2022年8月10日(水)、三番目に訪れたのは Bulhon。Église Saint-Vital-et-Saint-Agricolです。
ここは、役場で鍵を借りる必要があります。教会の中には、質素な外見からは想像できないような、魅力的な柱頭彫刻が並びます。
Bulhon へ
私はショリア(Chauriat)から北に26分ほど車を運転して、静かな小さい村につきました。 13時15分頃のことです。
教会から220mほど南東にある役場で、教会の鍵を開けてもらえるか、きいてみました。事前に送ったEmailに返信がなかったので、不安だったのですが、、、
役場にいた英語を流暢に話す青年は、すぐに同僚に電話して、鍵を持ち、私と教会に一緒に行ってくれました。実に、ありがたいことでした。
ちなみに、Bulhonの役場の営業時間は以下の通り(2022年現在)です。
火曜日:14:00-18:00
水曜日:13:00-16:30
木曜日:9:00-12:00
第一土曜日と第三土曜日:9:00-12:00
役場の青年と私は、教会の南側に行き、
南扉口から教会に入りました。
ワクワクしながら解錠を待ちます。
フロアプラン
現地には、フロアプランは、みあたりませんでした。ゾディアック(Zodiaque)la nuit des temps の『Auvergne Romane』によるフロアプランを載せます。東が上です。
3身廊、3後陣の、現在の小さい村から考えると相当に大きい教会です。
Église Saint-Vital-et-Saint-Agricol の概要
現地には、案内も、みあたりませんでした。ゾディアック(Zodiaque)la nuit des temps の『Auvergne Romane』による概要です。一部を抜粋して太字で和訳しつつ、私が撮った写真を載せます。
1050年以来、ラ・シェーズ・モレ・ディユー修道院に属す小修道院であった。
身廊にある祭室は、この地の領主が寄進したことを想起させる。男女がひざまづき、両手で柱の束に触れている様子が描かれているが、これは寄贈を象徴する。神の手は、受諾のしるしとして現れる。
三身廊で、側廊は四分円形のアーチになっている。中央の丸天井は、15-16世紀のものである。
三つの後陣には、窓の高さに合わせて円弧が描かれている。
興味深い柱頭がある。
ミノタウロス、
ワシ、
ヒゲの老人、
羊を運ぶ人、
聖杯を飲むグリフォン、
つながれたサルなどである。
外装は 19 世紀に改築された。
Église Saint-Vital-et-Saint-Agricol の内観:柱頭彫刻
柱頭彫刻について、気づいたことを書きます。
つながれたサルは、
股間が削られています。
これは私の想像ですが、近現代に「異教的だ」とか「聖堂にふさわしくない」といった理由で、多くの性的な表現が改変されました。そのひとつかもしれません。
他に気づいたのは、さりげなく置かれている聖水盤の台。
これは、きっと、元は柱頭ですよね。
かなり立派だし、彩色のあとがあります。
もと柱頭は、新しい持ち場を与えられたようです。
Église Saint-Vital-et-Saint-Agricol。柱頭彫刻が素晴らしい。
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