ブレシア(Brescia)<2>

2023年8月20日(日)の最後、四番目に訪れたのは Brescia の Duomo Vecchio です。

ここは、地下聖堂が素晴らしいです。

2023年は、月〜土は9:30~11:45と14:30~17:45、日は9:30~10:45と14:30~17:45に開いていました。(日曜午前は11:45より1時間早く閉まります。)

Brescia では、2か所に行きました。以下のように2回に分けて書いています。
<1> Basilica di San Salvatore(Museo di Santa Giulia)
<2> Duomo Vecchio

目次

1. Duomo Vecchio へ .
2. 概要 .
3. 平面図 .
4. Duomo Vecchio(地上階) .
5. 地下聖堂 . .

1. Duomo Vecchio へ

私はアルコ(Arco)から西に約750メートル、11分ほど歩いて、大聖堂の前の広場(Piazza Paolo VI)に着きました。

14:15頃のことです。

北西側遠景

私の目当ては、円筒形を二つ重ねたような教会です。

北西側外観

主扉口は、現在の地面より低い位置にあります。

2. 概要

案内掲示がありました。私が一部を抜粋して太字で和訳します。

Basilica di Santa Maria Maggiore の廃墟の上に11世紀に建てられたこの建物は、二つの円筒形が重なり合っている。オリジナルのエントランスは、現在のフロアよりも低い位置にある。現在のエントランスは1571年に開かれたが、その上の鐘楼が倒壊したため、現在の扉口が1708年に再建された。
内部は、外歩廊に囲まれた中央の部屋があり、高い内陣の部分は15世紀に増築された。
ヴェローナの赤大理石でできたBerardo Maggi 司教の石棺(1308年)、Moretto と Romanino の絵画、聖十字架礼拝堂の宝物は必見である。
内陣の下には地下聖堂(9~11世紀)があり、ローマ時代の遺物を再利用して造られた。

この後は、地下聖堂にあった案内掲示を引用するときに太字で書きます。

3. 平面図

現地には地上階の平面図が見当たりませんでした。ゾディアック(Zodiaque)la nuit des temps の『Lombardie romane』による平面図です。東が上です。

ゾディアック(Zodiaque)より

4. Duomo Vecchio(地上階)

教会の中に入りました。

主扉口から入り、東を向く

主扉口の両脇の壁際に、小さな階段があります。何かと思ったら、塔に行くために使われていた階段だそう。塔は1708年に倒壊しました。

小さな階段

床の一部にモザイクが残っています。

床モザイク

祭壇の東から、西を振り返ります。

内陣にて西を向く

さっき外から見て「現在の地面より低い位置」と言った主扉口よりも、教会内部の床はさらに低い位置にあります。

もっと下に行きます。

5. 地下聖堂

地下聖堂に来ました。

地下聖堂に案内掲示がありました。

地下聖堂は、838年にchiesa di Santa Maria(当時はまだ円形ではなかった)の新しい部屋として建てられた。838年4月9日、司教は、かつての司教 Filastrio(4世紀)の聖遺物をここに移させた。11世紀には、新しい大きな円形の教会を建てるために地下聖堂が短くされ、エントランスが改築された。1572年、反宗教改革により司教は聖遺物を地上階に移させ、地下聖堂での礼拝を禁止した。地下聖堂は祭壇を奪われ、亡くなった聖職者の一時的な保管室となった。1871年、司教は瓦礫を撤去させ、地下聖堂での礼拝を再開させた。現在の姿は建築家 Luigi Arcioni の手によるものである。

地下聖堂の案内掲示に平面図がありました。

地下聖堂にあった案内掲示より

柱と柱頭の多くは、ローマ時代のものが再利用されています。

地下聖堂の身廊にて東を向く

聖ミカエルとブレシアの三司教(Filastrio、Gaudenzio、Apollonio)の絵画は13世紀のものである。

内陣の天井に描かれています。

13世紀の絵画

主後陣の絵画は年代不明だそう。

身廊にて南東を向く

柱には記号のような文字がいくつも刻まれています。こちらは十字形です。

十字形

こちらの冠十字の柱頭はカロリング朝時代のものだそう。

カロリング朝時代の柱頭

地下聖堂が再開されて、良かった。

Duomo Vecchio。地下聖堂が素晴らしいです。

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