パヴィア(Pavia)<1>

2022年12月17日(土)、唯一の訪問地はPavia。まず、<1> サン・ピエトロ・イン・チエル・ドーロ教会(Basilica di San Pietro in Ciel d’Oro)を訪れます。

ここは、床モザイクと西扉口が素晴らしいです。

Pavia では複数を見学しました。

以下のように4回に分けて書きます。
<1> Basilica di San Pietro in Ciel d’Oro
<2> Cripta di Sant’Eusebio
<3> Cripta di San Giovanni Domnarum
<4> Basilica di San Michele Maggiore

目次

Pavia へ .
概要 .
平面図 .
西扉口 .
内観全体 .
南小後陣(柱頭彫刻、床モザイク) .
脚注 (1) ヨハネの黙示録12章 . .

アルファベットは、基本的に全てイタリア語です。

Pavia へ

Cosaさんと私はミラノから南に約50km、53分ほど運転して、ロンゴバルド王国(568年 – 774年)の首都だった町に着きました。

町の北にある大きい無料公共駐車場(Parcheggio Viale Indipendenza)に車を停め、12分くらい歩きました。

西側外観

そこには、霧にけむる Basilica がありました。

概要

ジャカ・ブック(Jaca Book)PATRIMONIO ARTISTICO ITALIANO『LOMBARDIA ROMANICA VOL II』による概要です。私が一部を抜粋して太字で和訳します。

San Michele MaggioreとともにPaviaで最も重要なBasilicaであり、数多くの史料に言及されている。

最古の歴史については Paolo Diacono が、ロンゴバルドの王リウトプランド(712-744)によって修道院が設立されたと、初めて言及している。これは、リウトプランドがサラセン人の冒涜から救うために高値で購入した聖アウグスティヌスの遺体が(725年までに)サルデーニャから運ばれたことと関係があると思われる。王自身の遺体は、元の保管場所(chiesa di Sant’Adriano di Pavia)からこのBasilicaに移されたが、ずっと後、1169年から1180年の間であった。

しかし、Basilicaはリウトプランドより先に存在していた可能性が高い。

リウトプランド時代以降に使われるようになった「in Ciel d’Oro(黄金の空)」という名前は、おそらく、その装飾を意味しており、金のテッセラによる後陣モザイクを暗示していると思われる。

11世紀から12世紀にかけてロマネスク様式で再建され、1132年5月8日に教皇インノケンティウス2世によって奉献された。

19世紀末に大規模な修復が行われ、ロマネスク様式に戻された。

ロンゴバルド王国の首都だった町の、権威ある聖堂って感じです。すごいわあ。

平面図

ジャカ・ブック(Jaca Book)PATRIMONIO ARTISTICO ITALIANO『LOMBARDIA ROMANICA VOL II』にプランがありました。東が上です。

ジャカ・ブック(Jaca Book)PATRIMONIO ARTISTICO ITALIANO『LOMBARDIA ROMANICA VOL II』より

さっそく、見学です。

西扉口

11世紀から12世紀のものと思います。

西扉口

繊細な浮き彫りの帯が素晴らしいです。

西扉口

柱頭の彫刻も良いです。

西扉口

髪や髭、鱗といった細かい線がすごい。

内観全体

現在の地面より、低い位置に床があります。

西扉口から入ると、身廊に行くためには、10段の階段をおります。

身廊にて東を向く

三身廊、三後陣。

南小後陣(柱頭彫刻、床モザイク)

南小後陣に、ロマネスク様式の柱頭彫刻と床モザイクがあります。

柱頭彫刻は、植物とライオンたち(たぶん)。

柱頭彫刻

床モザイクは、柵で守られていて、寄付金箱があるので、見づらいです。

床モザイク

花のような模様の帯があり、その手前に動物たちがいます。

床モザイク

聖ミカエルが竜を倒す場面(ヨハネの黙示録12章(1))かもしれません。

聖ミカエル?

こちらにいるのは、キマイラのようです。

キマイラ?

優しい顔で、かわいい。

Basilica di San Pietro in Ciel d’Oro。床モザイクと西扉口が素晴らしいです。

脚注 (1) ヨハネの黙示録12章. ↩️

3: また、もう一つのしるしが天に現れた。見よ、火のように赤い大きな竜である。これには七つの頭と十本の角があって、その頭に七つの冠をかぶっていた。
4: 竜の尾は、天の星の三分の一を掃き寄せて、地上に投げつけた。そして、竜は子を産もうとしている女の前に立ちはだかり、産んだら、その子を食べてしまおうとしていた。
5: 女は男の子を産んだ。この子は、鉄の杖ですべての国民を治めることになっていた。子は神のもとへ、その玉座へ引き上げられた。
6: 女は荒れ野へ逃げ込んだ。そこには、この女が千二百六十日の間養われるように、神の用意された場所があった。
7: さて、天で戦いが起こった。ミカエルとその使いたちが、竜に戦いを挑んだのである。竜とその使いたちも応戦したが、
8: 勝てなかった。そして、もはや天には彼らの居場所がなくなった。

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