ノヴァーテ・メッツォラ(Novate Mezzola)

2023年8月26日(土)の最後、二番目に訪れたのは Novate Mezzola。サン・フェデリーノ小寺院(Tempietto di San Fedelino)です。San Fedelino di Samolaco とも呼ばれます。

ここは、湖畔に佇む小さな宝石です。内部には美しいフレスコ画の断片が残されています。

私はアグリトゥリズモ(Agriturismo Val Codera)を通じて小寺院への訪問を予約しました。予約できる日程は、土曜と日曜の15:30と17:30です。予約の際、アクセス方法をカヌー、トレッキング、ボートの三つから選びます。私はボートを選びました。私の他に参加者がいなかったため€60でした(すでに予約されているボートに乗せてもらう場合は1人€10です)。

目次

1. Novate Mezzola へ .
2. 概要 .
3. 平面図 .
4. 外観 .
5. 内観 .
Airbnb.  

1. Novate Mezzola へ

私はアルメンノ・サン・バルトロメオ(Almenno San Bartolomeo)から北に約75km、80分ほど運転して、湖畔の売店「キオスコ・ダ・ジャンニ(Chiosco da Gianni)」に着きました。14:40頃のことです。

事前予約していた時刻は15:30でした。でも、当日にアグリトゥリズモ(Agriturismo Val Codera)からメールが来て、午後遅い時間は雨が降りそうだから出発時刻を14:45にしましょう、となりました。

船着場に、私が乗るボートが停まっていました。

湖畔の売店(Chiosco da Gianni)
ボート

定刻14:45に Chiosco da Gianni を出発し、メッツォラ(Mezzola)湖を西に約1300メートル、10分ほど乗船すると、サン・フェデリーノ湾(Golfo di San Fedelino)の船着場に着きます。

船着場からサン・フェデリーノ小寺院(Tempietto di San Fedelino)までは小道を北に約170メートル、2分ほど歩きます。

Golfo di San Fedelino の船着場
Tempietto di San Fedelino への小道

メラ(Mera)川のほとりまで来たとき、小さな建物が見えました。

南東側外観

サン・フェデリーノ小寺院(Tempietto di San Fedelino)です。

2. 概要

教会の外に案内掲示がありました。私が一部を抜粋して太字で和訳します。

1000年頃に発展したロマネスク様式の源流として知られる。

Fedele はキリスト教に改宗したローマの兵士で、マクシミアヌスの迫害から逃れるため、西暦284年に数人の仲間とともにミラノから逃亡した。単独で湖に到着した彼は、サモラコ(Samolaco)近くの山のふもとに避難したが、そこで迫害者たちに会い、キリスト教の信仰を捨てることを拒否し、そのために斬首されて埋葬された。この場所には、殉教者の聖遺物を保存するため、住民が小さな礼拝堂を建てた。蛮族の侵攻により、この小さな寺院は廃墟と化した。

ある夜、Fedele は近くの村に住む彼を慕う女性の夢に現れ、遺骨が埋葬されている場所を教えた。女性はすぐにコモの司教ウボルド(Uboldo)に知らせ、司教はサモラコ(Samolaco)へ赴き、聖フェデーレ(San Fedele)の聖遺物をコモの聖エウフェミア教会(Chiesa di Santa Eufemia)に運んだ。

この後も、案内掲示を引用するときは太字で書きます。

3. 平面図

現地には平面図が見当たりませんでした。ジャカ・ブック(Jaca Book)PATRIMONIO ARTISTICO ITALIANO『LOMBARDIA ROMANICA VOL II』による平面図です。

ジャカ・ブック(Jaca Book)より

小さな後陣と小さな正方形の身廊(3.46 x 3.52メートル)で構成される。

4. 外観

建物は、西の岩肌によりそうように建っています。

北側に、扉口が一つあります。

北東側外観

北東には、メラ(Mera)川がとうとうと流れています。

メラ(Mera)川の流れ

M字形の盲アーチと付け柱が美しい。

南東側外観

南側に、もう一つ扉口があります。

5. 内観

南扉口から建物の中に入りました。

10世紀の最後の四半世紀に建てられ、内部の壁は多くのフレスコ画で覆われていた。

身廊にて北東を向く

身廊の床の一部は、透明です。鍵守りの紳士によると、聖遺物のあった場所だそう。

身廊にて東を向く

西壁にもフレスコ画の断片が残っています。

また、西側には岩がそのまま残されている部分もあります。

建物は、小さくて素朴です。

内陣にて西を向く

後陣のフレスコ画をみます。

窓の両側には、十二使徒の姿が描かれています。

上部中央には、右手を上げ、左手に開いた本を持つイエス。

後陣

「ET VITA」(福音書の言葉「EGO SUM VIA VERITAS ET VITA」)と書かれている。

聖書の中の、この一節だと思います。

『ヨハネによる福音書』14章6節
イエスは言われた。「わたしは道であり、真理であり、命である。わたしを通らなければ、だれも父のもとに行くことができない。

キリストの両脇には、讃美する二人の天使がいる。彼らの手は、主への献身の印として、赤い布で隠されている。

二人の天使のうちの一人

サン・フェデリーノ小寺院(Tempietto di San Fedelino)。湖畔に佇む小さな宝石です。内部には美しいフレスコ画の断片が残されています。

〜Airbnb〜

この日の全ての見学を終えた私は、南に約65km、60分ほど車を運転して、Lecco の近郊にある Airbnb にチェックインしました。台所、食堂兼居間、シャワー・トイレ、寝室二つという間取りのアパートメントです。車は敷地内に駐車できました。

2泊の総額が€ 103.98 EURでした。

台所
食堂兼居間
食堂兼居間

必要なものは全て揃っていて、ホストは親切で、とても居心地が良かったです。

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