サン・ジェニ・デ・フォンテーヌ修道院、続きです。church は今もカロリング朝時代の遺構をとどめていて、ラテン十字の単廊式で transept と三つの apse があります。
案内シートに載っていたフロアプランです。北が上。church には16世紀以降のお宝が沢山ありました。
最後にファサード(façade)を見ます。まず、中央部を上まで撮った写真です。
Portal 部分を拡大します。
向かって左の上に、字が書かれたプレートが二枚あります。
上は1307年6月6日に亡くなった Berenguer と彼の姉のDame Matia の funeral inscription(葬儀碑文)で、下は1271年12月5日に亡くなった Lady Dulcia de Montroig の funeral inscription だそうです。
二枚のプレートの下に、人が胸の前で両手を交差させている彫刻が埋め込まれていますが、これに関しては詳細不明です。
向かって右には、磔刑の浮き彫りと funeral inscription があります。1271年から1281年まで大修道院長(abbot)だったミカエル(ミシェル)が1307年4月6日に亡くなったというもの。そして一部破損していますが、Ramon de Pollestres の funeral inscription だそうです。
中央には Céret の白大理石とロマネスク彫刻が素晴らしい lintel があります。
ラテン語で
ANNO VIDESIMO QUARTO RENNATE ROTBERTO REGE WILIELMUS GRATIA ABA ISTA OPERA FIERI IUSSIT IN ONORE SANCTI GENESII CENOBII QUE VOCANT FONTANES
と書いてあるそうで、
ロベール2世の治世の24年目に、abbot のグリエルムス(ギヨーム)は、Fontaines として知られる修道院で聖ゲネシウスに敬意を表し、神の恵みによってこの仕事を委託した
と読めます。ロベール2世の治世は996年からなので、1019年~1020年に制作されたものだとわかります。
そりゃそうと、イエスと天使と両脇をかためる6人の人たちが、たまりません。
もちろん、全員が大真面目なんですが。向かって左から三番目の顔に手をやっている人とか、表情が豊かで最高です。
イエスも、衣が丁寧に仕上げてあって、髪を真ん中わけしてあって、下唇がでてて、とても良い感じです。
ビシッと二本指を立てて祝福するイエスをここの見納めにして、サン・ジェニ・デ・フォンテーヌ修道院を終わります。
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