2024年5月13日(月)、三番目に訪れたのはCarennac、Église Saint-Pierre de Carennac です。
この村は、私の好きな「フランスの最も美しい村」(Les plus beaux villages de France)のひとつです。ロマネスク教会は、外観ではファサードと西扉口、内観では身廊の柱頭彫刻が素晴らしいです。
教会の外にあった案内掲示によると、教会は、冬季10:00〜17:00、夏季9:00〜19:00に開いています。
回廊は有料(€2)で見学できるようですが、私は訪問しませんでした。
目次
1. Carennac へ .
2. 概要 .
3. 平面図 .
4. 外観(ファサード) .
5. 外観(西扉口) .
6. 内観 .
1. Carennac へ
カルンナック(Carennac)は、オクシタニー地域圏ロット県の村です。ロット県、タルヌ=エ=ガロンヌ県の北半分、ドルドーニュ県、コレーズ県、アヴェロン県の一部のあたりは、カオール(Cahors)を歴史的な中心地とし、ケルシー(Quercy)地方と呼ばれます。
カルンナック(Carennac)は、カオール(Cahors)の約56km北東にあります。
「フランスの最も美しい村」(Les plus beaux villages de France)のひとつだけに、村は趣のある家々が並び、丁寧に手入れしてあります。
城壁も風情があります。
そして、
わお。
12世紀の巡礼者になったような気持ち。
2. 概要
教会の外に案内板がありました。私が一部を抜粋して太字で和訳します。
コーズ・ド・グラマ(causse de Gramat)のふもと、ドルドーニュの水を浴びながら、修道院村であるカルンナック(Carennac)は、1047年にブルゴーニュのクリュニー修道院によって設立された小修道院(prieuré)を中心に発展した。
11世紀末に建てられた聖ペトロ教会がその中心である。
ロマネスク様式の回廊は、百年戦争で破壊されたと思われ、ひとつのギャラリーしか残っていない。他は15世紀末に華麗なゴシック様式で再建された。
この後も、案内板を引用する時に太字で書きます。
3. 平面図
ゾディアック(Zodiaque)la nuit des temps の『Quercy roman』による平面図です。東が上です。
注目したいのは、ファサードとポーチの中の西扉口です。
4. 外観(ファサード)
ファサードをみます。
1150年頃、このファサードの正面に建てられたポーチには、マンドルラの中に荘厳なキリストが描かれ、その周りを四福音書記者の象徴と使徒たちが二段となって囲んでいる。ティンパヌムの下部には、おなじみの動物が描かれている。
この様式は、モワサック(Moissac)やカオール(Cahors)のティンパヌムに強い影響を受けている。
5. 外観(西扉口)
11世紀末に建てられた教会の扉口は、幻想的な動物やパルメットで飾られた平らな彫刻の柱頭が特徴である。
北側の柱頭です。
柱頭の上部に碑文があります。ゾディアック(Zodiaque)la nuit des temps の『Quercy roman』によると、このように書いてあるそうです。
GIRBERTUS CEMENTARIUS FECIT ISTUM PORTANUM
BENEDICTA SIT ANIMA EIUS
Google翻訳によると、このような意味かもしれません。
石工ジルベールがこの扉口を作った
彼の魂に祝福あれ
11世紀の石工ジルベール、ぬかりない。
南側の柱頭です。
私は、平らな浮き彫りの簡素さが好きです。
6. 内観
教会の中に入ります。
身廊に柱頭彫刻があります。
平らな浮き彫りです。
11世紀に、西扉口の柱頭彫刻を手がけた石工がつくったものかもしれません。
幻想的な生き物。
きっと意味があるのでしょうが、何を描いているのか、よくわかりません。
Église Saint-Pierre de Carennac 。外観ではファサードと西扉口、内観では身廊の柱頭彫刻が素晴らしいです。
なお、この教会にあったいくつかの彫刻が、プリュドマ(Prudhomat)の城に展示してあります。次回にご紹介します。
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