トゥスカニア(Tuscania)<1>

2022年12月6日(火)、二番目の目的地はTuscania。Chiesa di Santa Maria Maggioreです。

ここは、ファサード、柱頭彫刻、説教壇が素晴らしいです。

Tuscania では、二つの教会をみます。3回に分けて書きます。
<1> Chiesa di Santa Maria Maggiore
<2> Basilica di San Pietro(概要、外観)
<3> Basilica di San Pietro(内観)

目次

Tuscania へ .
概要 .
平面図 .
外観:北西側(後陣) .
外観:東側(鐘楼) .
外観:南東側(ファサード) .
内観:全体、祭壇 .
内観:説教壇 .
内観:柱頭彫刻 .
内観:持ち送り .

アルファベットは、基本的に全てイタリア語です。

Tuscania へ

私はヴェトラッラ(Vetralla)から北西に約20km、19分ほど運転して、町はずれの、丘への上り口にある教会に着きました。11時頃のことです。

北西側遠景

教会から300メートルくらい北西にある広場(Largo Vittorio Marinozzi)の隣の無料公共駐車場に車を停めました。

概要

教会の外に案内板がありました。私が一部を抜粋して太字で和訳します。

852年の教皇レオ4世の教書で初めて言及されたこの教会は、旧Tuscania教区の最初の大聖堂である。11世紀にT字型のプランで再建され、12世紀にロマネスク様式の三廊式バシリカに変更され、13世紀に現在の形のファサードが建設されて長大化された。

教会内のフレスコ画は13世紀から17世紀にかけて描かれたもので、長い間の不都合な出来事によって失われたため、その図像の完全な判読は不可能である。最も古い時期(13世紀)には、右側廊の第一アーチに描かれた「キリストの鞭打ち」と「聖人の間の聖母子」がある。

この後も、案内板を引用するときは太字で書きます。

平面図

教会の外にあった案内板に平面図がありました。北西が上です。

平面図

通常はファサードが西に、祭壇が東にありますが、こちらの教会は逆向きです。

外観:北西側(後陣)

外側からだと、半円形の後陣はひとつだけ。

後陣

外観:東側(鐘楼)

鐘楼は、教会から離れて、ファサードの正面にある配置です。

東側外観

かっこいい鐘楼です。

外観:南東側(ファサード)

とにかく素晴らしいファサード。

鐘楼があるので撮影が難しく、広角で撮影しました。

ファサード

ファサードには、扉口が三つあります。

ファサードの扉口(左)
ファサードの扉口(中央)
ファサードの扉口(右)

左右の扉口はネンフロ(nenfro)石でできており、植物と擬人化された生き物で装飾されている。

ネンフロ(nenfro)は、エトルリア人が彫刻に用いた、Viterbo地方の火山岩です。

三つとも良いのですが、個人的には、左右の扉口が好きです。

ファサードの扉口(左)

右側のルネッタ(lunetta)には、悪を象徴する動物に襲われるキリストの木(l’albero di Cristo)が描かれている。

実に、いきいきしています。素晴らしい。

内観:全体、祭壇

三身廊、三後陣。

身廊にて祭壇を向く

正面に見えているチボリウムは13世紀のもの。

祭壇

その下にある祭壇には中世初期の彫刻がほどこされた石が使われています。

内観:説教壇

身廊には説教壇があります。

説教壇

柱頭を持つ4本の柱の上に、8〜9世紀から残された大理石のプルテイ(plutei、祭壇や聖歌隊席の装飾的仕切り)や内陣障壁(transenne)で構成されている。

説教壇

とても美しいです。

内観:柱頭彫刻

たいへん立派な、コリント式の柱頭彫刻が並びます。

コリント式柱頭彫刻たち

中には、楽しい柱頭彫刻もあります。

動物たち

動物たち

動物たち(同じ柱頭の別角度)

手は腰。

手は腰

歯をみせる

歯をみせる

柱頭彫刻、素晴らしい。

内観:持ち送り

身廊のアーチの上に、持ち送りがあります。

交差部にて東を向く

とても良いので、望遠で撮影しました。

動物たち

かわいい。

Chiesa di Santa Maria Maggiore。ファサード、柱頭彫刻、説教壇が素晴らしいです。

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