ソトサルボス(Sotosalbos)

2024年8月25日(日)、三番目に訪れたのはSotosalbos、Iglesia de San Miguel de Sotosalbosです。

ここは、ポルティコが素晴らしいです。セゴビアのロマネスク建築の中でも最も完全な例のひとつです。

2024年7月1日から9月8日は、カスティーリャ・イ・レオン州政府の資金援助による記念碑的建造物開館プログラムのため、火曜から日曜の11:00〜13:30と17:00〜20:00に開いていました。それ以外の期間については役場(Ayuntamiento De Sotosalbos)に予約すると土日祝日にだけ訪問できるようでした。

私は14時過ぎに行ったため、教会は閉まっていました。私は教会の中に入りませんでした。

目次

1. Sotosalbos へ .
2. 概要 .
3. 平面図 .
4. 内観 .
5. 外観(ポルティコの入口) .
6. 外観(ポルティコの軒下) .
7. 外観(ポルティコの柱頭) .

1. Sotosalbos へ

ソトサルボス(Sotosalbos)は、カスティーリャ・イ・レオン州セゴビア県にある村で、県都セゴビアの約17km北東にあります。

教区教会は村の中心にあり、小さな広場に面しています。

南東側外観

2. 概要

教会の外に案内板がありました。私が一部を抜粋して太字で和訳します。

年代については、確実ではないが、教会は12世紀半ばのもので、塔はその後、おそらく連続したキャンペーンで追加されたと思われる。

13世紀初頭には、この建造物は美しいポルティコを備えて完成した。その建築家たちは、San Juan de los Caballeros や San Lorenzoといったセゴビア(Segovia)の町でみられる建築と、San Juan del Arenal de Orejana や Santa María de la Peña de Sepúlveda といった Duratón の工房によると思われる建築との両方に精通していた。

その後に繰り返し増改築されました。

今日では、Carlos de Parrondoが1968年に批判した増築部分が一部取り払われた姿を見ることができる。

この後は、Románico Digital を引用する時に太字で書きます。

3. 平面図

Románico Digital による平面図です。東が右です。

Románico Digital より

4. 内観

私は教会の中に入っていません。

Románico Digital による写真と概要です。

後陣は、13世紀後半に描かれたと思われる、褪色した絵画で装飾されている。

Románico Digital より(内観)

身廊の西、ロフトの下には、美しいロマネスク様式の洗礼盤がある。

Turégano、Caballar、Rebollo、Valle de San Pedroなどのモデルを彷彿とさせる。

直径は口の部分で134cm(装飾部分を含めると148cm)、高さは60cmである。

Románico Digital より(洗礼盤)

5. 外観(ポルティコの入口)

ポルティコをみます。

ポルティコにて南東を向く

ソトサルボス(Sotosalbos)のポルティコは、セゴビアのロマネスク建築の中でも最も完全な例のひとつであり、石組みに改修や修復の跡が認められるにもかかわらず、その特徴を保っている。

入口は南と東にひとつずつあります。

両方の入口がジグザグ模様で装飾されています。

San Pedro de GaíllosNuestra Señora de las Vegas de Requijada を思い出します。

ポルティコ東入口

6. 外観(ポルティコの軒下)

ポルティコの軒下をみます。

三つ葉形のアーチの下に、多数の人物像が描かれています。そのほとんどは男性で、厚手のマントを身にまとっていたり、フードを身にまとっていたりします。中には、音楽家、裸の人物、机に向かう人物、大きな本を膝の上に広げる人物、頭を上げている人物や、歯をむき出す人物もいます。変な顔や四足獣、女性の胸像もあります。さらに、土を耕したり、ラッパを吹いたり、袋を背負ったりしています。

こちらは戦う兵士たちだと思います。

ポルティコの軒下(戦う兵士たち)

こちらは祝福する手だと思います。 Santa María de la Peña de Sepúlveda の装飾を思い出します。

ポルティコの軒下(祝福する手)

こちらは、盾にかみつく蛇に槍を突き刺す兵士のようです。

ポルティコの軒下(盾にかみつく蛇に槍を突き刺す兵士)

こちらは「獅子を裂くサムソン」(『士師記』14章)だと思います。

ポルティコの軒下(「獅子を裂くサムソン」)

こちらは、大道芸人たち(踊る犬、弦楽器を演奏する男性とタンバリンのような楽器を演奏する女性)かな思います。

ポルティコの軒下(大道芸人たち)

こちらは、3人の人物(聖句を持つ人物、鎌で枝打つ人物、頭を上げる人物)かなと思います。

ポルティコの軒下(3人の人物)

三つ葉アーチの下のみなさん、イキイキしています。

また、持ち送りやメトープ(浮彫石板)の装飾も楽しいです。

7. 外観(ポルティコの柱頭)

柱頭彫刻をみます。

ポルティコ、南東側外観

柱頭は九つあります。西から順にみます。

1番目の柱頭は4体の幻想的な生き物たち、2番目の柱頭は戦う兵士たち、3番目の柱頭はハルピュイアたちだと思います。

3番目の柱頭

4番目の柱頭はグリフォンたちだと思います。

5番目の柱頭は2匹の蛇と2匹のバシリスクが戦っていると思います。端ではネコ科の顔を持つ生き物や人の顔を持つ幻想的な生き物が襲われているようです。

5番目の柱頭

6番目の柱頭はライオンたちだと思います。

7番目の柱頭は4人の戦う騎士たちだと思います。西面に槍を持つ2人の騎士が描かれています。

7番目の柱頭(西面)

7番目の柱頭の東面には剣を持つ2人の騎士がいます。北面にはハルピュイア、南面には「獅子を裂くサムソン」(『士師記』14章)が描かれていると思います。

7番目の柱頭(東面)

8番目の柱頭は「東方三博士の礼拝」(『マタイによる福音書』2章)だと思います。

8番目の柱頭(東面と北面)

8番目の柱頭の北面では聖ヨセフが手を頬にあて、西面では東方三博士のうち2人が馬に乗っています。

DuratónSan Pedro de Gaíllos の構図を思い出します。

8番目の柱頭((北面と西面)

9番目の柱頭は4羽の鳥たちだと思います。

9番目の柱頭

Iglesia de San Miguel de Sotosalbos。ポルティコが素晴らしいです。セゴビアのロマネスク建築の中でも最も完全な例のひとつです。

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