サン=レオナール=ド=ノブラ(Saint-Léonard-de-Noblat)

2024年5月11日(土)、三番目に訪れたのはSaint-Léonard-de-Noblat、Collégiale de Saint-Léonard-de-Noblatです。

ここは、七つもの放射状祭室を持つ東側外観が素晴らしいです。また、北側には7階建ての鐘楼があり、その下のポーチにある柱頭彫刻も素晴らしいです。

私は事前に観光局に教会が5月11日に開いているかを問い合わせました。「教会は毎日朝から晩まで開いています。」と返信がありました。

目次

1. Saint-Léonard-de-Noblat へ .
2. 概要 .
3. 平面図 .
4. 内観 .
5. 外観(北側) .
6. 外観(東側) .

1. Saint-Léonard-de-Noblat へ

サン=レオナール=ド=ノブラ(Saint-Léonard-de-Noblat)は、ヌーヴェル=アキテーヌ地域圏オート=ヴィエンヌ県の町です。中央高地の北西端に位置する同県の県庁所在地は、リモージュ(Limoges)。

オート=ヴィエンヌ県、コレーズ県とクルーズ県のあたりは、リモージュ(Limoges)を歴史的な中心地とし、リムーザン(Limousin)地方と呼ばれます。

サン=レオナール=ド=ノブラ(Saint-Léonard-de-Noblat)は、リモージュ(Limoges)の約17km東にあります。

南西側外観

教会は、町の中心にあります。

西扉口はゴシック様式です。教会の中にあったリーフレットによると、13世紀のもの。

2. 概要

教会の中に案内パネルとリーフレットがありました。リーフレットについて、私が一部を抜粋して太字で和訳します。

ヴェズレーからサンティアゴ・デ・コンポステーラへと続く主要街道沿いにあるこの教会は、11世紀半ばに、囚人の守護聖人である聖レオンハルト(Saint-Léonard)の聖遺物を安置し、巡礼者たちを迎えるために建てられた。

隠修士、聖レオンハルト(Saint-Léonard)
この聖なる隠修士の「生涯」は、彼が6世紀に生きたことを伝えている。聖レミギウス(saint Rémi)によって洗礼を受け、クロヴィス王を名付け親として、キリストの弟子となり、リムーザン地方に向かい、出会う人すべてに福音を伝えた。彼はリモージュ(Limoges)からほど近いヴィエンヌ(Vienne)川の近くに隠棲し、数々の奇跡を起こした。彼の死後、彼の墓は巡礼地となり、現在の街が誕生した。囚人の解放者である彼は、あらゆる種類の解放を祈願される。

この後も、案内パネルとリーフレットを引用する時に太字で書きます。

3. 平面図

リーフレットによる平面図です。東が上です。

リーフレットより

桃色:11世紀後半
黄色:12世紀前半
黄緑色:12世紀半ば
緑色:13世紀
黒色:16~17世紀(改修)
灰色:19世紀(改修)

七つもの放射状祭室を持ち、大きな周歩廊のある教会です。さぞかし数多くの巡礼者を受け入れていたのでしょう。

4. 内観

教会の中に入ります。

建築は、経済的に繁栄し、巡礼の重要性が高まった時代を反映している。身廊は11世紀のものである。翼廊と八つの窓を持つ八角形のランタン塔も同じ時代のものである。

身廊にて東を向く

交差部に行きます。

17世紀には、クワイヤの倒壊を防ぐため、周歩廊に沿って並ぶ細い丸柱を補強した。

交差部にて東を向く

南翼廊に聖遺物箱があります。

鉛製の聖遺物箱-11世紀半ば
最も古いタイプの聖遺物箱のように墓のような形をしているが、もはや聖遺物が入っているわけではない。これらの箱に刻まれたラテン語の碑文にある「灰」や「骨」は、1891年に別の箱に移された。

聖遺物箱(11世紀)
聖遺物箱(11世紀)

私は文字のちからづよさが好きです。

5. 外観(北側)

外に出て、北に行きます。

11世紀末から12世紀初頭、第一回十字軍の時代に、教会は現在洗礼堂として知られる円形の建物を備え、19世紀末に修復されて以来、その姿のままである。

北側には、52メートルの尖塔を持つ見事な7階建ての鐘楼が建てられた。3階までは正方形のプランで、開放的な大きなアーケードがある。4階では、切妻によって正方形から八角形のプランに切り替えられ、視線は空に向かって上昇する。半円形や尖頭アーチの窓は、12世紀まで遡ることができる。

北西側外観

鐘楼の下はポーチになっています。

北側外観

鐘楼下のポーチにある柱頭彫刻が、素晴らしい。

ポーチの入口にて南西を向く

柱頭を五つご紹介します。

柱頭1

足を組んでいるような男性たち

柱頭1
柱頭2

葉っぱを吐く男性の顔と鳥たち

柱頭2
柱頭3

戦う男性たち

柱頭3
柱頭4

男性と角のある四足獣たち

柱頭4
柱頭5

からみあう四足獣たち。肉球のありそうな前足、つぶらな瞳、かわいい。

柱頭5
柱頭6

様式化された植物

柱頭6

簡素な意匠ですが、迫力があります。

6. 外観(東側)

東に行きます。

周歩廊と七つの放射状祭室を持つクワイヤは、私たちが知らない最初のクワイヤに取って代わるものである。祭室の窓はリムーザン様式で装飾されている。外部では、段々になった屋根、彫刻が施された柱頭と持ち送りを眺めることができる。

北東側外観

持ち送りは、人物や怪物の顔が多いのですが、音楽家やアクロバットも描かれています。

持ち送り(音楽家)
持ち送り(アクロバット)

Collégiale de Saint-Léonard-de-Noblat。七つもの放射状祭室を持つ東側外観が素晴らしいです。また、北側には7階建ての鐘楼があり、その下のポーチにある柱頭彫刻も素晴らしいです。

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