2022年8月7日(日)、四番目に訪れたのは Ébreuil 。Abbatiale Saint-Léger です。
ここは、素晴らしい12世紀の壁画がありますが、近寄ってみることはできません。せつない気持ちを12世紀の鉄細工が慰めてくれます。
Ébreuil へ
私はベーグ(Bègues)から西に10分ほど車を運転し、昼食のテーブルから話し声が聞こえる町につきました。13時頃のことです。
建物の向こう(南)には、シウル(Sioule)川が流れています。
すきまにもびっしりと車が停めてあることからも想像できると思いますが、周りには飲食店もあり、にぎやかです。
Abbatiale Saint-Léger の概要
教会の外に案内板がありました。一部を抜粋して太字で和訳しつつ、私が撮った写真を載せます。
教会は、906年にサン=メクサン(Saint-Maixent)の修道士が聖レジェの聖遺物を納めるために建てたものである。修道院は1180年にグレゴリウス7世によってサン・ブノワ修道院となり、教会は1793年に教区教会となった。
建物は、六つの柱間からなる身廊と、その前にある巨大な鐘楼とポーチで構成されている。
突出する交差部があり、南翼の一部は取り壊されている。クワイヤを延長した後陣には、五つの祭室が放射状に配置された周歩廊がある。
11世紀の身廊は、長方形の柱の上に大きな丸いアーチが下がっている。
西側では、樽型アーチがトリビューンを支えている。15世紀には透かし彫りの石造りの手摺で装飾を施された。
南側廊は18世紀に再建されたが、狭い北側廊は樽型アーチに覆われており、身廊と同時代のものである。11世紀末に建てられた交差部は、大きなドームで覆われている。
後陣は12世紀末にイル・ド・フランス地方のゴシック様式で再建された。
鐘楼とポーチは12世紀のもので、サン・ブノワ・シュル・ロワールのものと類似する。
西扉口は、リンテルに支えられたティンパヌムで覆われている。
このティンパヌムには、威厳に満ちたキリストとそれを取り囲む二人の使徒を表したロマネスク様式の浮き彫りが施されている。
扉には、赤く染めた皮の上に施された12世紀の鉄細工が保存されている。
Abbatiale Saint-Léger の内観:壁画
案内板には書かれていないのですが、西側のトリビューンに、ロマネスク様式の壁画があります。
私は、トリビューンに行くことができないかと調べたのですが、非公開のようでした。上↑の写真は、身廊から望遠レンズで撮影したものです。
複製が、北側廊の壁に掲示してあります。
また、身廊の西端(トリビューンの真下)に設置されたモニターにAbbatiale Saint-Légerについて案内する動画が流されていて、その中でオリジナルが紹介されています。
その動画を私がスマホで録画したものを、YouTubeにアップしました。
現地まで行って、オリジナルがすぐそばにあるのに、モニターを食い入るようにみるしかない私。なんとも、、、
せつない。
そんなせつなさは、ロマネスクにぬぐいさってもらおう。
Abbatiale Saint-Léger の外観:12世紀の鉄細工
西扉口に、とても良い12世紀の鉄細工があります。
もうひとつ。
歯があるんです。
Abbatiale Saint-Léger。素晴らしい壁画と鉄細工があります。
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