衝撃の出会い:辻佐保子先生

私が最初にロマネスクという言葉を知ったのは、20年以上前のことです。

教えてくださったのは辻佐保子先生でした。

当時、私は美術史を学んでいました。

美術って、スゴイなあとは感じたけど、何がどうスゴイのか分からず、それどころか何が描いてあるのかすら分からないものも多く。

知りたくて美術史を学んでいました。

ところが、学び始めてみると壮麗な大作や名作が西洋にも東洋にも、それはもう、いっぱいあって。

それにまつわる深~くて広~い美学、神話、宗教や図像学が、理解必須な基本的な内容だけでも山盛りで。

うれしい一方、あ~もう、難しいし!豪華すぎだし!と、うんざりしていました。

よっぽど嫌気がさしていたんでしょうかね、私事でも不安定な時だったし。学んだ内容、ほとんど覚えていません。

そんな時に出会った辻佐保子先生は衝撃でした。

夢見るような笑顔で、ロマネスクの話をしてくださるんです。

辻佐保子先生は、その数多い著作のどれもが学術的にも文章的にも大変高く評価されています。先生のロマネスクに関する研究がどんなだったかは、どうか読んじゃって下さい。

講義は幸せの連続でした。

中でも忘れられないのは、フランスの田舎の小さな教会での話でした。

村で大切に保存されている、素朴なロマネスク教会の一つを訪ねたそうです。でも教会には鍵がかかっていて、せっかくなのに中がみられない。なんと肉屋のおかみさんが鍵を管理しているとのことで、ようやく鍵を借りたそうです。大きな鍵を手にした様子を、満面の笑みで教えてくださいました。(こんな感じだったのかな)

聞いてるこっちまでうれしくて笑顔になりました。

強く心に残っています。

私もいつか先生のように、ヨーロッパの素朴で美しい教会をあちこち巡りたい、という気持ちになりました。

その後、仕事や生活でいっぱいいっぱいになり、ロマネスクのことはすっかり後回しでした。

この頃ようやく少し落ち着いて来たので、時間とお金をやりくりしてロマネスクをみています。

 

 

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2 Replies to “衝撃の出会い:辻佐保子先生”

  1. 講義を受けられたなんて、すごいですね。
    私はお名前だけで、ろくに本も持ってないのですが、彼女のファン、多いですよね。前回の一時帰国で、初めて一冊持ってきました。読むのが楽しみです。

    1. 本当に幸運でした。

      実は最初、そんなすごい方だと知らなくて。可愛らしいおばあちゃん先生だなあ、なんて思ってたんです。なんて失礼な。。。あとで友達から辻先生のこと教わって、ビックリしました。

      今、思うと、もっと色々と教わっておきたかったです。でも、先生のおかげでロマネスクを好きになり、こうしてcorsaさんにも巡り会うことができています。もう最高です。感謝しています。

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