シヴォー(Civaux)

2024年5月5日(日)の最後、三番目に訪れたのはCivaux、Église Saint-Gervais-et-Saint-Protais de Civauxです。

ここは、極彩色の身廊に、とても奇妙な柱頭彫刻があります。ファサードの持ち送りも良いです。

教会の見学の際は、教会の隣にある考古学博物館で、音声ガイド(所要時間約60分)を借りられます。フランス語だけでなく、英語もありました。

目次

1. Civaux へ .
2. 概要 .
3. 平面図 .
4. 外観 .
5. 内観 .

1. Civaux へ

シヴォー(Civaux)は、ヌーヴェル=アキテーヌ地域圏ヴィエンヌ県の村です。同県のあたりは県庁所在地であるポワティエ(Poitiers)を歴史的な中心地とし、ポワトゥー(Poitou)地方と呼ばれます。

シヴォー(Civaux)は、ポワティエ(Poitiers)の約29km南東にあり、ヴィエンヌ川の左岸にあります。

北西側外観

教会は、村の中心にあります。私が行ったときは、周囲を工事していました。

2. 概要

教会の北にあるネクロポリスに案内板がありました。私が一部を抜粋して太字で和訳します。

伝説
非常に古い伝説によると、シヴォー(Civaux)で起こったとされる、クロヴィスのフランク族がアラリック1世の西ゴート族に勝利した戦いの後、戦死した戦士たちの遺骨のために、多数の石棺がこの地に降り注いだという。長年にわたり、この伝説は地元のイメージを育んできた。

メロヴィング朝時代には、この非常に重要な古代からのネクロポリスは、シヴォー(Civaux)の中心にある教会と洗礼堂からなる宗教的中心地、そして非常に崇敬されていた聖ゲルバシウス(Saint-Gervais)と聖プロタシウス(Saint-Protais)の信仰と密接に関連していたに違いない。

ローマ時代からの石棺が残るネクロポリスは、現在も墓地として利用されているので、いつも開いています。見学は無料です。

この後は、ゾディアック(Zodiaque)la nuit des temps『Poitou roman』を引用する時に太字で書きます。

3. 平面図

博物館の掲示による平面図です。東が上です。

博物館の掲示より

教会の隣の考古学博物館によると、教会の北側の整備工事が終わったとしても、洗礼盤は公開されません。保護のために埋められ、位置を示す線をみられるだけとのことでした。

4. 外観

西に行きます。

西側外観

持ち送りがあります。

微妙な表情の、人や牛。

西側外観、持ち送り

笑顔の動物たち。

西側外観、持ち送り

かわいい。

5. 内観

教会の中に入ります。

ロマネスク様式のこの教会には、7世紀につくられたと考えられている七角形の小さな後陣が残されているが、発掘調査によって、それはもっと古く、おそらく5世紀に遡ることが判明した。

後陣より広い平面で、11世紀の身廊が延びている。中規模の窓があり、もともとは木組みで覆われていた。

第1柱間にロフトがあり、上がることができます。

これは、すごい。

ロフトにて東を向く

身廊にある6本の柱に、驚くような柱頭彫刻があります。

四つご紹介します。

柱頭1

幻想的な生き物たち、だと思います。

柱頭1
柱頭2

聖杯から飲む鳥たち、植物、人魚とひっくりかえる男性、手をつなぐ人たち、だと思います。

柱頭2
柱頭2(別角度)

ひっくりかえる男性の足が、劇的。

柱頭2(別角度)
柱頭3

ヘビたち、ライオンたち、だと思います。

柱頭3
柱頭4

怪物たち、だと思います。

ライオンっぽい怪物たちの、菱形の口とあごひげ、かわいい。

鼻から何か出ているように見えますが、口髭かもしれません。ショヴィニー(Chauvigny)によく似た顔が描かれていて、あちらは口髭のようでした。

柱頭4
柱頭4(別角度)

Église Saint-Gervais-et-Saint-Protais de Civaux。極彩色の身廊に、とても奇妙な柱頭彫刻があります。ファサードの持ち送りも良いです。

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