モンテフィアスコーネ(Montefiascone)

2022年12月5日(月)の最後、三番目の目的地はMontefiascone。Basilica di San Flavianoです。

ここは、身廊と勝利アーチと後陣の彫刻が素晴らしいです。

目次

Montefiascone へ .
概要 .
〜 Est! Est!! Est!!! 〜 .
外観:ファサード .
内観:全体、照明スイッチ .
内観:身廊(柱頭彫刻) .
内観:勝利アーチ(柱頭彫刻) .
内観:後陣 .

アルファベットは、基本的に全てイタリア語です。

Montefiascone へ

私はアクアペンデンテ(Acquapendente)から南東に約34km、37分ほど運転して、にぎやかな町に着きました。15時頃のことです。

実は、朝に宿を出発して最初に来たのですが、この日は月曜日。毎週月曜朝9時からは聖ミサだったので、出直したんです。

教会に掲示されていた教区礼拝表

教会の西に車を停めました。

南西側外観

この教会は、通常の教会とは逆向きです。ファサードが東に、祭壇が西にあります。

概要

教会の外に案内板がありました。私が一部を抜粋して太字で和訳します。

850年頃に書かれた教皇レオ4世の特権に、聖母マリア教会に関する記述がある。残念ながら、この原始的な建物の建築的痕跡はわずかであり、その形や大きさについて仮説を立てることはできない。修復作業中に発見された仕切り(pluteo、祭壇や聖歌隊席の装飾的仕切り)、内陣障壁(transenna)あるいはチボリウムの断片は、カロリング朝時代の内陣の装飾であることが証明されている。

このBasilicaには、殉教した福者フラビアヌスの遺体が保存されている。

1032年、聖母マリア教会の上に完全に再建され、殉教者フラビアヌスに捧げられた。ファサードの内壁に刻まれた碑文が、この出来事を記している。

14世紀の初めには、ロマネスク様式の教会を増築した。2本のゴシック様式の柱を加えてスパンを延長し、新しいファサードを作った

礼拝堂には、ワイン「Est! Est!! Est!!!」の物語を生んだ有名な人物、Defukの墓碑がある。このワインは、何世紀にもわたってイタリアで最高のモスカテッロ(moscatello)とされてきた。

エスト・エスト・エストについて、さらに詳しい案内が、建物の中にありました:

〜 Est! Est!! Est!!! 〜
1111年、ハインリヒ5世が、教皇から皇帝の戴冠を受けるため、ローマに遠征した。その際、lohannes Deuc(通称 Defuk)が同行したという伝説がある。彼が貴族であったか、教会関係者であったかは定かではない。

ワインをこよなく愛した Defuk は、召使いの一人に、おいしいワインが飲める場所を調べるために先を行くように命じたという。召使いは、おいしいワインが飲める街の門や宿屋に「EST(ここにある)」と書いた。

しかし、Montefiascone に到着したとき、彼はワインの質の高さに感激し、主君に十分に伝わるよう、一度だけでなく、三度も書いたのであるEst! Est!! Est!!!

Montefiascone に到着した Defuk は、そのワインを大変気に入り、この地を離れることはなかった。そのワインを大量に飲み、彼は2年後に亡くなった。

彼の忠実な召使いは、彼を偲んで墓碑を彫らせた。この墓碑銘の訳は、一般に次のように表現される:
「エスト・エスト・エストの飲みすぎで、主君 lohannes Deuc はここで死んだ。」

この後も、案内板を引用するときは太字で書きます。

さっそく、見学です。

外観:ファサード

14世紀につくられたファサード、ゴシック様式です。

南東側外観
南東側外観
北東側外観

中に入ります。

内観:全体、照明スイッチ

立派な柱が並びます。

身廊にて祭壇を向く

フレスコ画群は、14世紀から16世紀にかけて描かれた、さまざまな背景を持つ画家たちの作品である。

身廊にて左前方を向く
身廊にて右前方を向く

入って左に照明スイッチ(有料)があります。

照明スイッチ(有料)
照明スイッチ(有料)

使用できるのは€1硬貨だけ。

€1で約15分間、照明がつきます。

内観:身廊(柱頭彫刻)

柱頭彫刻が、とにかく、素晴らしい。

身廊にあるものでは、私は、特にふたつの柱に夢中になりました。

ひとつの柱は、こちら。

見事な彫刻が360度に展開します。

ひとつの柱に360度に展開する柱頭彫刻
ひとつの柱に360度に展開する柱頭彫刻
ひとつの柱に360度に展開する柱頭彫刻
ひとつの柱に360度に展開する柱頭彫刻

別の柱には、信者に2度にわたって話しかける小人がいます。

最初は、小人が手で顎を隠しながら、教会を鑑賞することに気を取られている人々に、髭(barba)を見るように誘っている。

barba

次に、同じ人物が毛のない顎を露出させ、自分の正体を明らかにする。

「私は愚か者たちをあざ笑うために彫刻された教会の堂守(custode)である」

il custode della chiesa

かわいい小人、侮れません。

内観:勝利アーチ(柱頭彫刻)

勝利アーチの柱頭彫刻。実に見事です。

勝利アーチの柱頭彫刻(左)
勝利アーチの柱頭彫刻(右)

ぐるりと360度にわたって超絶的な技巧が巡ります。

交差部にて左前方を向く
交差部にて右前方を向く

勝利アーチの柱頭彫刻は、後陣の荘厳さに、華を添えます。

内観:後陣

後陣は、四分球の底部、柱頭彫刻、柱、全て素晴らしいです。

交差部にて祭壇を向く

四分球の底部(主後陣)

四分球の底部(主後陣)

四分球の底部(左小後陣)

四分球の底部(左小後陣)

柱頭彫刻では、天使や鷲たちがいます。

天使
鷲たち

柱も良いんです。

柱(主後陣)

Basilica di San Flaviano。身廊と勝利アーチと後陣の彫刻が素晴らしいです。

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