2023年8月17日(木)、唯一訪れたのは Cividale del Friuli。まずテンピエット・ロンゴバルドをみるために Monastero di Santa Maria in Valle e Tempietto Longobardo に行きます。
ここは、後期ロンゴバルド期の建築と漆喰装飾が素晴らしいです。ロマネスク様式の壁画も残っています。
テンピエット・ロンゴバルドの中は撮影禁止です。
2023年は、4月1日から9月30日は月曜から金曜が10:00〜13:00と15:00〜18:00、土日祝日が10:00〜18:00に開きました。10月1日から3月31日は月曜から金曜が10:00〜13:00と14:00〜17:00、土日祝日が10:00〜17:00に開きました。ただし1月1日午前と12月25日は閉院。
有料です。Monastero di Santa Maria in Valle e Tempietto Longobardo だけの入場券は€4。私は三つの博物館(Monastero di S. Maria in Valle e Tempietto Longobardo + Museo Cristiano e Tesoro del Duomo + Museo Archeologico Nazionale)の統合入場券(€9)を買いました。
Cividale del Friuli では、3か所に行きました。以下のように3回に分けて書きます。
<1> Monastero di Santa Maria in Valle e Tempietto Longobardo
<2> Museo Cristiano e Tesoro del Duomo
<3> Museo Archeologico Nazionale
目次
1. Cividale del Friuli へ .
2. 概要 .
3. 平面図 .
4. 外観 .
5. 内観 .
1. Cividale del Friuli へ
州境を越えました。前日8月16日の最後に見学したコンコルディア・サジッターリア(Concordia Sagittaria)はヴェネト州でしたが、ここはフリウリ=ヴェネツィア・ジュリア州です。8月17日と18日の2日間、三つの町で7か所を巡ります。
私は Airbnb から東に約20km、23分ほど運転して、ナティゾーネ(Natisone)川のほとりの古い歴史を持つ町に着きました。10:30頃のことです。
私の最初の目当ては Oratorio di Santa Maria in Valle(通称 Tempietto Longobardo)。
ここに行くためには、青い矢印に従って Monastero di Santa Maria in Valle e Tempietto Longobardo に行きます。
門はモナステロ・マッジョーレ通り(Via Monastero Maggiore)にあります。
門を入って左にチケット売り場があります。
チケットを買って中に入ると、回廊や14世紀のクワイヤなどを見学できますが、それらについては割愛します。
2. 概要
修道院の中に案内掲示がありました。私が一部を抜粋して太字で和訳します。
Oratorio di Santa Maria in Valle は、後期ロンゴバルド期の最も有名で保存状態の良いモニュメントである。
Oratorio di Santa Maria in Valle は通称 Tempietto Longobardo です。
8世紀第3四半期にロンゴバルド王によって王宮の礼拝堂(cappella)として建てられ、後に修道女たちの小礼拝堂(oratorio)となった。
当初は孤立して建っていたため、その独特な建築的特徴がはっきりと表れていた。その後、修道院の北と西の建物に取り込まれ、一部が隠された。
その隠された部分を、回廊の上階から見ることができます。4. 外観に書きます。
この後も、案内掲示を引用するときに太字で書きます。
3. 平面図
案内掲示に平面図がありました。東が右です。
建築は、独特です。
ビザンチン時代の古い建物から復元された大理石の柵が、身廊と内陣を仕切っている。
身廊の床には、黒大理石による六角形や、白大理石による三角形の幾何学的な模様が描かれていて、とても美しいです。
4. 外観
修道院の上階から西壁と北壁の一部をみられます。
当初から外壁の石組みが露出していたのか、漆喰で覆われていたのかは不明である。少なくとも中世以降、壁が漆喰で覆われていたことは間違いない。
西壁(ファサード)の上部にはロマネスク様式の壁画が残っています。
聖母マリアの顔と手がよく残っています。
5. 内観
Oratorio di Santa Maria in Valle(通称 Tempietto Longobardo)の中に入りました。
内部は撮影禁止なので、写真は修道院の中にあった案内掲示を撮影した画像です。
2022年から2023年にかけて、修復工事が行われました。壁画はより鮮やかで、漆喰細工はより白くなっている印象です。
内陣に使われている柱はローマ産大理石だそう。
ファサード裏に並ぶ等身大の聖人や殉教者たち。
初期キリスト教やビザンチンの意匠を感じる、写実的で繊細な装飾です。
なんといっても見事なのは、漆喰装飾。
漆喰装飾は、あちこちでたくさん作られましたが、壊れやすいので保存されている例は多くありません。
こちらでは、ブドウも葉っぱもきれいに並んでいます。
Tempietto Longobardo。後期ロンゴバルド期の建築と漆喰装飾が素晴らしいです。ロマネスク様式の壁画も残っています。
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