2024年5月20日(月)、最初に訪れたのはCause-de-Clérans、Église Notre-Dame de l’Assomptionです。
ここは、交差部、勝利アーチと後陣の柱頭彫刻が良いです。
私は事前に役場(mairie)に連絡して5月16日の訪問を予約しました。(ところが、教会が閉まっていたので、mairieに再度連絡して5月20日に再訪問しました。)
目次
1. Cause-de-Clérans へ .
2. 概要 .
3. 航空写真 .
4. 外観 .
5. 内観 .
1. Cause-de-Clérans へ
コーズ=ド=クレラン(Cause-de-Clérans)は、ヌーヴェル=アキテーヌ地域圏ドルドーニュ県の小さな村です。広い県で、国内第3位の面積を持ちますが、面積の約45%が森林で占められているそう。
同県のあたりは県庁所在地であるペリグー(Périgueux)を歴史的な中心地とし、ペリゴール(Périgord)地方と呼ばれます。ペリゴールといえば美食で、フォワグラやトリュフが有名です。
コーズ=ド=クレラン(Cause-de-Clérans)は、ペリグー(Périgueux)の約36km南にあります。
ボルドー(Bordeaux、ヌーヴェル=アキテーヌ地域圏の首府)からは、約99km東にあります。
教会は、クレラン(Clérans)の中心から約750メートル北東にある、コーズ(Cause)と呼ばれる小さな集落の南端にあります。
2. 概要
教会の鍵を開けて案内してくれた村長から聞き取った話です。私が一部を抜粋して太字で和訳します。
コーズ=ド=クレラン(Cause-de-Clérans)は、二つの異なる中世の村が合併しました。
コーズ(Cause)には教会があり宗教権力の拠点であった一方、クレラン(Clérans)は城を中心に形成された城塞都市で領主権力の拠点でした。
この区別は現在も当てはまります。教会があるコーズ(Cause)は宗教権力の拠点であり、村役場があるクレラン(Clérans)は行政権力の拠点です。クレラン(Clérans)に教会はありません。
この後も、村長から聞き取った話を引用する時に太字で書きます。
3. 航空写真
Googleマップによる航空写真です。東が上です。
4. 外観
東に行きます。
教会を取り囲んでいる墓地は、もう使われていません。今は村はずれにある新しい墓地が使われています。
交差部の上に大きな鐘楼があります。
身廊は新しいもののようです。
5. 内観
教会の中に入ります。
身廊は新しいです。
教会は12世紀に建てられました。
交差部、勝利アーチと後陣にロマネスク様式の柱頭彫刻が残っています。
柱頭彫刻をみます。
交差部北側の柱頭
中央には、翼を広げた鳥がいます。向かって右には、笑顔の人物。
交差部北側の柱頭
向かって左に裸の男性と大きな四足獣がいます。
勝利アーチ北側の柱頭
中央には左手に司教杖を持ち、右手で祝福する人物。彼の隣にはひざまずく人物。彼らの両側にはライオンがいるようです。
勝利アーチ南側の柱頭
翼を広げる鳥たちだと思います。でも翼が小さくて短かくて、幼い鳥みたいに見えます。
後陣の柱頭
後陣の柱頭を四つご紹介します。
後陣の柱頭1:植物、2:鳥たち。
穏やかで平和。
後陣の柱頭3:四足獣、4:植物。
四足獣の表情がかわいい。
Église Notre-Dame de l’Assomption。交差部、勝利アーチと後陣の柱頭彫刻が良いです。
・
・
・