コンブロンド(Combronde)

2022年8月4日(木)、最初に訪れたのは Combronde 。Église Saint Genès le Comte です。

ここは外観がさびしくて、中にあんなすごいロマネスク美術が展開するとは、まったく想像できなかったです。

そして、基本的に閉まっている教会です。訪問するには、事前に(役場ではなく)教区事務局に連絡して予約する必要があります。また、予約は宗教その他の理由で簡単には確約してもらえません。

私は8月3日に「8月11日か8月4日に伺いたい」と何度目かの連絡をした際に、「明日、8月4日なら良いですよ」と言ってもらうことができました。

Combronde へ

私は4泊した宿をチェックアウトし、南に48分ほど車を運転して大きな町につきました。11時頃のことです。

Église Saint Genès le Comte への道

ひとめ見て「え?ここ?」と思いました。私が好きな宝石のようなロマネスク教会とは、違う姿です。

Église Saint Genès le Comte の外観

坂をのぼったところに、北扉口があり、

Église Saint Genès le Comte(北側外観)

本来ならファサードがあるべき西側は扉口がなく、飾り気のない姿です。

Église Saint Genès le Comte(西側外観)

東側は三後陣ですが、すっかり新しくつくられた印象です。

Église Saint Genès le Comte(東側外観)

北扉口から人が出てきました。中に入れてくれるそうです。

教会の中に入ります。

Église Saint Genès le Comte の概要

中に入れてくれた人が、4ページものの教会案内をくれました。一部を抜粋して和訳します。

沿革
コンブロンド(Combronde)は、ガリア語で合流を意味する「コンブロロス(Combroros)」に由来する。多くの人が行き交うこの場所に大きな市場ができ、506年頃にオーヴェルニュ最初の修道院が設立されたと考えられている。最初の教会は、革命以前の歴史、特にその起源はよく知られていない。
教会の最も古い部分はクワイヤであり、12世紀に遡る。舗装の下に現れた石棺や、ロマネスク様式の特徴的な要素の数々がそれを物語る。
建物はおそらく現在のものとはかなり異なっていたであろう。現在の建物は、フランス革命によって破壊されたのち、19世紀に再建された。

ほぼ、19世紀の改築だけど、一部に12世紀のロマネスク様式が残ります。

聖ゲネシウスに捧げられた教会
のちに聖ゲネシウス(仏:Saint Genès)となるジュネスは、635年にコンブロンド近郊のシャヴァノン城で生まれたと言われており、彼の家は裕福で、評判も良かった。父インダストリアスはコンブロンド領主の一人で、オーヴェルニュ伯爵、クロヴィスの士官。母親のトランキージャは、コルドバ出身のスペイン人である。
信心深い信徒であった彼は、世俗的な楽しみよりも真面目で宗教的なことに興味を示したが、地域社会の運営にしっかりと関わっていた。
665年、総督であったジュネスは、のちに列聖されて聖プラエジェクタスとなる友人のプリーストをクレルモンの司教に推薦。プリースト司教に選出されると、彼の助言によりシャマリエール修道院を設立した。

670年、ジェネスはオーヴェルニュの総督兼伯爵に任命された。

だから教会の名前が「伯爵(Comte)の聖ゲネシウス教会」なのね。

彼は、シャマリエールに男女のための修道院を、ロワイヤに貧しい人々のためのホスピスを設立し、病人に治療と医者と食事を提供するために莫大な財産を残した。
プリーストの死後、彼は自分の城で観想生活に没頭し、のちに列聖されて聖メネレウスとなるムナ修道院のメネレをはじめとする友人たちを迎えた。
725年6月5日、ここで90歳の生涯を閉じた。コンブロンド教会に埋葬され、彼の遺品を納めた祠が残る。

ヴォルヴィックで亡くなったプリーストも、ムナ修道院を再建したメネレも、みんな友達で、みんな聖人になったんだ。

Église Saint Genès le Comte の内観:全体

プランは、三廊式の三後陣。

私がひとめ見て、歓声をあげた光景が、こちら。

Église Saint Genès le Comte(内観、身廊にて東を向く)

柱頭があまりにも魅力的で言葉になりません。

クワイヤに近づいていきます。

Église Saint Genès le Comte(内観、身廊にて東を向く)

さらに東に進みます。

Église Saint Genès le Comte(内観、交差部にて東を向く)

西を振り返ります。

Église Saint Genès le Comte(内観、内陣にて西を向く)

柱頭彫刻に焦点をあてます。

Église Saint Genès le Comte の内観:柱頭彫刻

クワイヤや交差部のあたりは絢爛にいろどられています。

交差部北側の柱頭からみます。

Église Saint Genès le Comte の内観:柱頭彫刻

別角度から。翼のある生き物は、もしかしてグリフォンでしょうか。

Église Saint Genès le Comte の内観:柱頭彫刻

別角度から。人を背に乗せたヤギと戦っているような

Église Saint Genès le Comte の内観:柱頭彫刻

別角度から。人は、ヤギのしっぽをつかんでいます。

Église Saint Genès le Comte の内観:柱頭彫刻

交差部北側の柱頭をみます。

Église Saint Genès le Comte の内観:柱頭彫刻

上↑の写真で手前に写っている柱頭にズームイン。

Église Saint Genès le Comte の内観:柱頭彫刻

別角度から。

Église Saint Genès le Comte の内観:柱頭彫刻

となりの柱↓には、たくましいヒゲの人がいます。

Église Saint Genès le Comte の内観:柱頭彫刻

ヒゲの人の柱頭を別角度から。ヒゲのない若者がいます。

Église Saint Genès le Comte の内観:柱頭彫刻

さらに別角度。2人とも、美男子に描かれています。

Église Saint Genès le Comte の内観:柱頭彫刻

2人の美男子がいる柱頭の、同じ柱を、反対側にまわってみると、葉っぱを吐いている生き物がいました。

Église Saint Genès le Comte の内観:柱頭彫刻

別角度から。葉っぱを吐いている生き物の腹の下に、人の顔があります。

Église Saint Genès le Comte の内観:柱頭彫刻

葉っぱを吐く生き物の、南側廊をはさんで隣には、ぶどうを持つ人たちがいます。

Église Saint Genès le Comte の内観:柱頭彫刻

別角度から。ぶどうを持つ2人の間に、人の顔があります。

Église Saint Genès le Comte の内観:柱頭彫刻

Église Saint Genès le Comte。興味深い柱頭彫刻がいっぱいです。

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