2023年8月2日(水)、二番目に訪れたのは Montechiaro D’asti、Chiesa dei Santi Nazario e Celso です。
ここは、丘の斜面に孤立し、高い鐘楼と赤白の石が交互に並ぶ色彩効果が訪れる人の心を打ちます。
教会は閉まっていました。私は教会の中に入りませんでした。
目次
1. Montechiaro D’asti へ .
2. 概要 .
3. 平面図 .
4. 西側外観:鐘楼とファサード .
5. 内観 .
6. 南側外観:軒下と窓 .
7. 東側外観:後陣 .
8. 北側外観:窓 .
1. Montechiaro D’asti へ
私はモンティリオ(Montiglio)から南東に約7km、8分ほど運転して、畑に囲まれた道で一旦停車しました。
Googleマップの航空写真で道を確認。
下の地図に示したポイントで二股に分かれる道を北東に進むと、目指す教会です。
なんとか車で行くことができそうでした。
私は、こんな道を時速約10kmで恐る恐る進みました。
教会が見えました。
丘の斜面にぽつりと孤立しています。
高い鐘楼、赤白の石が交互に並ぶ色彩が美しいです。
教会に到着です。15:00頃のことでした。
2. 概要
現地に案内板は見当たりませんでした。Città e Cattedrali による概要です。私が一部を抜粋して太字で和訳します。
ロマネスク様式の San Nazario di Mairano 教会は、聖人Nazario、Celso、Vittore、Innocenzo に捧げられた教会で、1140年頃に建てられた。
この教会は、今はなき Mairano 村のものであり、その住民の多くは、13世紀初頭にMontechiaro 村に移住した。1845年、Articolo 司教は、廃墟と化す危険があるため聖人の祝日のミサは屋外で行うように命じ、教区司祭に教会を修復するよう促した。
1847年から49年にかけてかなりの工事が行われ、後陣の取り壊しと忠実な再建(部材に番号が振られていた)、教会の北側と南側の取り壊しと再建が行われた。
20世紀の最後の20年間、様々な修復や構造強化工事が行われた。例えば、鐘楼は石積みや基礎が補修され強化された。窓からは19世紀の挿入物が取り除かれ、鐘楼とファサードの立面は修復され、屋根は葺き替えられている。
この後も、Città e Cattedrali を引用するときは太字で書きます。
3. 平面図
Vezzolano で近隣のロマネスク教会が紹介されていました。東が右です。
ファサードと鐘楼にロマネスク建築が残っていて、その他の部分には19世紀から20世紀の修復が加えられています。
4. 西側外観:鐘楼とファサード
鐘楼とファサードは、赤と白を組み合わせた市松模様や縞模様が美しいです。
西扉口のアーチには、赤と白を組み合わせたノコギリの歯のような模様もあります。
また、軒下の盲アーチは二重になっている部分もあり、かなり凝った装飾です。
教会は小高い場所にありますから、田園風景が広がる中に、赤白の建物が美しく映えます。
5. 内観
西扉口は施錠されていましたが、扉に小さい窓があるので、教会の中を覗いてみました。
内部は19世紀に全面的に改築され、現在の建物は当初のものとは異なっている。
6. 南側外観:軒下と窓
南側に行きます。
軒下にはリボンのような模様の帯があり、その下に盲アーチがあります。
盲アーチの先の石に装飾があります。
あの石のことは、イタリア語だとペドゥッチョ(peduccio)と呼びます。アーチや丸天井を支える出っ張った石のことで、手元の伊和辞典では「持ち出し」と訳してありました。
南壁には三つの窓があり、窓に装飾があります。
こちらの窓は、同じような模様が並んでいます。でも、左下の1個だけが逆向きです。面白い。
こちらの窓は、植物模様です。
三つの窓はどれも、簡素な装飾が美しいです。
7. 東側外観:後陣
東側に行きます。
後陣は、ファサードや南側に比べると質素です。
8. 北側外観:窓
最後に北側に行きます。
北側の軒下には浮き彫りされた帯も、盲アーチもありません。ただ、簡素な彫刻の持ち送りがあります。
北壁に窓はひとつだけ。
その窓の装飾はとても簡素なのですが、不思議な生き物が描かれています。
ワニのような、ヘビのような、不思議な生き物です。
かわいいです。
Chiesa dei Santi Nazario e Celso。丘の斜面に孤立し、高い鐘楼と赤白の石が交互に並ぶ色彩効果が訪れる人の心を打ちます。
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