ボミナコ(Bominaco)<1>

2022年12月1日(木)、最初の目的地は Bominaco、Chiesa di Santa Maria Assunta です。

ここは、もと大修道院の教会です。後陣や北壁やファサードの彫刻が素晴らしいです。説教壇や柱頭の彫刻も良いです。

北隣に小礼拝堂(Oratorio di San Pellegrino)があり、どちらも、基本的に閉まっています。

現地に着いたらOratorio di San Pellegrino の門に表示してある番号に電話してガイドに来てもらうシステム。予約は必要ありません。

ボミナコ(Bominaco)は2回に分けて書きます。
<1> Chiesa di Santa Maria Assunta
<2> Oratorio di San Pellegrino

目次

Bominaco へ .
概要 .
平面図と断面図 .
外観:東側(後陣) .
外観:西側(ファサード) .
内観:柱頭彫刻と柱 .
内観:説教壇 .
内観:大修道院長の椅子 .
内観:復活祭のろうそくの燭台 .
外観:北側(モノフォラと北扉口) .

アルファベットは、基本的に全てイタリア語です。

Bominaco へ

私は、チェラーノ(Celano)の宿をチェックアウトし、から北東に約57km、65分ほど運転して、山あいの村につきました。9:15頃のことです。

ポルティコがある手前の建物が小礼拝堂(Oratorio di San Pellegrino)、木々の向こうに見える建物が教会(Chiesa di Santa Maria Assunta)。

Oratorio di San Pellegrino(北側外観)

Oratorio di San Pellegrino の門にある番号に電話して、ガイドが来てくれるまでの間、案内板を読みました。

概要

案内板の概要です。一部を抜粋して太字で和訳します。

10世紀にはすでに存在していた修道院は、ファルファ(Farfa)大修道院の庇護を受けていたが、11世紀の終わりにヴァルヴァ(Valva)のサン・ペリーノ(San Pelino)教会に属すこととなり、それ以降、Valvaの司教とBominacoのベネディクト修道士の間で絶えず論争が起こっていた。

14世紀にValva教区が解体されると、さらに混乱が続き、1423年にBraccio da Montoneによって修道院が破壊され修道院は信徒の後援を受けることになった。しかし、Chiesa di Santa Maria Assunta と Oratorio di San Pellegrino は、破壊を免れた。

大修道院は、おそらく11世紀末に行われた再建で現在の形になり、その段階から、17世紀の増築にもかかわらず、その印象的なレイアウトを保っている。

平面図と断面図

案内板にあった平面図と断面図です。

平面図。東が上。
断面図。北が左。

ガイドが来てくれました。

最初の写真で左端に写っている、Oratorio di San Pellegrinoの東側の道を通って、教会に向かいます。西側にある主扉口まで、東→南→西と行きます。

外観:東側(後陣)

後陣が目に入って、私は目を奪われました。

すごい!

Chiesa di Santa Maria Assunta(東側外観)

主後陣と、北小後陣の、モノフォラの装飾が素晴らしい。

三後陣

良い仕事してあります。ほれぼれ。

主後陣(南)
主後陣(中央と北)
北小後陣

教会の南側をまわって、西側へ行きます。(南側には特に装飾はみあたりません。)

外観:西側(ファサード)

ファサードの何が良いって、西扉口のまぐさ。

西側外観
西扉口のまぐさ

簡素で良いです。

内観:柱頭彫刻と柱

コリント式を簡略化したような柱頭と、短い柱が並びます。

身廊にて東を向く

柱は円柱に多角柱、細めのものから太いものまで色々ですが、全体に統一感があります。

身廊にて南東を向く

ひとつひとつ違うのに、まとまりがあるって、良いです。

内観:説教壇

教会の中で人気があるのは、1180年と記されている説教壇です。

立派。

芸術的。

内観:大修道院長の椅子

後陣の中央に鎮座するのは、ジョヴァンニ(Giovanni)大修道院長が自分のためにつくらせた立派な椅子です。

ジョヴァンニ(Giovanni)大修道院長は司教ではありませんでしたが、椅子に描かれている人は司教杖を持っています。概要に書いた通り、Valva司教との間で絶えず論争があったようですから、大修道院とその院長である自分の立場がすごいんだってアピールしたのかも。

cattedra
cattedra

説教壇を注文したのも、ジョヴァンニ(Giovanni)大修道院長です。立派なものが好きだったに違いない。

内観:復活祭のろうそくの燭台

立派な燭台です。

cero pasquale

私が食い入るように見つめてしまったのは、柱を背負うライオン。

stiloforo

足が短くて、毛がふさふさで、すごく魅力的です。

外観:北側(モノフォラ、北扉口)

教会の北隣にある Oratorio di San Pellegrino に向かいつつ、教会の北側をみました。

特に装飾のない南側と違って、北側には、あちこちに装飾があります。

北側外観

モノフォラ、装飾が豊かです。

北側のモノフォラ
北扉口

北扉口には、上部のまぐさやアーチだけでなく、下部にも浮き彫りのある石が使われています。

古いものの再利用かもしれません。

見学の終わりに

Chiesa di Santa Maria Assunta、もと大修道院の教会です。後陣や北壁やファサードの彫刻が素晴らしいです。説教壇や柱頭の彫刻も良いです。

次回、Oratorio di San Pellegrino に行きます。

コメントを残す

メールアドレスが公開されることはありません。 が付いている欄は必須項目です