スンマガ(Summaga)

2023年8月16日(水)、二番目に訪れたのは Summaga、Abbazia di Santa Maria Maggiore です。

ここは、南側廊の東端に残る小礼拝室(sacello)のフレスコ画が素晴らしいです。

2023年は毎日7:00〜19:00に開いていました。

目次

1. Summaga へ .
2. 概要 .
3. 航空写真 .
4. 外観 .
5. 内観:主後陣 .
6. 内観:小礼拝室(sacello) .

1. Summaga へ

私はトレヴィーゾ(Treviso)から北東に約60km、50分ほど運転して、開放感のある教会前広場に着きました。13:15頃のことです。

西側外観

教会は、ポルトグルアーロ(Portogruaro)から西に3kmほどに位置し、レーゲナ(Reghena)と平野が広がる中にあります。

2. 概要

教会の中に案内がありました。私が一部を抜粋して太字で和訳します。

修道院は10世紀から11世紀にかけてコンコルディア(Concordia)の司教の命により設立された。現在、残っているのは1211年に建てられた教会のみである。

この後も、案内掲示を引用するときに太字で書きます。

3. 航空写真

現地には平面図は見当たりませんでした。Googleマップによる航空写真です。

Googleマップより

南東の端に鐘楼がありますが、この基盤部分に小礼拝室(sacello)があります。

4. 外観

東側を見ます。

東側外観

三後陣は、内側では半円形ですが、外側では直線です。

5. 内観:主後陣

教会の中に入ります。

主後陣が少し左(北)にずれているのは、右(南)に鐘楼の基部があるからです。

身廊にて東を向く

主後陣の壁画をみます。

主後陣

再建された13世紀頃のものと思います。

主後陣

最上部の中央には聖母子。その周りに四福音書記者の象徴と2人の聖人が描かれています。

聖母子の下の段にはイエスと十二使徒。

十二使徒の下の段には「賢いおとめと愚かなおとめ」(『マタイによる福音書』25章)

イエスから祝福される賢いおとめたちは、油で満たされた器を持って整然と並んでいます。まるで修道女のような質素な姿。

主後陣

こちらは愚かなおとめたちだと思いますが、金髪をあらわにして豪華な衣装をまとい、中身のない器を持っているようです。

主後陣

そんな愚かなおとめたちですが、人間の弱さをあらわしているようで、私はなんだか親近感を持っちゃいます。

6. 内観:小礼拝室(sacello)

南側廊の東端に残る小礼拝室(sacello)のフレスコ画をみます。

磔刑像 11~12世紀
中世の複雑なフレスコ画の連作が、現在の建物の水準から1メートル低い位置にある小礼拝室(sacello)の後陣を飾っている。贖罪のテーマが描かれ、磔刑の場面も含まれている。

内陣にて南を向く

大きなアーチの下には「アダムとエバ」(『創世記』3章)

「アダムとエバ」

南小後陣にあたる部分に何かが描かれているのですが、私にはよく分かりません。

南小後陣

南壁の窓の下に「磔刑」(マタイ27章、マルコ15章、ルカ23章、ヨハネ19章)が描かれています。

「磔刑」

「磔刑」の下には、寓意的なイメージの線描画があります。

線描画

何を伝えようとして描かれたものか、私には分かりません。でも、とても生き生きとしています。

Abbazia di Santa Maria Maggiore。南側廊の東端に残る小礼拝室(sacello)のフレスコ画が素晴らしいです。

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