それは、2021年春のことでした。
新型コロナウイルスの影響でロマネスク旅行ができない悲しみをどうにかしようと、
ゾディアック(Zodiaque)の la nuit des temps を大人買いしました。
2020年から始まったパンデミックが続いて、2021年の夏も、まだまだ海外旅行なんて難しいとわかったとき、心の中でさめざめと泣きながら、オンライン古書店の購入ボタンをクリックしたようなわけです。
クレジットカードが使えない!
フランスやスイスの、いくつものオンライン古書店に注文したのですが、手持ちのクレジットカードで決済することができませんでした。
なぜ?
悲しい気持ちをさらに深めながら、決済されない注文ボタンをクリックし続ける私。。。
すると、クレジットカード会社から電話がかかってきました。
「海外でお買い物されていますか?ご本人様ということでお間違いないでしょうか?」
普段ではありえない場所と数量で買い物をしていたので、不正利用を防止するために、いったん利用停止にしたんだそう。
「はい、本人で間違いないです。お手数をかけてすみません。」
不正利用の疑いがはれて、すぐにクレジットカードを使えるようにしてもらえました。
ちなみに、その担当者が「今後も同じようなお買い物をなさいますか?」ときくので、正直に「欲しかった本を、かなり、大人買いしちゃいました。今後はあまり無いと思います。」と答えたら、電話の向こうで笑っていらっしゃいました。
笑いがとれたのが、せめてもの、なぐさめ。
古本がいっぱい
そんなこんなで、もともと持っていたものと合わせて、合計51冊になりました。
51冊になったと言っても、ようやく半分強。
だってね、全部で90巻くらいあるそうですから。
ほこりや花粉にアレルギーのある私は、古い本も苦手です。
日陰の風通しの良い場所にページを開いて並べ、しばらく本を休ませると、ほどなく読みごろになりました。
ああ、ここも行きたいなあ、などとページをめくり、ほくほくしています。
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