ベルヴィル=シュル=ソーヌ(Belleville-sur-Saône)

2022年9月1日(木)に唯一訪れたのはBelleville-sur-Saône。Église Notre-Dame です。

ここは、西扉口と南扉口、身廊のコンソールと柱頭彫刻が良いです。クワイヤの柱頭彫刻もお見逃しなく。

Belleville-sur-Saône は、ローヌ(Rhône)県にあります。県名の由来となったローヌ川は、2015年に大都市リヨンが独立したために、ほんの数百メートルしか県を流れなくなってしまいました。

ローヌ県には、ローヌ川はなくても、ソーヌ(Saône)川があり、葡萄の栽培に適した山があります。県北のボージョレ山地は日本で有名なボージョレヌーボーの産地。Belleville-sur-Saône は、ボージョレ地区のソーヌ川沿いにある美しい町です。

Belleville-sur-Saône へ

夫と私は宿をチェックアウトし、まず、北に44分ほど車を運転してプイイ=レ=フール(Pouilly-lès-Feurs)に行きました。でも閉まっていたので、先を急ぎました。Pouilly-lès-Feursには9月4日に出直して中を見学できたので、9月4日の記録として書きます。

夫と私は Pouilly-lès-Feurs から北東に1時間ほど車を運転して、美しい大きな町に着きました。13時頃のことです。

Église Notre-Dame(南西側外観)

教会の中に入ります。

Église Notre-Dame の概要

教会の中に案内パネルがありました。一部を抜粋して太字で和訳します。

1137年から1174年にかけて、アンベール3世・ド・ボージュがボージョレ地方を統治した。

彼は1140年に十字軍に参加し、テンプル騎士団に入団。彼は自分の土地や家系を守るために呼び戻されたが、誓いを破り、その補償としてベルヴィルにテンプル騎士団司令部を作った。

彼が1158年に設立した聖アウグスティヌス会小修道院は、1164年には大修道院に昇格した

建物は1168年に着工され、11年後に完成。建設以来、大修道院、教区、ボジュ家のネクロポリスという三つの機能を持っていた。

大修道院は町の7分の1を占め、その城壁の中には、チャプターハウス(集会所)、回廊、貯蔵室、墓地、共同炉、製粉所、ワイン搾り機、そして城壁の外には農場、土地、ブドウ畑を所有していた。また、ソーヌ川の通行料の分配、多くの賃貸料と使用料、そしてベルヴィルの十分の一税を受け取った。

1567年、宗教戦争で修道院の建物のほとんどが被害を受け、革命によってその破壊が完了した。

フロアプラン

案内パネルにフロアプランがありました。

① 戦士の柱頭
② 音楽家の柱頭
③ 19世紀のトニー・デジャルダンによる装飾
④ 鳩のコンソール
⑤ キーストーン:ボーフォール・テュレンヌ、ブルボン、ボージュの紋章
⑥ 12世紀の花の装飾
⑦ ニッチ:エレオノール・ド・ボーフォール・テュレンヌの紋章
⑧ マルタ十字
⑨ キーストーン: 父なる神
⑩ クワイヤのオラント

教会の中を見学します。

Église Notre-Dame の内観:全体

身廊はロマネスク様式とゴシック様式の合わせ技。

Église Notre-Dame(内観、身廊にて東を向く)

柱頭も、身廊の柱の内側中ほどについているコンソールも、楽しそうですが、まずはフロアプランに載っている注目アイテムをみます。

フロアプランに載っている注目アイテム

まずは、①戦士の柱頭。

① 戦士の柱頭

歯をくいしばっているのかもしれませんが、なんだかご機嫌そうに見えます。

次に、② 音楽家の柱頭

② 音楽家の柱頭

垂れ目が味わい深い。

① と ② 以外の柱頭彫刻も良いのがあるので、後ほどご紹介したい。

フロアプランに載っている注目アイテムを続けます。

③ は割愛して、④ 鳩のコンソール。

④ 鳩のコンソール

コンソールも名作ぞろい(個人の感想です)なので、後で他のコンソールもご紹介したい。

⑤ は割愛して、⑥ 12世紀の花の装飾。

⑥ 12世紀の花の装飾

繊細できれい。

⑦〜⑨ は割愛して、⑩ クワイヤのオラント。

⑩ クワイヤのオラント

すごい愛嬌よし。この祈る人の彫刻があるのは、聖域なんです。こんな大真面目なところ。

交差部にて東を向く

そのギャップに、二重に心を動かされちゃいます。

① と ② 以外の柱頭彫刻をみます。

柱頭彫刻

エルヴィス・プレスリー?

同じ柱頭の別角度。なんだかロックンロール。

④ 以外のコンソールをみます。

コンソール

身廊の柱の内側中ほどにあります。

Église Notre-Dame(内観、身廊にて北東を向く)

胴体を食べられる人。がぶり。

交差している後ろ足の、なんとも言えない風情、、、

痛そう。

教会の中を見学はこれで終わり。

外観を見学します。ファサードと、南扉口。

ファサード

ロマネスク様式の美しいファサード。

案内パネルによると、

純粋なロマネスク様式のファサードは、1175年に完成したバラ窓が主役で、これは最も古いもののひとつとされている。

主役がバラ窓なら、準主役は持ち送り。14の表情豊かな装飾があります。

およよ?

南扉口をみます。

南扉口

南に扉口は二つありますが、注目度が高いのは西の方。

南扉口

二股人魚がいます。

ドーナツのような胸が良いです。

Église Notre-Dame。西扉口と南扉口、身廊のコンソールと柱頭彫刻が良いです。クワイヤの柱頭彫刻もお見逃しなく。

Airbnb

この日の見学を全て終えた夫と私は、車で南に約40分移動して、大都市リヨンにある Airbnb にチェックインしました。

〜ちなみに、荷物を部屋に運び入れた後、レンタカー会社に行き、クレルモン=フェランで借りたマニュアル車を返却しました。マニュアル車から自由になった開放感がすごい。〜

台所兼食堂兼居間、風呂(バスタブつき)トイレ、寝室二つという間取りのマンションで、無料の駐車場つき。2人で4泊の総額が€ 476.63でした。

Airbnbの台所兼食堂兼居間

十分な広さがあり、洗濯機はもちろん、自炊に必要なものが一通りありました。

久しぶりにバスタブにつかり、くつろぎました。ほ。

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