チェラーノ(Celano)

2022年11月30日(水)の最後、四番目の目的地は Celano、Castello Piccolomini です。

主な見どころは、城の中にある、Museo di Arte Sacra della Marsicaです。マルシカ(Marsica)と呼ばれるこの地域の教会から運ばれた聖美術品が収蔵されていて、アルベ(Albe)の Chiesa di San Pietro ad Alba Fucens からの聖美術品が数多く展示されています。珠玉です。

城の中には、もう一つ展示があります。Collezione Torlonia です。これについても少しだけご紹介します。

Castello Piccolomini への入館料は€4(2022年現在)です。

目次

Celano へ .
Museo di Arte Sacra della Marsica:6世紀、9世紀 .
Museo di Arte Sacra della Marsica:9世紀 .
Museo di Arte Sacra della Marsica:12世紀 .
Collezione Torlonia .
(1) 11月30日に一泊した宿 .

アルファベットは、基本的に全てイタリア語です。

Celano へ

私は、アルベ(Albe)から東に約18km、25分ほど運転して、中世の町につきました。16時頃のことです。

今夜一泊する宿(1)にチェックインをすませ、ピッコロミニ(Piccolomini)城に向かいました。

ピッコロミニ(Piccolomini)城

城の南東の角に入り口があり、入って左にチケット売り場があります。

Museo di Arte Sacra della Marsica に入ると、14世紀と15世紀のフレスコ画がたくさん展示してありました。アルベ(Albe)の Chiesa di San Pietro ad Alba Fucens から運ばれたフレスコ画もありましたが、割愛します。

14世紀と15世紀の絵画

この博物館は、ロマネスク期の展示が充実しています。

ロマネスク期の彫刻群

アルベ(Albe)の Chiesa di San Pietro ad Alba Fucens から運ばれたものに限定して、ご紹介します。(木製の扉口については、前回にご紹介したので今回は割愛します。)

現地には少なかったですが、この博物館に珠玉のロマネスクが集まっています。

Museo di Arte Sacra della Marsica:6世紀、9世紀

右にあるのが6世紀のプルテオ(pluteo、教会の祭壇や聖歌隊席の装飾的仕切り)、左にあるのが9世紀のオクルス(oculo、円形の開口部)

Museo di Arte Sacra della Marsica:9世紀

二つの透かし細工が施された内陣を囲む大理石(due transenne traforate)。

2組あり、左右の両方ともが、アルベ(Albe)の Chiesa di San Pietro ad Alba Fucens にあったものです。

due transenne traforate x 2

極彩色でキラキラな13世紀のモザイクもいいのですが、こういう簡素なのも、大好きです。

Museo di Arte Sacra della Marsica:12世紀

プルテオ(pluteo、教会の祭壇や聖歌隊席の装飾的仕切り)、ライオンが人を噛んでいます。

pluteo

フォルメッラ(formella、床や壁の化粧板)天使または聖マタイ?

formella

プルテオ(pluteo、教会の祭壇や聖歌隊席の装飾的仕切り)、グリフォンに襲われる人魚。

pluteo

およげたいやきくん?(ごめんなさい、ピンボケで案内表示が判読不能なのですが、かわいいから割愛したくないもので。)

魚?

柱頭彫刻もあります。

碑文の小柱と、ライオンたちを掴む人。

これについてだけは、12世紀というだけでなく「第1四半期」と限定してありました。

碑文に大修道院長の名前と、親方っぽい人たちの名前が書いてあります。

手足とか、ライオンのふさふさの毛とか、細部まで良いです。

Collezione Torlonia

ピッコロミニ(Piccolomini)城の中には、もう一つ、展示室があります。

Collezione Torlonia です。

19世紀末にアレッサンドロ・トルロニア公がフチーノ(Fucino)湖の干拓を行った際に発見された遺物からなる考古学的セクションで、いつもなら割愛するところです。

でも、ひとつだけ、どうしても、ご紹介したい。

私は、ナニコレ?と思って近寄って、

かわいい!と驚きました。

Collezione Torlonia にて

どうやら、360度にぐるりと、同じような丸顔が彫ってあります。

フチーノ(Fucino)湖の干拓によってもたらされた中世後期の彫刻で、天使たちの柱頭だというんです。

天使たち、です。

見学の終わりに

Museo di Arte Sacra della Marsica。マルシカ(Marsica)と呼ばれるこの地域の教会から運ばれた聖美術品が収蔵されていて、アルベ(Albe)の Chiesa di San Pietro ad Alba Fucens からの聖美術品が数多く展示されています。珠玉です。

このページでは、アルベ(Albe)の Chiesa di San Pietro ad Alba Fucens からの聖美術品に限定してご紹介しました。でも、ここには、2009年の地震でアクイラ(Aquila)の町が大きな被害を受けたため、アブルッツォ国立博物館(Museo Nazionale dell’Abruzzo)が所蔵する芸術的価値の高い作品も収蔵されています。おすすめです。

(1) 11月30日に一泊したホテル

Booking.comで予約したホテル。下の階に台所兼食堂兼居間、上の階にシャワーとトイレ、寝室という間取りのメゾネットタイプの一戸建てで、無料の路上駐車つき。

宿の台所兼食堂兼居間

1泊素泊まりで、総額€ 48.80。目的地まで歩いて行ける上に、自炊も洗濯もできて、居心地が良かったです。

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