シャンボン=シュル=ラック(Chambon-sur-Lac)<1>

2022年8月12日(金)、二番目に訪れたのは Chambon-sur-Lac。Église Saint-Etienneです。

ここは、不思議な柱頭彫刻があります。

Chambon-sur-Lac へ

私はオルシヴァル(Orcival)から南に28分ほど車を運転して、静かな村につきました。12時半頃のことです。

Église Saint-Etienne(東側外観)

外観をみます。

Église Saint-Etienne の外観:全体

ロマネスク様式で建築されたあと、かなり改築されています。

Église Saint-Etienne(北側外観)

鐘楼にのぼる階段が、こんな風。

Église Saint-Etienne(南側外観)

西側には、ゴシック様式のポーチがあります。

Église Saint-Etienne(西側外観)

ポーチに入ります。

Église Saint-Etienne の概要

教会のポーチに古そうな手書きの案内掲示がありました。一部を抜粋して太字で和訳します。

年代:12世紀末~13世紀初頭
様式:オーヴェルニュ・ロマネスク様式。連続した改築によって部分的に取り除かれた。
特徴:1882年に行われた発掘調査で、三つの敷石が重なっているのが発見された。
30〜40cmの砂利が敷き詰められていた。

教会の1.5キロメートルほど東にシャンボン湖(Lac Chambon)がありますが、その湖に注ぐ小川二つが合流するあたりに教会があるんです。基礎工事が大変だったことでしょう。

Googleマップの「+」ボタンや「ー」ボタンで、ズームインしたりズームアウトしたりして、確認できます。

ティンパヌム:12世紀頃のロマネスク期のもの。ゴシック様式のポーチの妻に取り付けられており、教区の最初の守護聖人である聖ステファノの殉教を表現している。

聖人は、処刑人が投げた石を受け取り、それを天使に見せると、天使は手が象徴する神にそれを見せ、祝福を与えている。このティンパヌムは歴史的建造物に分類されている。

Église Saint-Etienne(西側外観、12世紀頃のティンパヌム)

少し残念な修復をされているようです。あとから顔をつけた感じ。

教会の中に入ります。

Église Saint-Etienne の内観:全体

教会の中の、全体の様子。

Église Saint-Etienne(内観、身廊にて東を向く)

天井などはゴシック様式ですが、ロマネスク様式の柱頭があります。

後陣の柱頭彫刻

後陣にも柱頭彫刻がありますが、

Église Saint-Etienne(内観、交差部にて東を向く)

よく見ると、未完成品のようで、1883年製でした。

Église Saint-Etienne(内観、1883と書かれている柱頭)

この顔は、ティンパヌムのものに似ている気がします。

同じ頃に同じ人がティンパヌムの修復も手がけたのかも。

身廊の柱頭彫刻

植物模様が多いのですが、

Église Saint-Etienne(内観、交差部にて南西を向く)

ひとつだけ、暗い色の石に彫られているものが、面白い。

Église Saint-Etienne(内観、交差部にて北西を向く)

近寄ってみます。

ハンマーのようなものを持つ手と人の顔と複数の花?

身廊の暗い色の柱頭彫刻

中央には、右手に人の顔をかかげる人がいます。

身廊の暗い色の柱頭彫刻、別角度

左手をあげている人をはさんで、

腹部に手を当てているふくよかな人(女性?)がおり、その足元に花が二つ咲いています。

身廊の暗い色の柱頭彫刻、別角度

二つの花の上には、二つのくぼみがあり、さらにその上には人の顔のような丸いものが二つあります。

身廊の暗い色の柱頭彫刻、別角度

何を伝えようとしているものか、私にはまったく分かりません。でも、すごく面白い。

Église Saint-Etienne。不思議な柱頭があります。

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