ピアチェンツァ(Piacenza)<3>

Basilica di San Savino の続きです。地下聖堂をみたので、これから地上階をみます。

地下聖堂に背を向け、階段をのぼります。

地下聖堂の上からファサード裏(西)を向く

北側廊には明るい照明がつき、たくさんの人が大がかりなプレゼピオを設置中でした。

北側廊。ファサードを背にして東を向く。

イタリアでは12月初めのこの時期、馬小屋でのイエスの「ご生誕」場面を再現したプレゼピオ(prezepio)があちこちで飾られます。プレゼピオとは飼い葉桶のことで発音は「ゼ」を強く言います。これを見てクリスマスだなあ、と感じる人が多いはず。

作業の邪魔をしないように、そうっと見学を続けます。

身廊から主後陣と南側廊を向く
身廊から主後陣と北側廊を向く
南側廊、ファサードを背にして東を向く。

北側廊から内陣へ。

地上階にあるロマネスク様式の柱頭彫刻もたいへん素晴らしいです。

北側廊から内陣を向く

聖堂内陣の主祭壇に置かれている12世紀の木製の十字架

木製の十字架(12世紀

威厳を感じます。

このときプレゼピオのところにいた男性が私に気づいてこちらに来たので話しました。男性によると、この磔刑像が独特なのはイエスが目を開けているところなんだそうです。

言われて見ると確かに。ギョロリと見開いています。

すごい目ぢから

さらに男性は「これもぜひ見てください」と祭壇の手前にある絨毯をめくってくれました。

祭壇の手前にある絨毯

わお。

内陣のモザイク

そうそう、これこれ。こちらの教会で見たかったもう一つのモザイクです。絨毯を勝手にめくって良いものか不安だったので、男性が見せてくれてありがたかったです。

「保存のために絨毯で覆っているんです。あらわにしたままだと多くの人が上を歩いてモザイクがいたみますから。」と男性は言いました。そして小冊子をくださいました。

私は男性にお礼を言い、鑑賞と撮影に熱中しました。

中央は太陽と月の象徴を手にしています。

内陣のモザイク

私、この帽子が好きです。

内陣のモザイク

こちらの人の目元が愛らしい。

内陣のモザイク

そして周囲には

こちらは何でしょう?REXは王という意味、IVDEXは司法とか審判の意味だと思うのですが…

内陣のモザイク

チェスをする人たち

内陣のモザイク

たたかう人たち

内陣のモザイク

座っている人や、立っている人たち

内陣のモザイク

先ほどの男性からもらった小冊子(イタリア語を私が和訳しました)によると、

アトラスは「生命」を表す二つの円を掲げている。これらの円は「時間」を象徴しており、「風」を象徴すると思われる4名によって回転させられている。
中央には、グリフォンにとりかこまれ、高位聖職者用床机の上に座る「時の支配者」がおり、右手に太陽、左手に月を持っている。
中央パネルの四隅には、四つの枢要徳を表す絵が描かれている。
右上:王の裁判によって「正義」を表す。
右下:チェスゲームによって「賢明」を表す。
左上:戦う2人の兵士によって「剛毅」を表す。
左下:グラスを手にした人物らによって「節制」を表す。一人は倒れ、もう一人は立っている。三人目の人物が、立っている人に「やり過ぎて倒れた仲間を見てみろ」と言っているようだ。

四つの枢要徳でしたか。知らなかった。

内陣のモザイク

Basilica di San Savino、地上階ではモザイク、十字架と柱頭彫刻が素晴らしいです。

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