サン=モーリス=レ=シャトーヌフ(Saint-Maurice-lès-Châteauneuf)

2018年9月の旅行十二日目、最初の目的地はSaint-Maurice-lès-Châteauneuf。泊まっているAirbnb(Saint-Symphorien-des-Bois)から南に約18km、車で約22分の道のりです。

十二日目(木)に訪問したのは五箇所。
51. サン=モーリス=レ=シャトーヌフ(Saint-Maurice-lès-Châteauneuf)
52. シャトーヌフ(Châteauneuf)
53. ヴォバン(Vauban)
54. スミュール=アン=ブリオネ(Semur-en-Brionnais)
55. サン=マルタン(Saint-Martin)

グーグルマップを編集して訪問番号を加えました。

Saint-Maurice-lès-Châteauneuf での目的はサン=モーリス礼拝堂(Chapelle Saint-Maurice)。

写真を見て、ここのことを知った時からずっと、すごく来たいと思っていたんです。

小さな村に着くと、村の中心部にある新しい教会の駐車スペースに車を停め、歩いて礼拝堂へ。

上の写真の正面が、目的の礼拝堂。

(上の写真に写っていませんが)上の写真の向かって右に新しい教会があり、

向かって左に役場(mairie)があります。役場は、花だらけ。

礼拝堂に近づきました。「12世紀のロマネスク教会」という表示があり、墓に囲まれた小さな礼拝堂のfaçadeと鐘楼が見えます。

今すぐ近づきたいような、このたたずまいの素晴らしさをもう少しかみしめたいような。

動画を撮ったり直接ながめたりして、まずは、たたずまいの素晴らしさを楽しみました。

その後、金属製のゲートを通って敷地内に入ります。

うっとり。

礼拝堂の南側にまわります。

このあたり、何人かの女性が、簡易椅子と絵を描く道具を持ち込んで、熱心に筆を走らせていました。

東側にまわります。

さらに東に。

後陣の屋根に怪しいやつらがずらり。

好みすぎて、たまらない。

愛嬌たっぷりの変顔コレクション、夢中で見入ってしまいました。

下調べをした時、Le site sur l’Art Roman en Bourgogne を読むと、礼拝堂の中は特に見るべきものは無い、と感じました。現在はたまに展覧会の会場として使われているそうです。

とは言え、もしかして開いているなら、と思い、façadeに戻って扉を開けようと試みましたが、鍵がかかっていました。

façade下部
西扉口
西扉口の張り紙

扉口の張り紙には「注意」とあって内容を直訳すると「旧墓地は遊び場ではありません。この場所と墓の脆弱性を尊重していただきありがとうございます。役場は事故が発生した場合の責任をすべて拒否します。私たちは子供たちが彼らの両親の責任の下にあることを思い出します。ご理解いただきありがとうございます。」

そっか、役場(mairie)がここを管理してるのか。。。あの花だらけの役場を思い出しました。そして、中を見られるか聞いてみようかな、と思ったんです。

実を言うと、こんな張り紙をする役場ですから、細かいことにうるさいお偉いさんがいたら怖いな、とも思いましたが、だめでもともと、失うものはありません。

役場に行き、人の気配がする部屋に入って中に居た若い女性に「こんにちは、マダム。あのロマネスク礼拝堂を訪問したいのですが」と言ってみました。

女性は笑顔で奥の個室に行き、個室の中の立派な男性に私を示しながら確認してくれて、なにやら、やりとり。男性は私を見ると部屋から出てきました。

どきどき。

「小さい礼拝堂ですね、あの、北にある。。。(女性に鍵の場所を指示して、そう、それですなんていいながら)こちらが、礼拝堂の鍵です。(鍵をさかさまにしながら)このように使って開けてください。」

「コムサ(こんな風に)?」

そうです、素晴らしい。なんて笑顔で言ってもらって、鍵を借りることができました。

やったあ!

小さい鍵。キーホルダーには「petite chapelle(小さい礼拝堂)」と手書きしてあります。

スキップしたい気持ちで、小走りになりながら、礼拝堂に戻りました。

いざ。


鍵を開ける様子をユーチューブにアップしました。

オープン!

うっ。本当に、ロマネスクを感じる要素が、ない。

展示会の時に使うのかな、というものがいくつかあります。

こんな小さい礼拝堂なのに(失礼!)、リーフレットがありました。

それによると、サン=モーリス礼拝堂(Chapelle Saint-Maurice)は12世紀の建築。19世紀に、人口増加で信者を収容しきれなくなり、教区教会は別の場所にネオ・ゴシック様式で建設され、この礼拝堂の身廊は取り壊されました。いまはクワイヤ、後陣と鐘楼に12世紀のロマネスク建築が残っています。

さらに、案内板もありました。

フロアプランを拡大。

北の部屋はこうなっています。

床のこれ、なんだろう?なぞ。(今思えば、鍵を返すときに役場で聞いてみれば良かったです)

外へ出て、元通りに鍵をかけて、最後にもう一度なごりを惜しみました。

サン=モーリス礼拝堂(Chapelle Saint-Maurice)。愛さずにはいられません。

コメントを残す

メールアドレスが公開されることはありません。 が付いている欄は必須項目です