2023年5月12日(金)、三番目の訪問地は San Miguel de Cornezuelo。Iglesia de San Miguel Arcángel です。
ここは、西扉口のティンパヌムが素晴らしいです。身廊、内陣、後陣の持ち送りもいいです。
教会は閉まっていました。私は教会の中に入りませんでした。
目次
San Miguel de Cornezuelo へ .
概要 .
平面図 . .
南側、東側、北側外観(持ち送り、後陣窓) . .
西側外観(西扉口). .
San Miguel de Cornezuelo へ
夫と私はプエンテデイ(Puentedey)から南に約28km、36分ほど運転して、山里の中の小さな教会に着きました。14:30頃のことです。
現地では気づかなかったのですが、鐘楼の上に浮き彫りがあります。
人物の顔のようです。面白い。
概要
教会の外に案内板がありました。自動翻訳(DeepL)に助けてもらいながら、私が一部を抜粋して太字で和訳します。
Iglesia de San Miguel
その起源は、中世初期にカスティーリャに数多く存在した小さな修道院のひとつに関係している。南側の壁には、教会建設後に刻まれた碑文があり、これは1238の時代(1200年)の墓碑銘である。
建物は、12世紀半ばに建てられたロマネスク様式である。単一の身廊、長方形の内陣、半円形の後陣を持ち、斧で削り出された石灰岩の石積みで造られた。
教会の外観の厳格さと対照的に、内部の装飾は素晴らしく、聖堂は美しい盲アーチと、壁面を横断する二つの帯状装飾によって活気づけられている。
後陣中央部には、半円アーチの美しい窓がある。身廊と後陣の外側には、樽、動物の頭、音楽家、怪物の顔、卑猥なポーズをとる人物など、様々なモチーフの彫刻が施された持ち送りがある。
建物の持ち送りや柱頭に見られる装飾的なモチーフは、近隣のiglesia de Cresposと同様、猥雑なテーマ、向かい合う動物や植物といったモチーフであり、San Martín de Elines、Cervatos、Santillana del Mar といったカンタブリアの教会を請け負った工房の恩恵を受けている。
この後も、案内板を引用するときは太字で書きます。
平面図
現地には平面図が見当たりませんでした。Románico Digital による平面図です。東が右です。
さっそく、見学です。
南側、東側、北側外観(持ち送り、後陣窓)
身廊南(11個)、内陣南(5個)、後陣(16個)、内陣北(4個)、身廊北(12個)にかけて、合計42個の持ち送りがあります。
身廊南の持ち送り11個のうち、具象的彫刻があるのは4個。
描かれているのは、3:大きく口を開ける動物の頭、6:両手で両足を持ち上げる女性、8:シカの頭、10:弦楽器を奏でる音楽家、だと思います。
私は弦楽器を奏でる音楽家の腕が大好きです。表現が自由です。
口角を上げ、上機嫌そうな表情も素敵です。
内陣南の持ち送り5個に描かれているのは、1:鳥、2:樽を持つ人、3:四足獣、
4:動物の頭、5:植物、だと思います。
後陣の持ち送り16個に描かれているのは、1:動物の頭、2:円筒形3個、3:動物の頭、
4:怪物に頭をくわえられる男性、5:動物の頭、6:四足獣、
7:樽、8〜12:動物の頭、
13:円筒形3個、14と16:動物の頭、だと思います。
内陣北の4個のうち、具象的彫刻があるのは3個。
1:松ぼっくり、3:樽を持つ男性、だと思います。
身廊北の持ち送り12個のうち、具象的彫刻があるのは6個。
描かれているのは、1:動物の頭、3:裸の男性、5:鳥、
7:四足獣、9:動物の頭、12:松ぼっくり、だと思います。
持ち送りを含め、後陣の装飾が充実しています。
後陣中央の窓にはロマネスク様式の装飾が残っています。
西側外観(西扉口)
西扉口をみます。
アーキヴォルトと柱頭の間にある、迫元の装飾が美しいです。
注目したいのは、ティンパヌムです。
ティンパヌムの下部はまぐさのような板で、「生命の樹」を描いた非常に粗い浮き彫りがある。この浮き彫りの上には、クロスパティーと、襲いかかるライオンに向かって剣を振るう戦士の浮き彫りがある。
クロスパティーは、中央では細い4本の腕が、端で広がっている十字形です。
ライオンの小さい前足と大きい尻尾が良いです。
髭の戦士の長い右腕と凛々しい目元も素敵です。
Iglesia de San Miguel Arcángel。西扉口のティンパヌムが素晴らしいです。身廊、内陣、後陣の持ち送りも良いです。
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