2024年5月11日(土)、最初に訪れたのはBénévent-l’Abbaye、Abbaye Saint Barthélémyです。
ここは、交差部とクワイヤの柱頭彫刻が素晴らしいです。外観では持ち送りも良いです。
私は事前に役場(mairie)に5月11日に修道院が開いているかを問い合わせました。「開いています」と返信がありました。
目次
1. Bénévent-l’Abbaye へ .
2. 概要 .
3. 平面図 .
4. 外観(全体) .
5. 内観(祭壇) .
6. 内観(石棺) .
7. 内観(地下聖堂) .
1. Bénévent-l’Abbaye へ
ベネヴァン=ラベイ(Bénévent-l’Abbaye)は、ヌーヴェル=アキテーヌ地域圏クルーズ県の村です。中央高地の北西端に位置します。
オート=ヴィエンヌ県、コレーズ県とクルーズ県のあたりは、リモージュ(Limoges)を歴史的な中心地とし、リムーザン(Limousin)地方と呼ばれます。
ベネヴァン=ラベイ(Bénévent-l’Abbaye)は、リモージュ(Limoges)の約43km北東にあります。
修道院は、村の中心にあります。
2. 概要
教会の中に案内プリントがありました。私が一部を抜粋して太字で和訳します。
簡単な歴史:1028年、Dom Humbert によってここに建てられた教会は、Jourdain de Larron司教によって聖バルトロマイの聖遺物を奉献された。現在の教会の建設は11世紀後半に始まった。
この後も、案内プリントを引用する時に太字で書きます。
3. 平面図
教会の中にあった案内掲示による平面図です。東が上です。
4. 外観
鐘楼は近代のもののようです。
交差部は、玄関間のものより高いドーム(高さ:20メートル)で覆われている。1870年頃、建築家ポール・アバディ(Paul Abadie)が、交差部の上にあったリムーザン様式の鐘楼を解体し、円錐形の鐘楼に取り替えた。1992年、八角形の鐘楼の石組みが2メートル高くされ、この象徴的な円錐は尖塔の下に姿を消した。
ベネヴァン(Bénévent)は、ヴェズレーからサンティアゴ・デ・コンポステーラへの巡礼路上にあり、巡礼者のための宿がある。次の宿場は、ここから約45キロ先のサン=レオナール=ド=ノブラ(Saint-Léonard-de-Noblat)である。
表情豊かな持ち送り。
また、教会の外壁にある145の持ち送りにも注目してほしい。教会内部には44の柱頭があり、合計189の重要なシンボルが、訪問者や巡礼者の瞑想のためにここに捧げられている。
主扉口は、九つ葉のアーチを持ちます。
この「多葉 」装飾ポーチとクワイヤのアーチはモサラベ様式と呼ばれる。これは、サンティアゴ・デ・コンポステーラの巡礼路に沿って伝わったイスラムの影響を示している。
ヴィジョワ(Vigeois)やルベルサック(Lubersac)扉口を思い出しますが、ここベネヴァン(Bénévent)の多葉アーチには、具象彫刻がありません。
5. 内観(身廊)
教会の中に入ります。
建設当初、身廊の天井は木組みであった。身廊の柱頭は、交差部やクワイヤの柱頭とは異なり、非具象的なものとなっている。これらは、聖ベルナルドゥス(Saint Bernard)の具象表現を禁じる誓いにしたがい、12世紀以降に彫られたものである。
12の柱頭(右側に6、左側に6)があり、教会内の他の柱頭と同様に、象徴的な意味を持っている。
6. 内観(交差部)
交差部に行きます。
ガリア人の祖先がヘルメットに付けていたような、まっすぐな権力の角が生えている。
交差部の西側には、幻想的な生き物たちが描かれています。
一方、東側(勝利アーチ)に目をやると、四足獣たちが描かれています。
南側の中央の四足獣は熊っぽいです。
熊について、案内掲示はケルト文化との関連性を指摘していました。
7. 内観(クワイヤ)
クワイヤをみます。
クワイヤは、彫刻された柱頭を持つ円柱に落ちる七つの尖頭アーチに囲まれています。
周歩廊に行きます。
簡素。
美しいです。
Abbaye Saint Barthélémy。交差部とクワイヤの柱頭彫刻が素晴らしいです。外観では持ち送りも良いです。
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