2023年5月12日(金)、最初の訪問地は Colina。Iglesia de Nuestra Señora de la Expectaciónです。
ここは、西扉口が素晴らしいです。
教会は閉まっていました。私は教会の中に入りませんでした。
目次
Colina へ .
概要 .
平面図 . .
西側外観(西扉口) . .
Colina へ
夫と私はAirbnbから北東に約21km、21分ほど運転して、小さな村の教会に着きました。11:15頃のことです。
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私は近所にお住まいの婦人と話しました。優しい婦人は「教会は閉まっていますが、門は開いていますから、扉口を見られますよ」と教えてくれました。
概要
教会の外に案内板がありました。自動翻訳(DeepL)に助けてもらいながら、私が一部を抜粋して太字で和訳します。
12世紀後半の建築と思われるロマネスク様式の小さな教会で、かなりの改修が施された単身廊と半円形の後陣がある。塔の隣、教会の西端に、ポルティコによって守られた扉口がある。おそらく建物の中で最も興味深い彫刻的要素である。
聖水盤として再利用された四つの面が彫られた柱頭があり、これには二つの異なるテーマが表現されている。 「幼児虐殺」と「洗礼者ヨハネの斬首」である。また、ロマネスク様式の窓と、非常に多様な装飾が施された三重の柱頭も残されている。
最も注目されるのは西扉口ですが、教会の中には聖水盤として再利用された柱頭があるようです。
この後も、案内板を引用するときは太字で書きます。
平面図
現地には平面図が見当たりませんでした。Románico Digital による平面図です。東が右です。
![](https://emiliaromanica.com/wp-content/uploads/2023/11/Romanico-Digital-7-1024x525.png)
さっそく、見学です。
西側外観(西扉口)
ポルティコの中に注目の西扉口があります。
![](https://emiliaromanica.com/wp-content/uploads/2023/11/0F7A4291-1024x683.jpg)
婦人が教えてくれた通り、門の鉄柵は、施錠されていませんでした。
西扉口を近くからみることができます。(私はとてもうれしかったです)。
![](https://emiliaromanica.com/wp-content/uploads/2023/11/IMG_8670-1024x768.jpeg)
教会のファサードには、半円形のひさし(guardapolvo)と二つのアーキヴォルトが、柱に支えられている。外側のアーキヴォルトは、いくつかのネコ科の動物の頭と葉柄で装飾されている。もう一方のアーキヴォルトは同心円で装飾されている。アーチの表面は円形のメダイヨンで飾られ、中央には果物の模様が描かれ、真珠のような縁取りで囲まれている。アーキヴォルトを載せる円柱の柱身と、入り口を挟む縁の外側は、幾何学模様と植物のモチーフで豊かに装飾されている。
ところで、私は guardapolvo を「ひさし」と和訳しましたが、扉口では、一番外側の半円のことです。一番外側の半円は、chambrana と呼ばれることもあります。
ついでに他の部分についても示します。こちらの案内板を含めて、スペインでは、ロマネスク様式の扉口を構成する部分について、こんな風に呼んでいます。
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なお、Guardapolvo も Arco も広い意味では全て Arquivoltas です。全部、アーチ(弓)形のヴォールト(穹窿、アーチを平行に押し出した形状の構造)だからかな。
話をColinaの西扉口に戻します。
私が一番心を動かされたのは、アーキヴォルト。
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ネコ科の動物がかわいいです。
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意外と、たくましい歯をしています。
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手もあります。面白い。
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アーキヴォルトの下をみます。
柱身にも、入り口を挟む縁の外側にも、豊かに彫刻があります。
柱頭には、さまざまなテーマで複雑な装飾が施されている。弦楽器を奏でる魚の尾を持つ男と裸体の踊り子、1対の向かい合うライオン、2匹の魚と1匹の両生類。そして、足を組み両手を広げた座像の男性である。
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髭づらの人魚が弦楽器を奏でています。大きな顔と手、かわいい尻尾。どこをみても、私好みです。
Iglesia de Nuestra Señora de la Expectación。西扉口が素晴らしいです。
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