2024年4月30日(火)、四番目に訪れたのはSaujon、Église Saint Jean-Baptisteです。
ここは、教会の中の柱頭彫刻が素晴らしいです。
2024年、教会は毎日9:00〜18:00に開いていました。
目次
1. Saujon へ .
2. 概要 .
3. 平面図 .
4. 内観 .
1. Saujon へ
ソジョン(Saujon)は、ヌーヴェル=アキテーヌ地域圏シャラント=マリティーム県の町です。同県のあたりはサントンジュ(Saintonge)地方と呼ばれます。この町は、同地方の最大都市サント(Saintes)の約24km南西にあります。
教会は、町の中心にあります。
教会はロマネスク様式ではありません。
2. 概要
教会の中に案内掲示がありました。私が一部を抜粋して太字で和訳します。
洗礼者聖ヨハネ教会(Église Saint Jean-Baptiste)は、1530年頃に宗教戦争で廃墟となった。1679年から1683年にかけて再建された。
1912年8月、地方議会がシャン・ド・フォワール広場(place du champ de foire)で行った作業中、サン・マルタン小修道院教会(église du prieuré Saint-Martin)の跡地が発見された。
主な発見は、おそらく地下聖堂であったと思われる場所でなされ、12世紀のロマネスク様式の四つの柱頭が発見された。
これらの作品は、しばらく町の学校(école municipale)に飾られた後、世紀の変わり目に洗礼者聖ヨハネ教会(Église Saint Jean-Baptiste)に組み込まれ、飾られた。
この後は、柱頭彫刻の近くに置いてあった案内シートを引用する時に太字で書きます。
3. 平面図
教会の中に非常用避難経路を示す図がありました。東が左です。
北側の礼拝室(鐘楼の基部)のアーチにロマネスク様式の柱頭彫刻があります。
4. 内観
左(北)側の礼拝堂に柱頭が四つあります。
これらの柱頭は「獅子の穴の中のダニエル」、「魂の計量」、「漁師と耕作者」、「イエスの復活」を表している。
柱頭1:「獅子の穴の中のダニエル」(旧約聖書『ダニエル書』6章)
ライオンたちがかわいい。
柱頭2:「魂の計量」
「魂の計量」は、ロマネスク美術にしばしば描かれる場面ですが、聖書には記されていません。古代エジプトに根ざすものと聞いたことがあります。
ロマネスク美術では、大天使ミカエルが死者の魂を天秤で計量する様子が描かれます。羽根より軽い魂が天に導かれます。悪魔は地獄に落とされる魂を増やすため、天秤にずるをします。
聖ミカエルの背後では、裸だが性のない身体(故人の魂)が審判の結果を待っている。
柱頭3:「漁師と耕作者」
歴史家たちは、この柱頭についてほとんど説明をしていない。また、聖書にも明確な出典はない。労働と収穫への頌歌である。中世、この地方は塩の生産で生計を立てていた。しかし、漁業や土地を耕すこともその一翼を担っていた。ここでは、魚は巨大で、つるはしは重いが、耕作者と漁師は笑顔で、幸せそうに団結しており(耕作者の手が魚を運ぶのを手伝っていることに注目)、どちらも豊かな身なりをしている。
柱頭4:「イエスの復活」
「イエスの復活」は、『マタイによる福音書』28章、『マルコによる福音書』16章、『ルカによる福音書』24章、『ヨハネによる福音書』20章に書かれています。
そのうち、天使が登場するのは『マタイによる福音書』、3人の女性(マグダラのマリア、ヤコブの母マリア、サロメ)が登場するのは『マルコによる福音書』です。
側面には赤い服を着た1人の女性と髭の男性が向かい合っています。マグダラのマリアとイエスかもしれません。
『ヨハネによる福音書』20章
15: イエスは言われた。「婦人よ、なぜ泣いているのか。だれを捜しているのか。」マリアは、園丁だと思って言った。「あなたがあの方を運び去ったのでしたら、どこに置いたのか教えてください。わたしが、あの方を引き取ります。」
16: イエスが、「マリア」と言われると、彼女は振り向いて、ヘブライ語で、「ラボニ」と言った。「先生」という意味である。
17: イエスは言われた。「わたしにすがりつくのはよしなさい。まだ父のもとへ上っていないのだから。わたしの兄弟たちのところへ行って、こう言いなさい。『わたしの父であり、あなたがたの父である方、また、わたしの神であり、あなたがたの神である方のところへわたしは上る』と。」
どの柱頭彫刻も、たいへん優美です。
Église Saint Jean-Baptiste。教会の中の柱頭彫刻が素晴らしいです。
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