2023年4月28日(金)、二番目の訪問地は Escalante。Ermita de San Román です。
ここは、内陣の彫刻が素晴らしいです。
私は事前に、役場(ayuntamiento)の観光局(Oficina de turismo)にWhatsAppし、4月28日(金)の12時に訪問を予約しました。
目次
Escalante へ .
概要 .
平面図 . .
外観(持ち送り、扉口).
内観(全体) .
内陣の彫刻 .
Escalante へ
夫と私はウダージャ(Udalla)から北西に約22km、26分ほど運転して、Escalante の役場(ayuntamiento)に着きました。11:50頃のことです。
その観光局(Oficina de turismo)の担当者は実に機敏で親切な女性でした。
近隣のロマネスク教会にも詳しくて、彼女の助言に、私はすごく感謝しました。一例をあげると、ある教会への訪問について問い合わせた際、その役場の観光局から「教会の訪問が可能なのは夏の間だけです」と返信があったので、私は訪問をあきらめていたんです。それを彼女に話すと、彼女は「その教会なら、毎週日曜に聖ミサがありますから、11時半頃に行けば訪問できるはずです」と教えてくれました。
もちろん、教会は、聖ミサのための場所です。
信者でない訪問者をむやみに歓迎しないのは、当然。
とはいえ、私は、聖職者と信者の方々を尊重したい一方で、聖ミサが始まる時刻より前に行くことで許可してもらえるなら、見学したいと思いました。詳しくは、4月30日(日)の記録に書きます。
話を Escalante の Ermita de San Román に戻します。
夫と私は、彼女と一緒に、1.6kmほど北西にあるErmitaに行きました。
集落の近くですが、Ermitaは、丘のように土が盛り上がり草木が生えている場所に孤立して建っています。
概要
教会の外に案内板がありました。自動翻訳(DeepL)に助けてもらいながら、私が一部を抜粋して太字で和訳します。
12世紀末に建てられた Escalante の Ermita de San Román は、カンタブリアの文化遺産であり、カンタブリアの海岸部のロマネスク様式の宝石の一つである。カンタブリア地方に残るロマネスク様式の数少ない例の一つであり、カンタブリアでも最も優れた彫刻の宝庫である。
この建物に関する最初の記述は、1047年のSanta María de PuertoのCartularioにあり、”Sancti Romani”と呼ばれる聖地であると記されている。
もともとは小さな修道院であったと思われるが、その後、1150年から1190年にかけて、より野心的な建築物が建てられた。その規模は小さく、外観はまったく目立たないが、内部には驚くほど質の高い彫刻群が隠されている。長方形の身廊と半円形の後陣からなり、幾何学模様と動物をモチーフにした16の持ち送りが見られる。
現在、カンタブリア政府が所有しており、2015年から文化財に指定されている。
この後も、案内板を参考にする場合は太字で書きます。
平面図
現地には平面図が見当たりませんでした。Románico Digital による平面図です。東が右です。
さっそく、見学です。
外観(持ち送り、扉口)
まず、北西側を見ます。
北側にも西側にも、開口部はありません。
次に、南東側を見ます。
半円形の後陣が東側にあり、その軒下に16個の持ち送りが並んでいます。
持ち送りは、残念ながら、摩滅しています。
扉口は、南側に一つだけあります。
扉口の装飾は実に簡素です。私はこういうのが好きです。
中に入ります。
内観(全体)
私は、扉口から入って右を向きました。
わお。
興奮をおさえつつ、内部全体を見ました。
やはり、注目は内陣の彫刻です。
内陣の彫刻
最も注目に値するのは、内部、勝利アーチと後陣の壁の間の小さい空間である。
勝利アーチは、図像的な柱頭で支えられている。
左の柱頭には向かい合う4匹の動物が、右の柱頭には十字架降架の場面が描かれている。
もう一つのアーチは、司祭席と後陣の間にある。
左の柱頭はモカラベス(mocárabes、鍾乳石のような飾り)または鐘の列、右の柱頭は「幼児虐殺」が描かれている。
最も印象的なのは、柱に取り付けられた聖母子座像と聖人像で、これらはほとんど完全に多色を保っている。
柱に人の像がくっつけてあるの、面白いです。
また、柱のベースにも装飾があって、面白い。
最後に、窓の装飾を見ます。
幾何学模様が美しいです。
そして、丸みのある彫刻だからでしょうか、なんだか、かわいいです。
Ermita de San Román、内陣の彫刻が素晴らしいです。
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