2024年5月17日(金)、三番目に訪れたのはMontagne、Église Saint-Georges à Saint-Georges de Montagneです。
ここは、北東からの眺めがとても美しく、軒下の持ち送りも楽しいです。
私は事前に役場に教会の開いている時間を問い合わせました。「教会は、夏期9:30〜19:00、冬期9:30〜18:00に開いています」と返信がありました。
目次
1. Montagne へ .
2. 概要 .
3. 平面図 .
4. 外観(北側) .
5. 外観(東側) .
6. 外観(南側) .
7. 内観 .
1. Montagne へ
モンターニュ(Montagne)は、ヌーヴェル=アキテーヌ地域圏ジロンド県にある村です。ボルドー(Bordeaux、同地域圏の首府であり同県の県庁所在地)の約37km北東にあります。
教会の近くに駐車場があり、その隣は遊具のある公園です。
子どもたちのはしゃぐ声。
村は、葡萄畑に囲まれています。さぞや、美味しいワインになるでしょう。
2. 概要
教会の中に案内シートがありました。私が一部を抜粋して太字で和訳します。
この小さな教会はローマ時代の遺構の上に建てられた。実際、教会の壁には再利用された材料の痕跡があり、特に南壁にはコリント式大理石の柱頭の断片がある。全体の建築は11世紀に遡り、12世紀初頭に装飾が施された。
毎週水曜日にはミサが捧げられる。
教会は毎日開堂しており、1993年以来、モンターニュ(Montagne)のコミューンにある三つのロマネスク教会の向上のために活動しているボランティア、三つのロマネスク教会協会(Asociación de las Tres Románicas)によって定期的に維持管理されている。
こうした地域のボランティアのおかげで、美しいロマネスク教会に訪問できます。ありがたいです。
この後も、案内シートを引用する時に太字で書きます。
3. 平面図
案内シートによる平面図です。東が上です。
三つの柱間を持つ単身廊のラテン十字型です。
4. 外観(北側)
北東からの眺め、とても美しい姿です。
鐘楼は高さ23メートルで、11世紀末に完成した。建築様式に違いがある。四層構造で、頑丈な最下層に対して、その上の三つの層にはアーチ型の窓がある。最上層の窓は柱で仕切られ、小さな連窓を形成している。
この鐘楼の独創性は、上部よりも下部が細いその形状にある。上から二番目の層では、凹んだコーナーがこの特異性を際立たせている。
上から二番目の層は、北東のコーナーだけが半分ほど凹んでいます。
上から三番目の層は、メトープ(浮彫石板)に丸く穴が開けられています。ロット=エ=ガロンヌ県のロロンク(Laurenque)やモンサンプロン=リボ(Monsempron-Libos)にも同様の装飾がありました。
5. 外観(東側)
東に行きます。
後陣の軒下に17の楽しい持ち送りがあります。
17の持ち送りのうち、九つを見易い角度で拡大します。
持ち送り3:口から何かを出す男性、持ち送り4:角笛奏者、持ち送り5:舌を巻く動物、だと思います。
角笛奏者の右腕、ぐにゃり。
持ち送り6:動物の顔、持ち送り7:口から何かを出す動物、持ち送り8:両手を前に出す男性、だと思います。
持ち送り9:額を合わせる2人の男性、持ち送り10:ひげの男性、持ち送り3:両足をつかむ人物、だと思います。
額を合わせる2人の男性は、サン・マルティン・デ・エリネス(San Martín de Elines)の持ち送りや柱頭を思い出します。彼らは、素手で戦っているのかもしれません。
6. 外観(南側)
南に行きます。
この教会の扉口は、南にひとつだけです。
石灰岩で造られ、側壁から突き出し、ペディメントと呼ばれる三角形の破風が上にある。非常にシンプルで、二つの滑らかなアーチと柱頭があるだけである。左側の柱頭には花のモチーフが描かれ、右側の柱頭にはライオンに食い荒らされる男が描かれている。
ペディメントには、人間の戦いを表現した一連の浮彫石板がある。
奥の扉口のアーチの上部には、手を組んで祈る人物の彫刻があるが、彫刻の様式は14世紀のものである可能性が高いため、これは追加されたものと思われる。
7. 内観
教会の中に入ります。
勝利アーチには、植物や蛇や鷲や獅子たちが描かれているようです。
クワイヤには、14のアーチと15の小柱が美しく並びます。
Église Saint-Georges à Saint-Georges de Montagne。北東からの眺めがとても美しく、軒下の持ち送りが楽しいです。
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