2024年5月12日(日)、最初に訪れたのはThiviers、Église Notre-Dame de l’Assomption です。
ここは、交差部とクワイヤの柱頭彫刻が素晴らしいです。
私は事前に役場(mairie)に5月12日に教会が開いているかを問い合わせました。「教会は毎日開いています。」と返信がありました。
目次
1. Thiviers へ .
2. 概要 .
3. 平面図 .
4. 内観(交差部北西側の柱頭) .
5. 内観(交差部南西側の柱頭) .
6. 内観(クワイヤ北側の柱頭) .
7. 内観(クワイヤ南側の柱頭) .
1. Thiviers へ
ティヴィエ(Thiviers)は、ヌーヴェル=アキテーヌ地域圏ドルドーニュ県の町です。広い県で、国内第3位の面積を持ちますが、面積の約45%が森林で占められているそう。
同県のあたりは県庁所在地であるペリグー(Périgueux)を歴史的な中心地とし、ペリゴール(Périgord)地方と呼ばれます。ペリゴールといえば美食で、フォワグラやトリュフが有名です。
ティヴィエ(Thiviers)は、ペリグー(Périgueux)の約30km北東にあります。
教会は町の中心にあります。
2. 概要
ゾディアック(Zodiaque)la nuit des temps『Périgord roman』による概要です。私が一部を抜粋して太字で和訳します。
この建物は何度も改築されている。この建物の主な見どころは、交差部、勝利アーチ、クワイヤの柱頭の美しさにある。
これらの柱頭は、12世紀にクワイヤが改修された際に、11世紀の柱頭と入れ替わったに違いない(近くのヴォーコクール(Veaucocourt)城には、この時代のものと思われるロマネスク様式の柱頭が保存されている)。
この後も、ゾディアック(Zodiaque)を引用する時に太字で書きます。
3. 平面図
ゾディアック(Zodiaque)による平面図です。東が上です。
黒色:11世紀と12世紀
斜線:15世紀と16世紀
水玉:近代
4. 内観(交差部北西側の柱頭)
教会の中に入ります。
注目したいのは、交差部とクワイヤの柱頭彫刻です。
交差部北西側の柱頭です。
怪物に頭を食われる男性たち。
隣の怪物たちには、牙がありません。
男たちの顔は穏やかで、恐怖の兆候は見られない。そのため、この食い荒らす怪物は地獄の罰を与える生き物としてではなく、ヨナのクジラのように、神の人類救済を象徴する一種の奇跡として、獲物を食べて返す飲み込み役とみられる。
5. 内観(交差部南西側の柱頭)
四足獣に乗る人たち。
四足獣たちは、二つの胴体が一つの怪物のような頭を共有しています。
葉と葉が彫られているものと、四足獣が向かい合って彫られているものがあります。
6. 内観(クワイヤ北側の柱頭)
両側の人物が、中央の人物の顔(髪と舌か首?)をつかんでいます。
もう一方の柱頭には、角に獅子がいて茎をかじっています。
獅子の柱頭の右下に、こんな柱頭があります。
奇妙な顔。
7. 内観(クワイヤ南側の柱頭)
「獅子を裂くサムソン」(旧約聖書の『士師記』14章)、だと思います。
最後に、最も美しい柱頭である。
中央に、キリストが両腕を挙げて立っており、左手に聖体を持ち、聖ペトロに鍵を渡している。反対側には、香油の瓶を持つマグダラのマリアがいる。
衣服は非常に古風に扱われており、時には単に刻まれた線で示されている。こうした彫刻は、11世紀後半のロマネスク様式の教会のものである。
Église Notre-Dame de l’Assomption 。交差部とクワイヤの柱頭彫刻が素晴らしいです。
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