうと思います。
東側外観(後陣)
東側をみます。
三つの後陣のうち、主後陣の持ち送りには彫刻があります。
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そのうち、保存状態の良いものの中から、二つだけ。
フードをかぶって尻尾をくねらせている怪物、楽器を演奏するロバ、だと思います。
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主後陣の北端の軒下に、まるで持ち送りのように使われている柱頭があります。
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なぜ、ここにあるのか分かりませんが、柱頭として作られたものだと思います。
二股人魚です。
顔が大きくて、手が小さくて、愛嬌があります。
内観(身廊)
聖ミサが終わったので、西扉口から、教会に入ります。
石肌が美しい。
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身廊と交差部の間にある柱頭をみます。
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すごい。細かい彫りがびっしりです。
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すごく腕のある石工の仕事だと思います。
内観(内陣)
勝利アーチのあたりの柱頭彫刻をみます。
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北側に描かれているのは、アダムとエバです。(旧約聖書の創世記3章)
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別の角度に、蛇がいます。エバをそそのかしています。
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アダムとエバは、いちじくの葉をつづり合わせ、腰を覆います。アダムとエバの様子を、主なる神が見ています。
隣の柱頭には、天使がいます。扉を守っているようです。剣を持っています。
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アダムとエバは、エデンの園から追い出されてしまいました。
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南側に描かれているのは、悪魔にとらわれた男女と、受胎告知です。
こちらの柱頭には、胸をカエルと蛇に噛まれている女性がいます。また、その隣には首から財布を下げた男性がいます。
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向かって左の柱頭には悪魔、向かって右の柱頭には天使が描かれています。
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天使は「AVE MARIA GRACIA PLE」と書かれたバナーを持っています。
受胎告知の場面「おめでとう、恵まれた方。主があなたと共におられる。」(新約聖書のルカによる福音書1章28節)だと思います。
この天使、かなり首を前に出しています。
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前のめりの天使、良いです。
Santuario de Nuestra Señora de Estíbaliz。彫刻の傑作がいっぱいです。外観では南扉口と後陣、内観では柱頭が素晴らしいです。
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